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3章 波乱の腕相撲
え!?別れ話ぃ!?
しおりを挟む「なぁ紘夢とどうなったんだ?」
「どうって?」
「上手く行ってねぇって聞いたけど」
「ああ、普通ですよ普通~。紘夢に聞いてる通りだと思いますよ」
「まだ紘夢の事好きなのか?」
「質問責めっすか。好きですよそりゃ」
「何で敬語なんだよ」
「性格」
「あはは!お前変な奴~」
「……紘夢ならそこのトイレにいる」
「まじ!?めっちゃ近くにいるんじゃん!んじゃ声掛けてみるわ!」
「行ってら~」
雉岡の反応がおかしくて俺が笑うと、フッと笑って紘夢がいる場所を教えてくれた。
何だよ、連れションしてたのかよ~。仲良しか!ってんなのはどうでもいい。早くしねぇと昼休みが無くなる!
雉岡が言っていたトイレに入って中を見ると、本当に紘夢がいた。鏡の前で髪をいじってるみてぇだけど。
俺に気付いた紘夢はパァッと笑顔を見せて振り向いた。
「貴ちゃん♡どうして二年のトイレにいるのー?」
「お前を探してたんだ」
「俺を?嬉しい~♪何の用かな?」
ニコニコ機嫌良さそうに近寄って来た。
あ、雉岡とエロい事でもしてたのか?だから機嫌良いのか?
「んー、なぁ、雉岡とここで何してたんだ?」
「よく吉乃といたって分かったね~。普通に話してただけだよ」
「トイレでか~?怪しくね?」
「凄い食い付いて来るね~♪気になるー?」
楽しそうにしてる紘夢は水道のとこに腰を掛けて聞いて来た。気になるっちゃ気になるな。
もし本当にここでエロい事してたんならお前ら凄ぇじゃんってなるだろ?トモやなっちならやりかねないけどな。
「ふふ♪別れ話をしてたんだよ」
「別れ……え!?別れ話ぃ!?」
俺は予想外な答えにエロい話しよりも驚いちまった。普通にニコニコ笑いながら言ってるけど、別れ話ってそんなテンションで他人に話すもんか?あ、でも雉岡は俺に敬語だったし少し変だったかもな。
「あはは♪驚いてる~。去年から上手くはいってなかったって言ったでしょ?そろそろ俺達も三年生になりますし、どうします?みたいな話をしたんだよ」
「で、でもさっき雉岡はお前の事好きって言ってたぞ!?」
「俺も吉乃の事好きだよ?お互い好きなのは分かってるんだよ。でもさ、体の相性は良くないじゃん?」
「……もしかしてまだダメなのか?」
紘夢と吉乃の性事情は紘夢から聞いてたから、それが原因かと妙に納得しちまった。
紘夢は性に関して興味が薄いらしく、雉岡とそういう雰囲気になっても全く反応しないらしい。その件で紘夢に頼まれてちと協力した事があるんだけど、どうやら紘夢は俺が相手なら反応するんだ。と言ってもトモみてぇにすぐに勃つ訳じゃない。
あの後にまた二人で試したのか、紘夢は少し寂しそうな笑顔だった。
「ダメだったよ。一回失敗してるし、微妙な関係になってたから吉乃は乗り気じゃなかったんだけど、俺が無理矢理誘ったんだ。それなのに全然ダメだった。さすがにこれ以上吉乃を傷付けるのは気が引けるなぁってさ」
「そっか。そればっかりは何も言えねぇな」
もし空が俺とセックスするって時に勃たないとか言ったらショックだもんな。いや、ムカつくわ。雉岡は二度もそれを味わってるって思うと可哀想かもな。
でも紘夢は紘夢で自分の体の事真剣に悩んでたりもしてる訳で、この話は簡単に聞き流せるもんじゃねぇんだ。
好き同士なのに、そっちで上手くいかないとか、昨日男になったばかりの俺からしたらちと聞いてて胸が痛くなるわ。
「俺は出来なくてもいいんだけど、吉乃はそう言う訳にはいかないだろ?だから俺から別れようって言ったんだ。そしたら少し考えさせてって」
「紘夢は別れてもいいのか?」
「うーん、ちょっと寂しいかな~」
「バーカ、すげぇ寂しいんだろ?強がるなよ」
「あは、貴ちゃんに見透かされるとか屈辱~」
ふざけた口調だったけど、いつもの紘夢じゃないのが分かった。
だってさ、紘夢が言ってたんだ。雉岡は紘夢にとってのヒーローだって。紘夢にとってのヒーローは他に俺だけだ。そんな雉岡と別れるとか辛ぇに決まってんだろ。
俺は紘夢の隣にもたれて手を握ってやった。
ギュッと握り返して来る紘夢は優しく微笑んだ。
「別れる別れないにせよ、それを決めるのはお前だ。どんな結果になっても俺はお前なら大丈夫だと思ってるよ」
「貴ちゃんてば、みんなは俺の事を特別視してるけど、俺だって先が読めない事もあるんだよ……そう言う時ってね、大抵ワクワクが多かったんだけど、今は怖いんだ。吉乃と別れてもいいのか分からない今、とても怖いよ。続けていくって考えても怖い」
「だからいいんじゃねぇか。どうなるか分からない方が楽しみが増えて良くね?どうなるか分かってたら、やっぱりなって思って楽しくねぇじゃん。紘夢、お前は自由なんだ。何も考えずに自分のしたいようにしろよ」
「貴ちゃん……やっぱり好きー♡あー貴ちゃんに会えて良かったぁ♡俺今日は帰ろうかと思ってたんだよ~!」
「そっか。元気出たなら良かった」
「ところで貴ちゃんは俺に何の用だったの?もう少しで休み時間終わるけど」
「あー!忘れてた!紘夢!勉強教えてくれ!」
俺は本来の目的を思い出して思わず大きな声で言うと、紘夢は驚いた後にニッコリ笑った。
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