【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ7th season

pino

文字の大きさ
62 / 126
4章 友の為にいざ出陣

おまけ2 ※一条紘夢

しおりを挟む
 
 貴ちゃんの友人である野崎楓の喧嘩に参加し、勝利せよと言うミッションをクリアした後、俺と桃は敵の大ボスである城之内裕也って男を連れて街を歩いていた。
 他にも雑魚っぽいのが三人いたけど、そいつらは途中で帰した。見た感じ雑魚共の親元である城之内を手中に収めれば逃しても問題はないと判断したからだ。

 さて、後片付けは引き受けたけど、この如何にも脳筋な大男をどうしてくれよう?
 もう貴ちゃんの友人達に手出しをさせないのは勿論の事、この際だから何かに使えないかなと考えているんだけど……


「ところでさ、桃と城之内ってどういう関係なの?」


 二人はどうやら知り合いらしいんだ。
 どこかで喧嘩した事がある程度かなと思ったけど、聞いておいて越した事はない。
 俺が前を歩く二人に聞くと、桃が顔をこちらに向けてニッコリ笑って答えた。


「王様と下僕だ」

「うわぁ……」

「ふざけんな!いつ俺がテメェの下僕になったってんだ!?」


 俺が二人の関係に引いてると、城之内が隣にいた桃に怒鳴っていた。なんだぁ、桃の冗談か~。


「みたいなもんだろ、実際お前は俺に勝てないじゃん」

「チッ!中学が一緒だったんだよ!そこで良く殴り合いしてたってだけだ」

「へー、地元が一緒なんだぁ」

「城ちゃんてば弱い癖にアホみたいに良く絡んで来てたよな」

「アホはテメェだろ?何だよその金髪は、色気付きやがって」

「紘夢ー、こいつうるさいから喋れないようにしていいー?」

「ダメっ!まだ使い道あるから!」


 マスク越しでも桃がキレてるのが分かる。
 城之内も勝てない癖に良く噛み付くよな。威勢が良いのは認めるよ。光陽高校、喧嘩番長、大柄、体力はある。よし決めた!


「城之内さ~、もう野崎楓達に手ぇ出さないよな~?」

「あ?どうだろうなっブグッ!!」


 俺の質問に馬鹿にしたように答えようとした城之内を、話終わらない内に桃が裏拳で黙らせた。モロに顔面に入ったし、痛そ~……
 でもここは公道であってあまり暴力で目立つ事はしたくない。ただでさえ今の俺と桃は目立つ格好してるし、一緒に歩いてる城之内の顔面は既にボコボコに腫れ上がってるんだからな。


「テメェが発言出来る言葉はイエスだけだ」

「ってぇなぁ!このバケモンが!」

「桃~、ムカつくけどその辺にしといてよ。あんま目立ちたくないからさ~」

「うい」

「あーもう!野崎達に手は出さねぇよっ!これでいいだろ!」

「信用出来ないから誓約書書いて貰うから。それとお前バイトとかしてんの?」

「ああ?んなもんしてねぇよ」

「それなら良かった♪これから俺が指定した日は俺んちに来てよ♪」

「はぁ?やだよ!」

「紘夢、何考えてんだ?」


 俺の言う事を聞こうとしない城之内に、桃も気になったのか立ち止まって振り向き俺に聞いて来た。
 ふふふ♪今年に入ってから、唯一の使用人だった的羽が退職しちゃって掃除とかご飯作ってくれる人がいないんだよね~。何だかんだまだ家にいる的羽はたまにやってくれるけど、あくまでもあいつは学校を優先しなきゃいけないんだ。
 だから、代わりに城之内にやってもらおうと思ったんだ~♪料理は期待出来なそうだけど、これだけ良い体してれば体力は十分でしょ!俺んち広いから掃除してくれる人いると助かるんだよね~。


「俺んちのお手伝いさんになってもらうの♡」

「ぷぷ♪やっぱり下僕じゃねぇか♪」

「断る。誓約書とやらは書くけど、そこまでする理由はねぇ。書いたら俺とアンタはそれっきりだ」

「断るの?別にいいけど、若菜ちゃん来年受験生なんでしょ?お兄ちゃんと違って結構良い所行こうとして頑張ってるんだよね?大事な時期なのにお兄ちゃんのせいで浪人するなんて……ねぇ?」

「テメェ!妹に何しやがった!!」

「まだしてねぇよ。俺が本気になれば人一人の進路を決める事も出来るっつってんだよ」

「ひろむん怖~い」

「ひ、卑怯者っ!」

「その代わりに、城之内が頑張ったら若菜ちゃんの面倒も見てあげるよ。俺の妹は桃女に通ってるから、必要ならいろいろ聞いてあげられるよ。今度証拠見せてあげるから」

「桃女だと!?お、おい、桃山!こいつが言う事本当なのか?」

「全部本当だよ。紘夢はめちゃくちゃ天才だから、敵に回さない方がいいよ」

「ぐぅ……」


 俺より桃の方が信用あると思われてるのが癪だな。まだ納得し切れない城之内は、俯いて下ろした拳をギュッと握っていた。
 城之内の妹である若菜ちゃんに手を出すなんて考えてないよ。必要ならやるってだけ。
 俺が城之内を手中に収めて置く理由も、これ以上野崎楓達に関わって欲しくないからだ。また貴ちゃんを頼られたらたまったもんじゃないからね。
 定期的に家に来て貰って様子を見れば悪さしてないって分かるだろ?

