《完結》隠れヤンデレ奴隷が契約解除してくれません!!

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闘技大会に向けて!

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ステラは闘技大会に出場すると決まってから、俺の護衛の騎士と共に剣術の稽古をより励んでいた。

俺は別のスケジュールで動いていたため、ステラとはあまり会えなくなってしまった。

なんだか、寂しくてステラに会いたくなってしまった。

俺はわざわざスケジュールの合間を作って、ステラの稽古を見に行くことにした。

そして俺は第二王子の騎士団である第二騎士団の稽古場に来てみた。

カキーンカキーンと剣がぶつかる音が聞こえる。

ステラはこの中でやっていけてるのだろうか。

ハラハラしながら俺は門をくぐった。

練習場にはガタイのいい騎士がたくさんいてみんな真剣に取り組んでいる。

ステラも鍛えているみたいで美しい体を持っているが、この中では多分一番細いのではないかと思った。

しかもまだ青年だ。

闘技大会に制限はないとはいえ、この中で勝っていけるのだろうか、、。

近くの騎士にステラがどこにいるか尋ねた。
ステラが倉庫裏に行くのが見えたというので俺も倉庫裏に行ってみることにした。

倉庫裏へ歩いていると声が聞こえてきた。
なんだろう、と思って覗くとステラを五人の男が囲っているのが見えた。

「おいおい奴隷さんよぉ、、。
その道具は倉庫じゃねぇよ。
第二王子に優遇されてるからって調子に乗んなよ?
こんなこともできないなんてカスだよなぁ。」

一人の男がステラを貶し始めた。
それに合わせて周りの男も笑い始めた。

「すいません。
この道具は倉庫とあなた方に聞いてましたので、、。
間違えたようです。
あ、それと一つお言葉ですが、
第二王子、ではなく第二王子殿下とお呼びになってください。」

ステラが冷静に返した。

「おい、俺らが伝え間違えたっていうのか?
調子に乗るなよ?
ただの奴隷が贔屓されてここにいるだけのくせによ。」

「ただの奴隷ですが、、。
皆さんも下っ端の騎士の方々ですよね?」

「ああん?
騎士と奴隷が一緒なわけないだろう?
お前、舐めてるのか?」

「騎士ですか、、。
このように口の悪い方が騎士ですか?
ふさわしいとは思えませんね。
王宮の騎士たるもの、言葉遣いも大切にしなくてはならないのでは?
団長に伝えることもできるんですよ。」

「はっ!団長に伝えるだと?
ここに来て数週間のお前が何を言ってるんだ。
先輩への態度がなってねぇようだなぁ。」

男のうちの一人がステラの体を羽交い締めにする。

「、、、。何をする気ですか?」

「生意気なお前にわからせるんだよ。
ここでは誰が上かってことをなぁ?
殴りまくって気絶させてやる。
そしてその後、、。
まあ、お前は顔がいいからな?
俺らで犯してやるぜ。」

ステラは聞いたあとも黙っていた。

「はっはっは!!!
怖くて言葉も出ないのか??
その細い体じゃ何もできないからかぁ?
まあ、安心しろよ。
慰め者にした後はご丁寧に第二王子の目につくところに寝かせといてやるよ。
お前のクソ主人は奴隷好きなんだろう?
相手にしてもらえるかもしれねぇぞ!」

「クソ、、?」

ステラの低い声が聞こえた気がしたが、
それより先に男が拳を振り上げた。

ステラが殴られる!

そう思った俺は男とステラの前に立ち塞がった。

「やめろ!!!!!」

「なっ!!!第二王子殿下!?
な、なぜここに、、?」

男が殴る前に防御魔法で弾いた。

男たちは顔を真っ青にしていた。

「お前ら、、。
全て聞いていたが、。
こんなことをしていいと思っているのか?
私がステラを贔屓している?
そうかもな。
だが、贔屓している奴隷を殴ろうとした、、。
これはどういうことかわかるよな?
私のお気に入りを害そうとしたということだよな?
私は第二王子だぞ。
お前らの行く末くらい私がいくらでも決めることができるんだからな。」

俺は氷を鋭く作り出しすと男たちの喉元を刺す直前で止めた。

「ひっ、、。」

「失せろ。」

そう言うと男どもは走って逃げていった。

「ステラ!!大丈夫か?」

俺は後ろを振り返って確認した。

ステラはなぜか笑っていた。

ステラの横には男の一人が横たわっていた。

ステラを羽交締めにしていた人だ。

「ご主人様。大丈夫ですよ。」

「ステラ、その男は??」

「あ、申し訳ございません。
手が滑ったようです。」

「手が滑った??」

手が滑っただけでこうならないだろ。
男は完全に意識を失っていた。
もしかして一瞬でやったのか?

「はい。それだけですよ?」

ニコニコとステラが笑う。

「それよりもご主人様。
助けていただきありがとうございました。
本当にかっこよかったです。」

「怪我がないならいいんだが、、。」

「ありませんよ。
そういえばなぜここににいらしたんですか?」

「ステラが気になってつい、、。」

「ふふっ。私のことを気にしてくれたんですね。
とても嬉しいです。」

ステラが満面の笑みになった。

そんなに嬉しいんだろうか。

「ステラ・ユウミーン。
どこだ?
休憩時間は終わったぞー??」

ステラを呼ぶ声が聞こえた。

「ご主人様、すいません。
もう行かなければならないようです、、。
名残惜しいですが、、。」

「いや、いいんだ!頑張ってくれ!」

そう俺が言うとステラは戻っていた。





さて、この男どうしよう、、。

よくわからなかったので倉庫に運んだ。
まあ、いつか気づくだろう。
ステラを傷つけようとしたやつに優しくする義理は無い。

というか、もしかしたらステラ案外強いのか?

俺は一つ気になることができてしまった。




後からわかったがあの男の五人組はハリス兄上の騎士団で問題を起こしてこちらにきた奴ららしい。

あの男たちは解雇して平民に身分を下げた。






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