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早川!もう一回しろ!
しおりを挟む「なぁ貴哉、中西と付き合うのって訳があるんだろ?」
「…………」
「その訳っての何だか知らねーけど、俺が奪うのは禁止事項に入ってねぇよな?」
「……くっ」
誰もいない屋上で早川に襲われかけている俺。
フェンスまで追い込まれて逃げ場所がないってのに、これ以上はくっつくんじゃねぇのってぐらい近寄って来て、顔を背けると頬にキスをされた。
「てめっ何してっん!」
今度は口に。しかも喋ってる途中だったから、開いた口にそのまま舌が入って来た。
俺はまた早川にこんな事されて……
てか友達としてよろしくは嘘だったのかよー!
「早川っ離れろ!」
「やだね。せっかく中西がいねーんだもん」
「ここ学校だぞ!こんなとこ誰かに見られたらヤバいだろ!」
「俺は見られてもいいけど」
「ちょ、待て待てヤメロ!」
更にキスをしてこようとするから必死で抵抗して逃げようとしゃがみ込むと、早川もしゃがんで俺を見た。
もう絶対にキスされまいと口を両手で塞ぐと、あははと笑った。
「貴哉はホント可愛いな~♡」
「っ……」
諦めたのか今度は隣に座って話し始めた。
「中西とどんな話で付き合う事になったのか知らねーけど、俺にもチャンスはあるだろ?やっぱり貴哉が欲しい」
「おまっなんつーセリフ……」
「もっとチューしてぇけど貴哉が嫌がるからここじゃやめとくよ。だから今日貴哉んちで密会しようぜ」
「する訳ねぇだろ!」
「どして?朝と帰りは中西に譲るから夜は俺にくれよ」
「キスしますって言われてんのに約束出来るか!」
「しなきゃしてくれんの?密会」
「おう」
「貴哉、密会の意味分かってねぇだろ?」
「秘密会議の事だろ?」
「ギャハハ!貴哉やべーな!」
「違うのか!?」
「密会ってのは、みんなに内緒でこっそり会ってエッチな事しましょって事だよ♡」
何故か耳元でコソコソ話をするように言われた。
な!エッチな事って!
そんな意味だとは知らずに慌てて早川を見ると楽しそうに笑っていた。
「な!無しだ!やっぱり会わないからな!」
「ん、貴哉照れてんの?耳まで赤くなってる」
「照れてねぇよ!」
「照れてるじゃん。ホント可愛いくてズルい」
「それ以上可愛い言いやがったら殴ってやる……から、な……」
またキスをされた。今度は抵抗しなかった。
お互い座ったままの体勢で、少し早川が寄りかかって来てる感じ。
何でかな、嫌な事されてるはずなのに、早川とキスするのって……
「なぁ、早川ぁ」
「ん?」
「友達ってキスするっけ?」
「ちょ、今いいムードだったのにぃ!」
「ムードとか言ってんなチャラ男!」
普通は友達でキスはしねぇよな?だから初めは抵抗してたし、ダメだと思ってた。
でもさっきのは嫌じゃなかった。何でだろ……
「早川!もう一回しろ!」
「えっ今なんて?」
「早くしろ!」
「仰せのままにお姫様♡」
顎をクイっと持ち上げられて再びキスが始まる。
やっぱり嫌じゃない。てかこの感覚、前に早川んちでされた時のと似てて、気持ちいいやつだ。
俺は自然と早川にしがみついてキスを受けていた。ありえねぇ、俺と早川がお互い望んでキスしてるなんて。
でも、嫌じゃない。
「貴哉、好きだ」
「は、やかわ?……俺、どうしちまったんだ?」
「どうしちまったんだろーねぇ?俺は嬉しいけど♡」
「あ、この事直登には……」
「言わねーよ。その代わりまたキスしていいか?」
「……おう」
やべーな、これって浮気ってやつか?
いやでも直登とは正式には付き合ってねぇし。うーん……
その後俺は早川と授業が始まるギリギリまでキスをして過ごした。
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