【完結】取り柄は顔が良い事だけです

pino

文字の大きさ
52 / 72
4章 まさかの目覚め!?

51.心境の変化に戸惑う

しおりを挟む

 それから俺は尚輝くんの新しい友達とやらの話を聞いていた。尚輝くんはとても嬉しそうに話すから聞いていて俺まで楽しくなった。
 新しい友達は同じ大学のタメで、自分とは違うタイプの子らしい。賑やかな子で、通りすがる誰とでも話すようなちょっとうるさい男だって。


「そっか~、尚輝くんは良い子だからすぐに好かれるだろうな~」

「いえ、その子がとても良い子なんです。明るくていつも笑っていて、とても元気がもらえます♪俺はずっと自分の性格やゲイって言う事で、友達を作るのが苦手でしたが、その子のおかげで自信が付きました♪」

「いいじゃんいいじゃん♪」

「あ、その子大我くんって言うんですけどね、実は大我くんとは恋バナも良くしていて、伊吹さんに恋してる事も話したんです。もちろん名前とか詳しい事は伏せてですが、そしたら大我くんも恋をしているようで、そこでも気が合ってお互いの話しを良くしてるんですよ~」

「恋バナか~!若いって感じがして羨ましいわ。大我くんって言うんだ~、へー……ん?」


 楽しそうに話してるからスルーしそうになったけど、今大我って言った?
 まさか俺の知ってる大我じゃないよな?いつもタイガーって呼んでるけど、あいつの本名って大我だったよな?そんで20歳の大学生……
 ま、まさかな!


「伊吹さんどうしました?」

「いや、強そうな名前だな~って!」

「そうですね、かっこいいですよね。あ、そう言えば好きな人にはタイガーって呼ばれてるって言ってました」

「それタイガーじゃん!!」

「え?」


 ハッ!!
 思わず突っ込んじゃったけど、尚輝くんの新しい友達ってブルータイガーじゃね!?
 え、二人って同じ大学だったのか!?
 しかも二人して恋バナしてるとか……
 俺の話してるって事かぁ!?

 俺の意味深な言葉に尚輝くんは何の事?と言った顔をしていた。
 どうしよう、タイガーの事知ってるって言ったらヤバいよな?俺の客だって知ったら、せっかく出来た友達にこんなにも喜んでるのに、仲悪くなって喧嘩でもしたら俺のせいじゃん!
 でもさ、尚輝くんに知らないフリするのも何か悪い気がするんだよなぁ。
 こんなに純粋で良い子を騙すなんてさ。

 ヤベェよヤベェ!
 どーしたらいいのコレ!


「伊吹さん?大我くんの事知ってるんですか?」

「えっと……」


 あーやっぱりしらばっくれるか!
 そんでバレた時は分からなかったみたいに言えばいいか!
 うん、尚輝くんなら許してくれるだろ!
 だって尚輝くんは良い子だもん。

 てかさ、俺ってば何でこんなに悩んでんの?
 尚輝くんはただの客じゃん?
 他の客と変わらない、金払ってくれてる客だろ。
 なのになんでこんな真剣に悩んでんだよ。
 いつもなら嘘なんて平気でつけるじゃん。


「尚輝くん……俺……」

「どうしました?何でも言って下さい」


 言葉を詰まらせる俺を心配そうに見て言う尚輝くんに、俺の胸は更に締め付けられるような思いになった。

 な、何だよこれ?
 俺どうしちまったんだぁ?


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

完結|好きから一番遠いはずだった

七角@書籍化進行中!
BL
大学生の石田陽は、石ころみたいな自分に自信がない。酒の力を借りて恋愛のきっかけをつかもうと意気込む。 しかしサークル歴代最高イケメン・星川叶斗が邪魔してくる。恋愛なんて簡単そうなこの後輩、ずるいし、好きじゃない。 なのにあれこれ世話を焼かれる。いや利用されてるだけだ。恋愛相手として最も遠い後輩に、勘違いしない。 …はずだった。

【完結】紅く染まる夜の静寂に ~吸血鬼はハンターに溺愛される~

綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢
BL
 吸血鬼を倒すハンターである青年は、美しい吸血鬼に魅せられ囚われる。  若きハンターは、己のルーツを求めて『吸血鬼の純血種』を探していた。たどり着いた古城で、美しい黒髪の青年と出会う。彼は自らを純血の吸血鬼王だと名乗るが……。  対峙するはずの吸血鬼に魅せられたハンターは、吸血鬼王に血と愛を捧げた。  ハンター×吸血鬼、R-15表現あり、BL、残酷描写・流血描写・吸血表現あり  ※印は性的表現あり 【重複投稿】エブリスタ、アルファポリス、小説家になろう 全89話+外伝3話、2019/11/29完

