【完結済】キズモノオメガの幸せの見つけ方~番のいる俺がアイツを愛することなんて許されない~

つきよの

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東谷は将人とは違う

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「っ……」

 怒りに任せて投げたはずだったが、身体に力が入らなかったため、ピルケースは将人の肩に軽く当たっただけだった。

 だが、床に転がり落ちたピルケースと俺を見比べた将人は、静かに俺を睨みつけてきた。

「お前、自分が今何したかわかってんのか?」

 俺は将人に負けじと、軽蔑するような目で睨み返した。

「東谷は……将人とは違うよ」

「は? 今、なんて言ったんだよ」

「東谷は将人とは違うって言ったんだよ。本社勤務はアイツが自分で努力した結果だ。くだらない言いがかりはやめろよ」

「ふざけんなっ!」

 将人は声を荒げると、先程まで足を乗せていたローテーブルを勢いよく蹴りつけた。

「俺とアイツ、何が違うってんだよ! 俺がアイツより劣ってるって言いてーのか? 俺ならアイツを左遷にもクビにすることもできるのにか?」

 将人は立ち上がって自分のカバンから財布を取り出すと、お札を数枚取り出して絨毯に叩きつけた。

「ほら、お前の大好きなカネだ! さっさと拾えよ! クソオメガが!」

「……」

「拾えっていってんだろ! お前は俺のペットだ! 足開いてカネを欲しがる卑しいオメガだって忘れんな! ほら! さっさと拾え!」

 俺は将人の荒げる声に動じることなく、首を静かに横へ振った。

「いらない……」

「……っ!」

 反抗する俺に肩を震わせて怒りを露わにした将人は、ベッドに立ったまま乗っかってきた。

 そして、俺の前髪を片手で鷲掴みにすると、無理やり俺を上へ向かせた。
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