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「えっ!」
あまりに唐突な相良の言葉に璃玖は慌てて心配になり、周りに聞こえていなかったキョロキョロしてしまう。
「ふっ、驚いたか?」
「な、なんでそんな大事なことを僕に……」
「さあ、なんでだろうなー。きっと……お前たちが羨ましかったのかな」
「羨ましかった?」
「そう……。俺も、隣にいたかったヤツがいたんだけどな……。隣にいるわけにはいかなかったんだ。けど、俺は自分の選択を間違えたとは思っていない。アイドルを諦めたのも、後悔はしていない。ただ、アイツには恨まれているかもしれないけどな……」
相良の見つめる先には、研修生に囲まれた聖がいた。
「その人って……」
「だからかな。なんかお前のこと放っておけないんだよな。昔の自分見ているみたいで。まぁ、困ったことがあったら何でも相談しろよ」
相良は笑いながら、いつもの調子で璃玖の背中をポンっと叩いた。
璃玖は詳しく聞きたい気持ちがあったが、聖を見つめる相良は、笑っていながらも目はどこか寂しげで、今の璃玖にはそれ以上詳しく聞く勇気がなかった。
あまりに唐突な相良の言葉に璃玖は慌てて心配になり、周りに聞こえていなかったキョロキョロしてしまう。
「ふっ、驚いたか?」
「な、なんでそんな大事なことを僕に……」
「さあ、なんでだろうなー。きっと……お前たちが羨ましかったのかな」
「羨ましかった?」
「そう……。俺も、隣にいたかったヤツがいたんだけどな……。隣にいるわけにはいかなかったんだ。けど、俺は自分の選択を間違えたとは思っていない。アイドルを諦めたのも、後悔はしていない。ただ、アイツには恨まれているかもしれないけどな……」
相良の見つめる先には、研修生に囲まれた聖がいた。
「その人って……」
「だからかな。なんかお前のこと放っておけないんだよな。昔の自分見ているみたいで。まぁ、困ったことがあったら何でも相談しろよ」
相良は笑いながら、いつもの調子で璃玖の背中をポンっと叩いた。
璃玖は詳しく聞きたい気持ちがあったが、聖を見つめる相良は、笑っていながらも目はどこか寂しげで、今の璃玖にはそれ以上詳しく聞く勇気がなかった。
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