緋色の月と破滅の炎

睦月夜風

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第三章 凍てつく大地

第27話 お前の笑顔の方が大事だ

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そしてそれから一週間が過ぎた
「···」
私はまだ部屋に引きこもっていた
「はぁ」
最近の私は食べる寝る食べる寝るを繰り返していた
食べる量も減っていてき最近はパン1つしか食べていない
宗古そうこちゃん、入るわよ」
「どうぞ」
女王様が朝御飯を持ってきてくれた
「···すみません」
「大丈夫よ、それより、元気になった?」
「全然です···」
「そう····何もしてあげれなくてごめんね」
「···」
「そ、それじゃあね、また来るわ」
ピシャッ
「···ごめんなさい、女王様」


「うーむ、もう一週間も経つぞ」
「本当にどうしたら良いのかしら」
「わからん」
月龍つきりゅう君···本当に来てくれたりしないかしら」
その時
「王様、お客様です」
兵隊がやって来てそう言った
「ん?誰だ?」

私達が客室に行くとそこに居たのは
「こんにちはー、王様ー」
「「月龍つきりゅう」君!?」
「この馬鹿の先輩と妖力馬鹿があいさつしたいとのことで来ました」
「馬鹿言うな!」
「黙れ脳筋」
「····なぁ、こんなことってあるんだな」
「ええ、そうね」
「?」
「単刀直入に言おう 宗古そうこが鬱病になった」
「···は?」
「え?宗古そうこさんが?」
「あの人が鬱に?」
「ああ」
「···もしかして、指輪の事で何かあったのですか?」
「一週間ぐらい前にな、彼女が吐いたんだ」
「···二日間、舞を踊るために大量にカフェインをとったからでしょうね」
「その時、執事が用意してくれた袋に吐いたんだ」
「···ま、まさか」
「吐いた袋に指輪が入ってしまった」
「···成る程」
「それにカフェインを大量取ったこともあって体調を崩している」
「駄々でさえ体が悪いのにさらに自分の大切な指輪を汚してしまったとなると··アイツのメンタルだと余裕で崩壊するよな」
「どうにか出来ないか?」
「今から話してきます、何処に居ますか?」
「2階の奥の部屋だ」
「分かりました···二人も来るのか?」
「「うん!」」
「はぁ、分かった」
その時 
ガルルル!!!
物凄い凶暴な犬の鳴き声が2階から聞こえた
「な、なんだ?」
その時兵士がやって来て
「王様!アイスウルフが2階に侵入しました!」
「何だと!?」
「そ、それと、恐らく、宗古そうこさんの部屋に···」
「!」
俺は急いで階段を登って奥の扉を開けた
宗古そうこ!」
目の前には腕を押さえている宗古そうこと黒い額に氷の結晶の印が描かれた狼が居た
「え?月龍つきりゅうく」
ガルルルゥゥゥゥゥ!!!
狼は宗古そうこに襲い掛かった、俺は直ぐ様に狼を後ろから掴んだ
「···!(こいつ、操られて··)」
グゥ!!
「···落ち着け」
俺は狼の頭をそっと撫でた
グ···
「苦しいから助けてもらおうとしたけど力がまた暴走して傷つけちゃったんだよな?」
狼は首を縦に振った
「よしよし」

私は今目の前に起きている光景が理解できなかった
何故、修行をしている月龍つきりゅう君が居るのか
狼は私に近付いて吠えた、しかしさっきまでの殺意は感じれず助けて欲しい様子だった
「その呪いを解除してほしいのね、分かった」
私はお払い棒を狼の頭にだし
「忌み穢らわしい呪いよ その狼から消え去れ」
と言うと狼の額の氷の模様ほ消えた
すると狼は犬のようになり
ワンワン!
と元気そうに吠えた
「よしよし」
その時、月龍つきりゅう君が私の右腕を掴んだ
「え、あの、はな」
「··指輪」
その言葉を聞いた時私の頭の中は真っ白になった
「あ、あの、こ、これには、わけが」
「···訳もくそも無いだろ?」
「あ、その」
「勘違いしてるから言っとくけど、俺は怒ってないし、別に指輪の事は何とも思ってないぞ?」
「···え?」
「俺はただ王様達からお前が鬱病になった挙げ句カフェイン大量摂取したから体調崩したって聞いて····それで、心配したんだよ」
「あ、そ、そうなの?」
「···女王様から聞いたけどお前、最近、パン1つぐらいしか食べてないんだろ?」
「しょ、食欲が湧かないから」
「···ごめん、宗古そうこ
「え?な、なんで?貴方が謝るの?」
「···指輪が汚れただけでお前が此処まで傷つくとは思っていもいなかった···」
「い、いや、それは···」
「だから、さ」
月龍つきりゅう君はポケットから金色の指輪を取り出して私の汚れた指輪を取って、その指輪をつけてくれた
「これで、勘弁してくれない?今日、俺が買ってきたんだ」
「な、なんで?」
「お前に渡したら指輪、あれ師匠が買ってきたから、俺のもいつか会えたら渡そうと思って」
月龍つきりゅう君···」
「師匠のやつより安いし輝きもないけど」
私は月龍つきりゅう君を抱き締めた
「そ、宗古そうこ?」
「ありがとう···こんな、誰かに頼りっぱなしの私をいつも助けてくれて···私の事、大好きになってくれて···」
「··そんなの助けるに決まってるだろ····それに俺はお前もお前の笑顔も大好きなんだ」
「···」
「だからさ、そんなに泣かないでくれ···俺にとってはそんな指輪何かよりもお前とお前の笑顔の方が大事だ」
「うん···うん!」

