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主人公のご来店
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イバラーノ嬢やローブのお客さんが来るのもだんだん日常化してきて、だいぶ慣れてしまった。
ローブのお客さんの名前を聞いたところ答えてくれなかったので、勝手にローブさんと呼ぶことにした。
本人も許可してくれたしOKだろう。
ローブさんとはあの日から少しずつ仲良くなれている気がする。
たまに空き時間に話すようになった。
話していてわかったのはローブさんはいろんな知識を持っていて、とっても優しくて、ちょっぴりアークさんに厳しいということだ。
アークさんは相変わらずローブさんを怖がりまくっていた。
そして今日は定休日なので本の整理や陳列の確認、会議や注文を行う予定だ。
アークさんは今日もいない。
ジェスミンおばあちゃんの腰が今度は悪くなってしまったのだ。
一人で全ての作業をするのは大変だが、終わらせないといけないので俺は朝早くから頑張っていた。
本の陳列を確認しようと店にでていく。
店員おすすめのコーナーに、あらすじ付きの紹介文を載せたらいいんじゃないかと言うアークさんの意見を反映させるため俺はカウンターに座り紹介文を実際の本を見ながら書き始めた。
しばらくした頃、店の扉を控えめに叩く音が聞こえた。
誰だろうか?
今日本屋の扉の前には閉店だと分かる看板が置いてあるはずなんだが、、。
でももしかしたら用事のある人かもしれないし、、。
そう思って扉を開けに行った。
扉を開けて驚いてしまった。
そこには、、薄ピンクの髪にエメラルドの瞳の可愛すぎる男性、、、そうアルルが立っていた。
まさかの主人公のご来店に俺は固まってしまった。
「話したいことがあるのですが、、お邪魔してはダメですか?」
アルルの方が俺より身長が低いため上から目線で聞いてきた。
うっ、、可愛すぎる。
これはどんな男女でもOKと言わざるおえないだろう。
「ど、どうぞ、、」
俺はギクシャクしながらもアルルを中に通して座らせた。
紅茶を入れるとアルルは優雅な動作で飲んだ。
本当にこの子元平民なのか?
完璧だな、、。
一口飲んだアルルはその紅茶をじっくりと見つめた。
「これ、、、、。」
何かを言いかけたがやめてしまった。
「あの、、それで話ってなんでしょうか。」
俺が聞くとアルルは真っ直ぐに俺の目を見て言い放った。
「僕のことはもう知っていますよね?
単刀直入にいいます。
ステラさんを返してください。
もうステラさんとは会わないで欲しいんです。」
、、、はい?
ステラと会うな?
どういうことだ?
「すいませんが、、人違いでは?
俺はステラという人物について知りません。」
俺は今リウムだし、、完全に変装できているはずだ。
「とぼけないでください!
あなたはリリウム・ハーベラー、ハルバニア王国の元第二王子ですよね?」
え!!!
バレてるの!?
「そうですけど、、
ステラとはもう6年会っていません。
ステラと会うなというのは俺にはよくわからないんですが、、。」
一応認めつつも聞いてみた。
「何を言ってるんですか?
会っているじゃないですか。」
本当に会った覚えがないのだ。
何を言っているかわからなくてぽかんとしてしまう。
「まさか、、ステラさんだと気付かずに会っていたんですか?
僕はてっきりあの格好はお忍びデートだと思っていたのに、、。」
「お忍びデート?」
「まだわからないんですか?
ローブに仮面をつけた人のことです!」
「まさか、、ローブさんは、、、ステラだっていうのか?」
「ローブさんはよくわかりませんがローブに仮面をしている人はステラさんです!」
驚きすぎてまた固まってしまう。
嘘だ、、。
確かに何度も似ているところがあってそうなんじゃないかって思う瞬間もあった。
だけど知りたくなかった。
もしステラだと知って終えば感情が抑えきれなくなるのはわかっていたからだ。
固まっている俺を見てアルルは急に申し訳なさそうな顔をした。
「すいません、、つい感情的になってしまいました、、。
知らない方が良かったかもしれませんね、、。」
「いえ、、、大丈夫です。」
俺はなんとか笑顔を作って誤魔化した。
「あの、話の続きなんですけど、
ステラさんと本当に会わないで欲しいんです。」
アルルがまた話し始めた。
「それは、、どうしてですか?」
「本当はまだ発表されていないんですけど、、僕とステラさんは結婚するんです!!