ブラック企業の寮で、同期とだけは恋に落ちないと決めていた~同室生活・過労案件・限界メンタル―それでも、唯一の味方が、隣にいる。

中岡 始
BL
「限界社畜、恋に落ちたら終わりだと思ってた――でも、一緒に辞めて起業しました。」 ブラック企業で出会った新卒ふたり。 職場は地獄、寮は同室、心は限界寸前。 “ちゃんとした社会人”を目指す白井と、マイペースに生き延びる藤宮。 恋なんてしない、期待なんてしない――そう思ってたはずなのに、 「お前がいたから、ここまで来られた」 気づけば手を取り、会社を辞め、仲間たちと“理不尽の外側”へと走り出す。 すれ違い、涙、ほうじ茶プリンとキスの夜。 これは、仕事と恋に潰れかけたふたりが、 一緒に人生を立て直していく、再起系BLラブコメディ!

【完結】口遊むのはいつもブルージー 〜双子の兄に惚れている後輩から、弟の俺が迫られています〜

星寝むぎ
BL
お気に入りやハートを押してくださって本当にありがとうございます! 心から嬉しいです( ; ; ) ――ただ幸せを願うことが美しい愛なら、これはみっともない恋だ―― “隠しごとありの年下イケメン攻め×双子の兄に劣等感を持つ年上受け” 音楽が好きで、SNSにひっそりと歌ってみた動画を投稿している桃輔。ある日、新入生から唐突な告白を受ける。学校説明会の時に一目惚れされたらしいが、出席した覚えはない。なるほど双子の兄のことか。人違いだと一蹴したが、その新入生・瀬名はめげずに毎日桃輔の元へやってくる。 イタズラ心で兄のことを隠した桃輔は、次第に瀬名と過ごす時間が楽しくなっていく――

恭介&圭吾シリーズ

芹澤柚衣
BL
高校二年の土屋恭介は、お祓い屋を生業として生活をたてていた。相棒の物の怪犬神と、二歳年下で有能アルバイトの圭吾にフォローしてもらい、どうにか依頼をこなす毎日を送っている。こっそり圭吾に片想いしながら平穏な毎日を過ごしていた恭介だったが、彼には誰にも話せない秘密があった。

過去のやらかしと野営飯

琉斗六
BL
◎あらすじ かつて「指導官ランスロット」は、冒険者見習いだった少年に言った。 「一級になったら、また一緒に冒険しような」 ──その約束を、九年後に本当に果たしに来るやつがいるとは思わなかった。 美形・高スペック・最強格の一級冒険者ユーリイは、かつて教えを受けたランスに執着し、今や完全に「推しのために人生を捧げるモード」突入済み。 それなのに、肝心のランスは四十目前のとほほおっさん。 昔より体力も腰もガタガタで、今は新人指導や野営飯を作る生活に満足していたのに──。 「討伐依頼? サポート指名? 俺、三級なんだが??」 寝床、飯、パンツ、ついでに心まで脱がされる、 執着わんこ攻め × おっさん受けの野営BLファンタジー! ◎その他 この物語は、複数のサイトに投稿されています。

あと一度だけでもいいから君に会いたい

藤雪たすく
BL
異世界に転生し、冒険者ギルドの雑用係として働き始めてかれこれ10年ほど経つけれど……この世界のご飯は素材を生かしすぎている。 いまだ食事に馴染めず米が恋しすぎてしまった為、とある冒険者さんの事が気になって仕方がなくなってしまった。 もう一度あの人に会いたい。あと一度でもあの人と会いたい。 ※他サイト投稿済み作品を改題、修正したものになります

仮面王子は下僕志願

灰鷹
BL
 父親の顔は知らず、奔放な母のもとで育った渡辺響は、安定した職業に就くために勉強だけはずっと頑張ってきた。その甲斐あって有名進学校に進学できたものの、クラスメイトとは話題も合わず、ボッチキャラとして浮いていた。クラスの中で唯一、委員長の川嶋昴陽だけが響のことを気にかけてくれて、面倒見のよい彼に秘かに恋心を抱いていた。しかし、修学旅行の最終日に川嶋が隣で寝ていた朝倉にキスしようとしているところを目撃し、反射的にそれを写真に収めてしまう。写真を消せと川嶋に詰め寄られるが、怒りをあらわにした彼の態度に反発し――。女子から「王子」と呼ばれる人気者優等生×寂しさを抱えるボッチな茶髪男子、の失恋から始まるハートフル青春BL。   ※ アルファポリス様で開催されている『青春BLカップ』コンテストに応募しています。今回は投票制ではないですが、閲覧ポイントでランキングが変わるそうなので、完結後にまとめてではなくリアルタイムでお読みいただけると、めちゃくちゃ励みになります。 ※ 視点は攻め受け両方で章ごとに変わります。完結した作品に加筆してコンテスト期間中の完結を目指します。不定期更新。

処理中です...