宗古そうこは笑顔で俺を見た、その時目の光が戻った事に気が付いた
「···良かった」
「··」
ワンワン
その時狼は宗古そうこに近付いて怪我している腕をペロペロと舐めた
「ありがとう」
宗古そうこは狼の頭を撫でた
「よしよし、可愛いね」
その時、俺は視線を感じた、俺が振り向くと湊川みなと魚瀬うおせが見ていた
「お前らも来いよ、宗古そうこと話したかったんだろ?」
「?誰かいるの?」
「俺が修行している所の先輩と同僚、ある意味お前のファンだぞ」
「私、アイドルとかしてないんだけど?」
「噂にはなってるだろ?」
「ま、まぁ、確かにそうだけど」
「···全然入って来ないな」
「なら、私から行ってあげよっと」

私は二人を見つけた
「貴方達?」
「あ、えと、その」
「お久しぶりです、宗古そうこさん」
「え?貴女に会ったことってあったっけ」
「まぁ、覚えてないですよね、普通にお参りしに行ったときに会っただけですから」
「···ちょっと、待って···あー!魚瀬うおせ君に湊川みなとちゃんだよね!」
「はい、そうです!覚えていてくれてありがとうございます!」
「そんな、敬語使わなくても良いけど?」
「え、で、でも」
「おーい、お前らー、お前らの大好きな人が良いって言ってくれてるんだぞ?」
月龍つきりゅうも大好きなんだろ?」
「もちろん、当たり前だけど?」
「それで、二人は何で私のそのファンみたいなの?」
「いや、だって、物凄く美人だし、弓矢や刀、多彩な術、色々あるし」
「···戦う方だったら私なんか宛にしない方が良いと思うよ?」
「な、なんで?」
「私は戦闘するときね、いつも月龍つきりゅう君達に助けてもらっているの··いつもね」
「···いや、そんなことは無いだろ、百鬼夜行の時だって何か凄かったし」
「巫女の守りの事でしょ?あれは月龍つきりゅう君を守りたいって意志が物凄く高くなって限界まできたから出来たの」
「巫女の守りってどんな能力なの?」
「本当に心の底から守りたい人が居るときに発動して、その守りたい人か死ぬまで私は負けないの」
「つんよ」
「でも、この守りたいって気持ちはもうその事しか考えて居ない時までいかないと発動しないから、大抵、気持ちが足りなくて発動出来ないの」
「お前が厄神やくしんに勝てたのもその能力があったからだろ?」
「そう、もしなかったら今頃、私は灰になってるよ」
「そ、そうなんだ」
















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筆者の部屋
はーい!どうもー!睦月でーす!
「···物凄く久しぶりな気が」
「だね」
今回のゲストは主人公二人組
禿鷲宗古はげわしそうこ月龍冷刃つきりゅうれいばでーす!
「で?何すんの?」
二人のプロフィールを紹介しまーす!
「「今更!?」」
「おいおい!筆者!今、何話知ってるのか!?」
27話だろ?
「そうだけど、そうじゃねえよ!」
はいはい、それじゃ、主人公の禿鷲宗古はげわしそうこからね
「はぁ」
あ、身長と体重は
「「書いたら殺す」」
はい
・今作の主人公
・愛用している武器は 妖魔刀 雫
・故郷は不明 言霊村で育ってはいるが故郷ではない
・剣豪四人衆の一人でもある
・禁忌解放は 破滅の龍と慈悲かける白色の鳥
・巫女でもあり半妖魔人である
・年齢は現在は17歳
・使える術は 炎 雷 水 幻 朧月 龍
闘 鳥 夜桜 緋色月 神
・固有の能力は 巫女の守り 妖気回収 妖気活性化 生命と進化ライフアンドエブォリューション
・主に刀や格闘がメイン
月龍つきりゅうとは恋人
・二つ名は一応かいから 
朧月の巫女 と呼ばれている
・照れ屋で少し寂しがり屋だが妹想い
・一族は全員サイコパス
・ヤンデレ化しているときに月龍つきりゅうを傷つけたら死を覚悟しておこう
まぁ、以上かな
ほい、次月龍つきりゅう

・前作の主人公
・愛用武器は 真 妖魔刀 緋色月桜
・故郷は大阪
・元々都市伝説になるくらいの殺し屋だった
・禁忌解放は 緋色月眼解放
・今は妖魔人、龍魔人、神魔 次期閻魔などである 
・年齢は15歳
・使える術は 炎 雷 月 緋色月 闘 神
・固有能力は 適応 緋色月の術 殺意変換 血液暴走
・主に刀や拳がメイン
宗古そうことは恋人、実はルザルスも恋人
・二つ名は色々ある 
天上天下唯我独尊の龍魔人
緋色の妖魔人
緋色の侍
睦月家の誇り
・仲間想いで優しいが少々めんどくさがりや
・一族は全員脳筋
宗古そうこを苛めたらとんでもなく怒る
以上かな
「おらぁ!死ねぇ!」
うおっ!?
「こ、殺してやる!」
な、何でだよ!
「なんだよ最後の行!」
え?事実だろ?
「死ねぇ!」
「ヤンデレ化は私のせいじゃないからぁ!」
だねー、そうだねー
「「殺す!」」
怖、まぁ、良いや、此処まで読んでくれてありがとうございました!出来ればお気に入り登録お願いします、後、誤字脱字があれば遠慮なく言ってください修正いたします






    
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