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「相良先生は……。このまま一樹と僕は、二人でデビューできると思いますか?」
いつになく真剣な顔で質問する璃玖に、相良も真剣に受け止める。
「……。可能性があると言いたいとこだが……。正直、事務所的には堂島と葉月を組ませる可能性の方が高いだろうな」
(やっぱり……)
「神山は……。堂島と一緒にいたいんだな」
「……。はい……」
「でも、聖はどうするんだ?」
「聖さんですか?」
「だって、お前ら……」
相良は璃玖が首を傾げていることに気が付くと、そのまま言いかけてやめてしまった。
「相良先生?」
「いや、なんでもない。俺には口を出す権利はないからな。それで、聖はお前に何を教えてくれたんだ?」
「えっと、自信を持つことと、僕を見てもらいたいって思うことが必要だって教えてくれました」
「へぇー……」
急に相良がフッと顔を綻ばせた。
「どうしたんですか? なんだか相良先生、嬉しそう」
「いや……。それ、聖に教えたの俺だから」
「えっ!」
「聖って、研修生なりたての時すっげー愛想なくてさ。でも、なんかほっとけなくて声掛けたんだ」
「聖さんが……そんな……」
元人気アイドルで、しかもあんなに笑う聖にそんなアドバイスが必要だったとは、璃玖にはとても想像がつかなかった。
「だから神山も諦めるなよ。あの聖だって、ちゃんと努力したから今の地位があるわけだから」
「は、はい」
いつになく真剣な顔で質問する璃玖に、相良も真剣に受け止める。
「……。可能性があると言いたいとこだが……。正直、事務所的には堂島と葉月を組ませる可能性の方が高いだろうな」
(やっぱり……)
「神山は……。堂島と一緒にいたいんだな」
「……。はい……」
「でも、聖はどうするんだ?」
「聖さんですか?」
「だって、お前ら……」
相良は璃玖が首を傾げていることに気が付くと、そのまま言いかけてやめてしまった。
「相良先生?」
「いや、なんでもない。俺には口を出す権利はないからな。それで、聖はお前に何を教えてくれたんだ?」
「えっと、自信を持つことと、僕を見てもらいたいって思うことが必要だって教えてくれました」
「へぇー……」
急に相良がフッと顔を綻ばせた。
「どうしたんですか? なんだか相良先生、嬉しそう」
「いや……。それ、聖に教えたの俺だから」
「えっ!」
「聖って、研修生なりたての時すっげー愛想なくてさ。でも、なんかほっとけなくて声掛けたんだ」
「聖さんが……そんな……」
元人気アイドルで、しかもあんなに笑う聖にそんなアドバイスが必要だったとは、璃玖にはとても想像がつかなかった。
「だから神山も諦めるなよ。あの聖だって、ちゃんと努力したから今の地位があるわけだから」
「は、はい」
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