ですがステラさんは毎日僕じゃなくてあなたに会いに行くんです。
お願いですから僕たちの仲を邪魔しないで欲しいんです。」
結婚、、、。
そうかそうだった。
ステラとアルルは結ばれているんだ。
俺はその間を邪魔しているのか?
「知らなかったから、、ごめんなさい。」
「謝らないでください!
僕が言いたいのはこれからのことです。
ステラさんがここに来るのは罪悪感があるからなんですよ。
それから解放させてあげてください。」
「罪悪感、、?」
俺との約束を果たせなかった罪悪感だろうか?
それがステラを苦しめていたのか?
確かにな、、。
愛する人がいるのに、俺との約束を守れなかったという罪悪感があって毎日来ないといけないのは苦しいだろう。
「ステラはそれで苦しんでいますか?」
「、、、、たぶん。
ハンナが言っていたし、、。」
なぜか自信がなさそうにアルルは答えた。
最後の方がごにょごょとしていて聞き取れなかったがたぶんとだけ聞こえた。
だけどアルルは今度はしっかりと答え始めた。
「ですが僕との結婚を延期にしていることは事実です。
いくら待っても全然そんな雰囲気を出してくれないんです。
僕はきっとあなたがいるからだと思っています。」
つまり俺は邪魔でしかないんだな、、。
脇役は物語に大きな影響を与えてはいけない。
そんなのはわかっている。
ステラにもう会わなければいい話だ。
なのに嫌だと思ってしまうのは脇役失格なのか?
「結婚するんですね、、。
まずはおめでとうございます。
俺のせいで結婚が延期になっているのなら申し訳ございません。」
「僕は早くステラさんと結婚したいんです、、。」
そう言いながらアルルは泣き出してしまった。
あぁ、主人公を泣かせてどうするんだ。
二人の愛を邪魔するなんて出来るわけないじゃないか。
物語に俺はいらない。
ステラの幸せを邪魔することなんか絶対にできない。
「わかりました。
ステラには俺から言いますね。
わざわざここまで来てくださってありがとうございました。」
「こちらこそごめんなさい。
ですがよろしくお願いします。」
アルルは涙を拭いながらも本屋を出て行った。
扉を閉めた後感情を止めることができなかった。
涙が溢れていく。
ステラ、、。
俺に毎日会いにきていたの?
なんで?
罪悪感なの?
約束は覚えているの?
守れないから、罪悪感で来てくれるの?
ステラのことがわからない。
消えてしまったあの日から俺はステラの何もかもがわからないんだ。
誰もよりもステラのことを知っていると思っていた。
一番優しくしてくれていると思っていた。
どうして戦争が終わった後の三年間俺のところに来てくれなかったんだ?
どうして急に現れたんだ?
どうしてローブや仮面なんかで変装していたんだ?
どうして正体を言ってくれなかったの?
どうして、、なんで、、どうして、、。
、、、、どうして俺じゃダメなの?
