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18.作戦
しおりを挟む私たちの戸籍問題をクリアするための作戦はこうだった。
「キヨラが王族との結婚を回避する方法は、"純潔"じゃなくなることだ。托卵の問題が生じるから。相手が大聖女だったとしても例外じゃないはずだ」
「例外的に結婚とかなるかもよ」
「そこはキヨラの演技力?にかかってる。結婚にならないようにこちらのペースで話を進めるんだ。被害者の多くは弱者となるが、強者にもなれる。兎に角、いかに理不尽なことをされているか、何度も何度も強調するんだ。そしたら、相手は良心の呵責に苛まれるだろう、良心を持ち合わせてない奴もいるかもしれんが。その辺は、あの陛下だったら心配しなくていいと思う」
「私に演技力なんてないけど、願いを叶えるためだったら頑張れると思う。ヒールになったつもりで押し切ってみせる!」
「その意気だ。時には冷徹にならざるを得ないことがある、後ろめたく感じるが。我儘や傲慢に見られるかもしれない、キヨラにとって不本意かもしれない。耐えられるか?」
「その点は我慢するから、クリスは気にしなくて大丈夫だよ。それにしても、私たちって自己中だよね」
「結婚抜きにしても、戸籍問題は解消しなければならないんだ、気にしなくていい」
私たちは、交渉を有利に進めるためにあらゆることを想定をし、シミュレーションを行った。
私とクリスの繋がりを知っているカロンさんのことはどうしようかと迷った。大金を渡して口止めするのか、それとも陛下や大神官様にありのままを話すのか。
結局、カロンさんについてはありのまま話すことにした。下手に誤魔化すとボロが出るかもしれないので。
話し合いが終わった。
クリスが真剣な顔で私を見つめ、手を握った。
「結婚してからキヨラの初めてをもらうつもりだったけど、こんな形で婚前交渉することになってしまうが、キヨラは本当にそれでもいいか?後悔しないか?」
「大丈夫だよ。初めては結婚後にしたかったけど、事実婚でも結婚は結婚だもん。問題ない。それに、私が育った国は、今では婚前交渉はそんなに忌避されてないんだ。後悔なんてしないよ」
「教会で結婚の宣誓はできないけど、結婚指輪の交換をしよう。早速買いに行こう」
「うん!」
私たちは街に出て指輪をオーダーし、後日受け取った。
結婚式は教会で挙げられないから、以前行ったホテルで食事をし、指輪の交換、お互い幸せにすることを誓い、そのまま宿泊することになった。(宿泊やレストランの予約のキャンセルがあったらしく、運良く宿泊することができた。(都合良すぎでしょ)キャンセルが発生するとはツイている。まるで神様が私たちの結婚を祝福してくれてるように感じた)
客室でシャワーを浴びた後、私たちは向かい合ってベッドに座った。
「いよいよ初夜だな。怖いか?」
「初めてだけど、あ、あの、知識はあるから平気だよ。初めてがクリスで良かった」
「そう言ってくれて嬉しいよ。なるべく優しくするから安心して体を委ねてくれ」
クリスは額に触れるだけのキスをし、
「キヨラ、俺の可愛い奥さん。愛してる」
「クリス、私のかっこいい旦那さま。愛してる」
私もクリスに触れるだけのキスを額にした。
そして体を重ねた。
初めてはちょっぴり痛かったけど、クリスが優しくしてくれたので、2回目以降は全然平気だった。
とっても幸せな時間だった。
そして2日後、神殿に乗り込んだのだった。(流石に初夜の次の日はキツかった)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
清良に隠れて、ランディック家の力を行使し、指輪を超特急で作らせたクリスフォードは悪い奴です。
※本日は19:00にもう1話更新します。
よろしくお願いします。
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