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顔を真っ赤にしながら照れて抵抗するところを揶揄うつもりでいた聖は、璃玖の反応に拍子抜けしてしまう。
「あれ、抵抗しないの……?」
「だって、聖さんは僕のこと好きじゃないし。性欲の捌け口にもしないんでしょ?」
まるで聖の真似をするように、璃玖はにっこりと聖に笑いかける。
だが聖とは違い、純粋に屈託のない笑顔を向ける璃玖に聖はばつが悪くなってしまう。
「あー……うん。さっきの話ね……。でも、大人は好きじゃなくても……」
璃玖は首をゆっくりと横に振る。
「聖さんはできないです。絶対に……。だって、こんなにも辛そうな顔をするくらい、相良先生が好きなんだから……」
聖の目を真っ直ぐ見つめたまま、璃玖は聖の頬にそっと指先を触れさせた。
「冷たくして相良先生のこと傷つけたの、本当は後悔しているんですよね?」
「はぁー……」
聖は深い溜め息をつくと、璃玖から覆い被さるのをやめて、そのまま璃玖の隣に寝転んだ。
「本当に、璃玖君には敵わないや」
「……? 僕、なにかしましたか?」
笑う聖を璃玖は不思議そうな顔で見つめていると、聖はもう一度息を吐きだして天井を見つめた。
「璃玖君……。僕の話に、少し付き合ってくれるかな?」
「はい…」
聖は天井を見つめたままだったが、璃玖は聖の真剣な横顔をそっと見つめた。
「あれ、抵抗しないの……?」
「だって、聖さんは僕のこと好きじゃないし。性欲の捌け口にもしないんでしょ?」
まるで聖の真似をするように、璃玖はにっこりと聖に笑いかける。
だが聖とは違い、純粋に屈託のない笑顔を向ける璃玖に聖はばつが悪くなってしまう。
「あー……うん。さっきの話ね……。でも、大人は好きじゃなくても……」
璃玖は首をゆっくりと横に振る。
「聖さんはできないです。絶対に……。だって、こんなにも辛そうな顔をするくらい、相良先生が好きなんだから……」
聖の目を真っ直ぐ見つめたまま、璃玖は聖の頬にそっと指先を触れさせた。
「冷たくして相良先生のこと傷つけたの、本当は後悔しているんですよね?」
「はぁー……」
聖は深い溜め息をつくと、璃玖から覆い被さるのをやめて、そのまま璃玖の隣に寝転んだ。
「本当に、璃玖君には敵わないや」
「……? 僕、なにかしましたか?」
笑う聖を璃玖は不思議そうな顔で見つめていると、聖はもう一度息を吐きだして天井を見つめた。
「璃玖君……。僕の話に、少し付き合ってくれるかな?」
「はい…」
聖は天井を見つめたままだったが、璃玖は聖の真剣な横顔をそっと見つめた。
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