 そう、全ては貴ちゃんの為なんだ。


「城之内、お前に拒否権はない。俺の貴ちゃんを巻き込んだ罪を償うんだ」

「は、はぁ?貴ちゃんって誰だよっ!なんだよ罪って!」

「じゃあ早速俺ん家に行くぞー。明日からテストだから早く帰っていろいろやらなきゃ!」


 俺は二人を追い抜いて先に歩き出す。
 後ろで桃山と話してる声が聞こえて来たけど、それを置いて行くように俺は歩いた。
 
 とりあえず大事な貴ちゃんの為に、俺が悪人を更生させるのも悪くないだろう。

 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

陰キャ系腐男子はキラキラ王子様とイケメン幼馴染に溺愛されています!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 まったり書いていきます。 2024.05.14 閲覧ありがとうございます。 午後4時に更新します。 よろしくお願いします。 栞、お気に入り嬉しいです。 いつもありがとうございます。 2024.05.29 閲覧ありがとうございます。 m(_ _)m 明日のおまけで完結します。 反応ありがとうございます。 とても嬉しいです。 明後日より新作が始まります。 良かったら覗いてみてください。 (^O^)

悪役令息シャルル様はドSな家から脱出したい

椿
BL
ドSな両親から生まれ、使用人がほぼ全員ドMなせいで、本人に特殊な嗜好はないにも関わらずSの振る舞いが発作のように出てしまう(不本意)シャルル。 その悪癖を正しく自覚し、学園でも息を潜めるように過ごしていた彼だが、ひょんなことからみんなのアイドルことミシェル(ドM)に懐かれてしまい、ついつい出てしまう暴言に周囲からの勘違いは加速。婚約者である王子の二コラにも「甘えるな」と冷たく突き放され、「このままなら婚約を破棄する」と言われてしまって……。 婚約破棄は…それだけは困る!!王子との、ニコラとの結婚だけが、俺があのドSな実家から安全に抜け出すことができる唯一の希望なのに!! 婚約破棄、もとい安全な家出計画の破綻を回避するために、SとかMとかに囲まれてる悪役令息(勘違い)受けが頑張る話。 攻めズ ノーマルなクール王子 ドMぶりっ子 ドS従者 × Sムーブに悩むツッコミぼっち受け 作者はSMについて無知です。温かい目で見てください。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は未定 ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い ・本格的に嫌われ始めるのは2章から

イケメンキングαなおじいさんと極上クィーンΩなおばあさん(男)の幸せをねたんで真似したゲスなじいさんとばあさん(男)がとんでもないことに

壱度木里乃(イッチー☆ドッキリーノ)
BL
誰もが知っている昔話の懐かしさあり、溺愛あり、禁断の主従関係ありの――BL大人の童話第2弾。 戸籍年齢と肉体年齢が見事に一致しないオメガ妻を愛するイケオジの桁外れな武勇伝です。 ※ですます調の優しい語り口でお送りしながら、容赦なくアダルトテイストです。 ※少し変わっています。 ※エンターテイメント型小説として楽しんで頂ける方向けです。 ※横書きの利点として英数字表記も併用しています。 ※美表紙はのんびり猫さん♡

BLゲームの脇役に転生したはずなのに

れい
BL
腐男子である牧野ひろは、ある日コンビニ帰りの事故で命を落としてしまう。 しかし次に目を覚ますと――そこは、生前夢中になっていた学園BLゲームの世界。 転生した先は、主人公の“最初の友達”として登場する脇役キャラ・アリエス。 恋愛の当事者ではなく安全圏のはず……だったのに、なぜか攻略対象たちの視線は主人公ではなく自分に向かっていて――。 脇役であるはずの彼が、気づけば物語の中心に巻き込まれていく。 これは、予定外の転生から始まる波乱万丈な学園生活の物語。 ⸻ 脇役くん総受け作品。 地雷の方はご注意ください。 随時更新中。

平凡な俺が総受け⁈

雫@更新します!
BL
高校生活一日目で車にひかれ異世界へ転生。顔は変わらず外れくじを引いたかと思ったがイケメンに溺愛され総受けになる物語です。

病んでる愛はゲームの世界で充分です!

書鈴 夏(ショベルカー)
BL
ヤンデレゲームが好きな平凡男子高校生、田山直也。 幼馴染の一条翔に呆れられながらも、今日もゲームに勤しんでいた。 席替えで隣になった大人しい目隠れ生徒との交流を始め、周りの生徒たちから重い愛を現実でも向けられるようになってしまう。 田山の明日はどっちだ!! ヤンデレ大好き普通の男子高校生、田山直也がなんやかんやあってヤンデレ男子たちに執着される話です。 BL大賞参加作品です。よろしくお願いします。 11/21 本編一旦完結になります。小話ができ次第追加していきます。

処理中です...