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1章 3学期の始まり
お前ら俺の事なんだと思ってんの?
しおりを挟む自分よりデカい中学生二人がまさかの俺の取り合いを始めて、とてつもなく面倒な事になって俺はうんざりしていた。
だって、こんなの俺の日常と変わらねぇじゃん。まるで空と伊織といるみてぇで、せっかく可愛い年下達といるのに今すぐに帰りたい気持ちだ。
余裕そうに笑う類に対して双葉は完全にスイッチが入ってるような怖ぇ顔してる。これが空と伊織だったら放っておくけど、まだ中学生共だし年上の俺が何とかするしかねぇよな。
「類、とりあえず手を離せ。そしたら自然と双葉の手も離れる。そうだろ双葉?」
「はい。貴哉の望むようになるのなら」
「ねぇ、貴哉。何でそんなに双葉の肩ばかり持つの?俺だって可愛い弟だよね?同じベッドで寝たの、あれは思わせぶりだったの?」
「ばっ!?はっ!?おまっ!!」
「同じベッド?」
こんな時にんな事言ってんじゃねぇ!確かに正月に類と仲直りした時に、お互いすれ違ってた事が判明して、元々可愛がってた類との蟠りがなくなり、気を許してしまって俺のベッドで寝た事はあった!だけど、何もなかった!それをここで言うか!?わざとか!?
双葉の低い声が隣から聞こえて俺は焦る。
「類も双葉も同じぐらい可愛い弟だと思ってるよ!頼むからもう面倒になるような事は言わないでくれ!」
「だってよ?双葉が俺の腕離したら離すよ」
「先に類が離せよ」
「お前ら仲良いんだろ!?相棒なんだろ!?こんな事で揉めてんじゃねぇよ!」
「それがさ~、双葉ってば貴哉と出会ってから俺に楯突くようになっちゃってさ~。前は俺の言う事を大人しく聞いて後ついてくる良い子だったのに~」
「お、俺のせいかよっ?てか相棒の事下に見るような言い方すんじゃねぇよっ」
「類は前からこうでした。自分の欲の為なら周りを平気で犠牲にするような身勝手で、その癖悪気がないような事言って毎回振り回されて来ました」
「本当に相棒なんだよな?お前ら大丈夫なのかよっ!?」
二人の意見を聞く限り本当に仲が良いとは思えなかったけど、これでもずっと二人で連んでやって来たと言う。だったら放っておいてもいいのかなとも思えて来たわ。
「双葉にそんな風に思われていたなんて心外だね。俺の事を太陽だなんて小っ恥ずかしい事言ってたくせに、とんだ裏切りを言うもんだ」
「俺にとって類は太陽のままだ。愛想ばかり振り撒いてジリジリと相手を焦げ付かせるような暑苦しい太陽そのものだ」
「やめろー!もう二人共俺が奢ってやるからそれ以上いがみ合うな!仲良くしろ!」
これ以上聞いてらんなくて俺がヤケクソで言うと、類はパッと手を離してニコニコ笑って喜んでいた。それと共に双葉も類の腕を離してふぅとため息をついた。
「やったー♪貴哉お兄ちゃん大好き~♡そんじゃパフェ頼もうぜ双葉~」
「はぁ、貴哉すみません。俺の力不足で余計な出費をさせてしまって」
「気にするならもっと穏便に済ませようとしてくれや」
申し訳なさそうに言う双葉に、俺は財布の中身を確認しながら泣きそうになった。久しぶりに会ったじぃちゃんとばぁちゃんから貰ったお年玉が無くなるじゃねぇか。父ちゃん側の実家に行くと結構貰えるんだけど、こんな事になるなら普段からもっと年上に奢ってもらってれば良かったぜ。
その後は二人はいつものように戻って仲良くパフェを食べて楽しく話をしていた。
もしかしてさっきのやり取りは俺に奢らせる為の演技だったのでは?とか思っちまうぐれぇ二人は仲良くしていた。
まさか俺、カモられてる?
少し怖くなったからちょっと聞いてみる事にした。
「なぁ、お前ら俺の事なんだと思ってんの?」
「俺は優しくてかっこよくておもしろいお兄ちゃんだと思ってるー♡」
「貴哉は頼りになって、安心出来るのでずっと側にいたいと思える存在ですよ」
ほ、本当かよ?
それぞれ即答してくれたけど、最近の中学生がどんな考えしてて行動するのか今一度警戒して接しないと俺が破産する事を学んだ。
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