自分で自分の感情に驚いた。
ダメに決まっている。
俺なんかじゃダメだ。
物語にはヒロインが決まっていて、俺は違う。
パレードの時もわかっていたじゃないか。
ちゃんと祝福しようとしたじゃないか。
結婚するってわかっていたじゃないか。
わかっている。
わかっているよ。
まるで二人の自分が戦うみたいに感情が溢れていく。
涙も枯れ果てた頃ようやく少し冷静になれた。
このままではダメだ。
ちゃんとケジメをつけよう。
こうなったらステラとの繋がりをすべて断とう。
そうだこんなものはもういらないだろう。
もしかしたら罪悪感じゃなくてこれのことを言いに来たのかもな。
“専属奴隷契約”
ステラと俺を結ぶ唯一のもの。
これがなくなったら本当に何もかもなくなってしまう気がした。
でもそれは俺が怖がっているだけなのだ。
俺はステラとの繋がりを捨てたくなかった。
だけどわがままももうやめにしなければならない時がもう来ている。
ステラ、、ちゃんと解放してあげるよ。
そして俺なんか忘れてちゃんと幸せになるんだ。
ーーーーーーーーーーーー
また忙しくなってしまい、更新頻度が偏る可能性があります。
いつも楽しみに読んでくださっている方々には申し訳ないですが、ご了承をいただけると嬉しいです。
なるべく毎日更新を頑張りますがそのようになってしまうことをよろしくお願いいたします。🙇♀️
ローブのお客さんの名前を聞いたところ答えてくれなかったので、勝手にローブさんと呼ぶことにした。
本人も許可してくれたしOKだろう。
ローブさんとはあの日から少しずつ仲良くなれている気がする。
たまに空き時間に話すようになった。
話していてわかったのはローブさんはいろんな知識を持っていて、とっても優しくて、ちょっぴりアークさんに厳しいということだ。
アークさんは相変わらずローブさんを怖がりまくっていた。
そして今日は定休日なので本の整理や陳列の確認、会議や注文を行う予定だ。
アークさんは今日もいない。
ジェスミンおばあちゃんの腰が今度は悪くなってしまったのだ。
一人で全ての作業をするのは大変だが、終わらせないといけないので俺は朝早くから頑張っていた。
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しばらくした頃、店の扉を控えめに叩く音が聞こえた。
誰だろうか?
今日本屋の扉の前には閉店だと分かる看板が置いてあるはずなんだが、、。
でももしかしたら用事のある人かもしれないし、、。
そう思って扉を開けに行った。
扉を開けて驚いてしまった。
そこには、、薄ピンクの髪にエメラルドの瞳の可愛すぎる男性、、、そうアルルが立っていた。
まさかの主人公のご来店に俺は固まってしまった。
「話したいことがあるのですが、、お邪魔してはダメですか?」
アルルの方が俺より身長が低いため上から目線で聞いてきた。
うっ、、可愛すぎる。
これはどんな男女でもOKと言わざるおえないだろう。
「ど、どうぞ、、」
俺はギクシャクしながらもアルルを中に通して座らせた。
紅茶を入れるとアルルは優雅な動作で飲んだ。
本当にこの子元平民なのか?
完璧だな、、。
一口飲んだアルルはその紅茶をじっくりと見つめた。
「これ、、、、。」
何かを言いかけたがやめてしまった。
「あの、、それで話ってなんでしょうか。」
俺が聞くとアルルは真っ直ぐに俺の目を見て言い放った。
「僕のことはもう知っていますよね?
単刀直入にいいます。
ステラさんを返してください。
もうステラさんとは会わないで欲しいんです。」
、、、はい?
ステラと会うな?
どういうことだ?
「すいませんが、、人違いでは?
俺はステラという人物について知りません。」
俺は今リウムだし、、完全に変装できているはずだ。
「とぼけないでください!
あなたはリリウム・ハーベラー、ハルバニア王国の元第二王子ですよね?」
え!!!
バレてるの!?
「そうですけど、、
ステラとはもう6年会っていません。
ステラと会うなというのは俺にはよくわからないんですが、、。」
一応認めつつも聞いてみた。
「何を言ってるんですか?
会っているじゃないですか。」
本当に会った覚えがないのだ。
何を言っているかわからなくてぽかんとしてしまう。
「まさか、、ステラさんだと気付かずに会っていたんですか?
僕はてっきりあの格好はお忍びデートだと思っていたのに、、。」
「お忍びデート?」
「まだわからないんですか?
ローブに仮面をつけた人のことです!」
「まさか、、ローブさんは、、、ステラだっていうのか?」
「ローブさんはよくわかりませんがローブに仮面をしている人はステラさんです!」
驚きすぎてまた固まってしまう。
嘘だ、、。
確かに何度も似ているところがあってそうなんじゃないかって思う瞬間もあった。
だけど知りたくなかった。
もしステラだと知って終えば感情が抑えきれなくなるのはわかっていたからだ。
固まっている俺を見てアルルは急に申し訳なさそうな顔をした。
「すいません、、つい感情的になってしまいました、、。
知らない方が良かったかもしれませんね、、。」
「いえ、、、大丈夫です。」
俺はなんとか笑顔を作って誤魔化した。
「あの、話の続きなんですけど、
ステラさんと本当に会わないで欲しいんです。」
アルルがまた話し始めた。
「それは、、どうしてですか?」
「本当はまだ発表されていないんですけど、、僕とステラさんは結婚するんです!!
