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第八章 国家エスカルド
憂鬱
しおりを挟むメイヴィスはその後セルフィの約束を破ってしまった事それで彼女を泣かせてしまった事に対して反省して塞ぎ込んでしまった。
日は傾きオレンジ色に輝いている
セルフィもようやく泣き止んだがまだ暗く俯いている、そんな彼女を心配するカーナ達とマリア
ずっとベットの中で眠って居たらしいガーネットはメイヴィスを必死に励ましている
ジョンはそんな光景を傍観している
「全く……地獄絵図だな」
「あ、あなた! セルフィに何と言ったのよ! 何故こんな事になったの!?」
と怒りながらジョンに言う
「さぁ? 行き成り泣き出しましてね」
ジョンとメイヴィス、セルフィ以外さっき何が起こったのか誰も知らない、そしてジョン達も話そうとしなかった。
「何も無い訳が無いでしょ!!」
「いいや、マリア此処では何も無かった事にしてくれ」
塞ぎ込みながらマリアにそう言うメイヴィス
「で、でも……」
「マリア……分かってくれ」
「分かったわ、うるさく言ってしまってごめんなさい」
「いや、こちらこそ済まなったな、心配を掛けて」
「こんな事になっちまいましたが……そろそろお暇しますかね」
「まだダメよ」
「いえ、良いんです。ありがとう、マリア様」
「そ、そう? もう大丈夫なの?」
「はい、凄く良くなりましたよ」
「そう、分かったわ、じゃあ今夜また会いましょう、ね?」
「? えぇ、見送りさせて貰いますね」
「そんな事しなくて良いわよ」
「いいえ、させて貰います」
セルフィやカーナ達、メイヴィスやガーネットも見送りに来た。
見送りに手を振るマリア、しないジョン
館に戻るマリア達
「お帰りなさいませ、マリアお嬢様、おやジョン様!」
出迎えたのはガルス
そしてジョンがこの館に来たのは初めての事、今までは野宿だった。
ローラもその館に居た。この館はアーロックの兄のピルス・ワルクルスの館である
「どうも、それじゃあマリアお嬢様、夜に迎えに来ますね」
と言って立ち去ろうとするジョン
「ちょ、ちょっと待ちなさいよ、何処に行くつもり?」
「散歩です」
「おやおや、休んでは行かれないのですかな?」
「この屋敷の間取りが気に入らないから一刻も早く此処から出たいんだよ、アディオス」
そう言ってジョンは館を出て行ってしまった。
「言いたい事だけ言って……なんなのよ、全く……」
「ほほほ、元気が良くて良いでは無いですか」
「モノは言い様という奴だわね」
マリアは不満を胸に抱きながら自室へと戻る
部屋に戻った途端にマリアはベッドへ倒れこみ枕を抱き込む
「はぁでも私もジョンの事を言えないわよね……最低よね」
と枕を相手に言っていると扉が誰かによって叩かれる音がした。
「お嬢様、入っても宜しいですか?」
ナサルだ。
マリアは枕を放して上半身を起こしナサルを呼ぶ
「お嬢様、お帰りなさいませ」
「ただいま、ナサル」
「どうかなさったんですか? お嬢様?」
ナサルはマリアの顔を視て不安に思う
「な、何でも無いわよ」
強がるマリアだったがナサルは隣に座る
「嘘はいけませんよ」
と言ってマリアを抱きしめる
「ナ、ナサル……」
ナサルの胸に抱かれて今までの緊張や不安が一気に噴き出し、涙が出る
「ずっと此処に居ます。だからゆっくりと泣いて良いのですよ?」
マリアの頭を優しく優しく撫でる
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