ですがステラさんは毎日僕じゃなくてあなたに会いに行くんです。
お願いですから僕たちの仲を邪魔しないで欲しいんです。」
結婚、、、。
そうかそうだった。
ステラとアルルは結ばれているんだ。
俺はその間を邪魔しているのか?
「知らなかったから、、ごめんなさい。」
「謝らないでください!
僕が言いたいのはこれからのことです。
ステラさんがここに来るのは罪悪感があるからなんですよ。
それから解放させてあげてください。」
「罪悪感、、?」
俺との約束を果たせなかった罪悪感だろうか?
それがステラを苦しめていたのか?
確かにな、、。
愛する人がいるのに、俺との約束を守れなかったという罪悪感があって毎日来ないといけないのは苦しいだろう。
「ステラはそれで苦しんでいますか?」
「、、、、たぶん。
ハンナが言っていたし、、。」
なぜか自信がなさそうにアルルは答えた。
最後の方がごにょごょとしていて聞き取れなかったがたぶんとだけ聞こえた。
だけどアルルは今度はしっかりと答え始めた。
「ですが僕との結婚を延期にしていることは事実です。
いくら待っても全然そんな雰囲気を出してくれないんです。
僕はきっとあなたがいるからだと思っています。」
つまり俺は邪魔でしかないんだな、、。
脇役は物語に大きな影響を与えてはいけない。
そんなのはわかっている。
ステラにもう会わなければいい話だ。
なのに嫌だと思ってしまうのは脇役失格なのか?
「結婚するんですね、、。
まずはおめでとうございます。
俺のせいで結婚が延期になっているのなら申し訳ございません。」
「僕は早くステラさんと結婚したいんです、、。」
そう言いながらアルルは泣き出してしまった。
あぁ、主人公を泣かせてどうするんだ。
二人の愛を邪魔するなんて出来るわけないじゃないか。
物語に俺はいらない。
ステラの幸せを邪魔することなんか絶対にできない。
「わかりました。
ステラには俺から言いますね。
わざわざここまで来てくださってありがとうございました。」
「こちらこそごめんなさい。
ですがよろしくお願いします。」
アルルは涙を拭いながらも本屋を出て行った。
扉を閉めた後感情を止めることができなかった。
涙が溢れていく。
ステラ、、。
俺に毎日会いにきていたの?
なんで?
罪悪感なの?
約束は覚えているの?
守れないから、罪悪感で来てくれるの?
ステラのことがわからない。
消えてしまったあの日から俺はステラの何もかもがわからないんだ。
誰もよりもステラのことを知っていると思っていた。
一番優しくしてくれていると思っていた。
どうして戦争が終わった後の三年間俺のところに来てくれなかったんだ?
どうして急に現れたんだ?
どうしてローブや仮面なんかで変装していたんだ?
どうして正体を言ってくれなかったの?
どうして、、なんで、、どうして、、。
、、、、どうして俺じゃダメなの?
自分で自分の感情に驚いた。
ダメに決まっている。
俺なんかじゃダメだ。
物語にはヒロインが決まっていて、俺は違う。
パレードの時もわかっていたじゃないか。
ちゃんと祝福しようとしたじゃないか。
結婚するってわかっていたじゃないか。
わかっている。
わかっているよ。
まるで二人の自分が戦うみたいに感情が溢れていく。
涙も枯れ果てた頃ようやく少し冷静になれた。
このままではダメだ。
ちゃんとケジメをつけよう。
こうなったらステラとの繋がりをすべて断とう。
そうだこんなものはもういらないだろう。
もしかしたら罪悪感じゃなくてこれのことを言いに来たのかもな。
“専属奴隷契約”
ステラと俺を結ぶ唯一のもの。
これがなくなったら本当に何もかもなくなってしまう気がした。
でもそれは俺が怖がっているだけなのだ。
俺はステラとの繋がりを捨てたくなかった。
だけどわがままももうやめにしなければならない時がもう来ている。
ステラ、、ちゃんと解放してあげるよ。
そして俺なんか忘れてちゃんと幸せになるんだ。
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