【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ5th season

pino

文字の大きさ
89 / 219
2章 文化祭までのいろいろ

なになに、ボイコット?

しおりを挟む

 やっと来ました金曜日!今日を乗り切れば休みだ~♪
 朝、教室で明日の空との買い物の事を考えてたら、教室に人が少ない事に気付く。みんな今日遅くね?なになに、ボイコット?
 そんな事を考えてたら今登校して来たのか空がイヤホンを外しながら俺に声を掛けて来た。


「おはよう貴哉。まだ教室にいたんだ」

「何それ?マジでボイコットすんの?」

「ぷっ!何だよそれ?今時そんな事する奴いねぇだろ」

「笑ってんじゃねぇ!みんながいない理由教えろ!」

「いやいや、今日朝一全校集会あるじゃん。だからみんな体育館行ってんだって。今日って生徒会選挙の日だろ」

「何だそりゃ!?知らねぇよそんなの!」

「知っとけよ。誰よりも生徒会と繋がりあるくせに肝心な事は知らないよな貴哉って」


 何だよその面倒くさそうなやつー!全校が体育館に集まるだとぉ?行きたくねぇー!


「あ!直登達もいねぇって事はもう行ったって事か!?何だよあいつら教えてくれてもいいじゃねぇか!」

「ハブられてやんのー」

「お前もハブるのか?」

「まさか♡二人で行こうぜ~♡」


 行きたくねぇけど、こういうのサボると玉山がうるせぇからな。一応行っとくか。
 空と廊下を歩いて体育館まで向かうと、途中から人が多くなってマジで嫌になって来た。
 そんな俺に気付いた空は笑ってた。


「貴哉顔に出し過ぎ~。でも貴哉ってこういうのあんま参加しないよな。だから変な感じだな」

「何でむさっ苦しい所に長時間いなきゃいけねぇのって思う。話も興味ねぇし、そもそも俺関係ねぇし」

「こういう集団行動も大事ですよって意味でしょ。特にこの学校の生徒会の事だから今回の集会は盛り上がるだろうね~」

「あ、神凪もとうとう引退か~!お疲れーって感じ?」

「そんな気安く出来るのは貴哉だけだよ……本当あの人にそんな風に接する事が出来る何て恐ろしいわ」

「何でだよ?あいつも俺達と同じ普通の人間だぞ?」

「そうだね。貴哉はこういう子だったよ」

「テメェ!馬鹿にしてんのか!」

「二人共朝から仲良いね~♪俺も混ぜて~♪」


 俺と空が話しながら歩いてると、後ろから誰かに声を掛けられた。振り向くとニコニコ笑顔の紘夢がいた。


「一条さん、おはようございます」

「おはよー♪あは♪貴ちゃんネクタイ曲がってるよ~」

「くそう!何でみんなそんな綺麗に縛れんだよ?」


 伊織に買ってもらったネクタイはあれから毎日つけている。紘夢はそっと直してくれた。


「慣れだよ慣れ♪貴ちゃんもその内出来るようになるよ」

「ん。サンキュー紘夢~」

「今日は葵くんの最後の晴れ舞台だからね♪正確には文化祭までだけど」

「そっか、お前と神凪って仲良いもんな~。てかお前侑士と仲悪いんだろ?大丈夫なのか?」


 紘夢は俺の整ったネクタイから手を離して真っ直ぐに見て来た。
 伊織が言ってたんだ。紘夢と桃山は侑士から嫌われてるって。生徒会長が絶対のこの学校で二人はやって行けるのか心配もあった。


「葵くんからは聞いてたけど、侑士に気に入られたみたいだね。さすがは貴ちゃんだよ」

「気に入られたったつーか、まぁいろいろな」

「侑士は和を乱そうとする曲がりものが嫌いなんだよ。だからこれから大人しくしていれば問題無いと思う。葵くんがいなくなる来年になったら分からないけど」

「ならお前は大丈夫だな♪もう良い奴だし、後は桃山だけか~」

「何かあったら貴ちゃんは俺の味方してくれる?」

「もちろん!だから紘夢も俺がヤバかったら助けてくれよな!」

「わーい♪俺達相思相愛だね~♪」

「紘夢、何道草食ってんだ。体育館入ってねぇのお前らだけだぞ」


 おお!久しぶりに見たな紘夢の彼氏の雉岡!紘夢と同じ二年で、顔に付けてるピアスはベロにも付いてる一見普通そうで普通じゃない男!襟足の金髪も紫色に変わってやがるじゃねぇか!
 

「あ、吉乃~♡間に合ったんだね♡」

「ギリギリな。よう一年共。元気そうだな」


 雉岡は俺と空を見てにっこり笑った。
 この二人が付き合ってるってのは今だに不思議だぜ。


「おはようございます雉岡さん」

「はよ!雉岡寝坊でもしたのか?」

「あはは。吉乃は貴ちゃんじゃないから寝坊なんてしないよ~。トモの様子見に行ってたんだよね」

「変態の?」


 紘夢が言うトモってのは猿野の事で、演劇部の裏方のライオンヘアーの大男の事だ。俺を見付けると問答無用で追いかけて来る変態だ。雉岡ともう一人犬飼は猿野と三人で仲がいい。


「あいつ昨日早退したんだよ。今日も休むって言うから珍しいんで見舞い行って来たんだ」

「トモどうだった?」

「風邪って聞いてたけど、あれはいろんな意味で重症だな」


 雉岡は涼しい顔しながらそう言った。
 あの猿野が風邪とか想像出来ねぇけど、いつも演劇部で元気にしてるの見ると、休むって事は本当に体調悪いんだろうな。


「そうだ、秋山も見舞いに行ってやってよ♪そしたら元気になるんじゃね?」

「俺ぇ?」

「貴ちゃんを行かせるのは危険じゃないか?あいつ貴ちゃんを襲いたくて仕方ないんだろ」


 雉岡の提案に俺はギョッとした。紘夢も察してくれたのか反対してくれたけど、猿野の友達である雉岡は本当に心配してるようだった。


「でもさー、トモがあんなに弱ってるの見るとな~」

「こうするのはどうですか?猿野さんが貴哉を襲おうとしても対抗出来るようにボディガードを連れて行く。そうすれば貴哉は安全にお見舞い行けますよね?」

「さっすが空くん♪でも誰がボディガードするー?正直俺や吉乃、空くんだってあのデカブツのトモには勝てないよ」

「俺、最適な人知ってます♪香山さんですよ」

「なっちか!確かになっちなら猿野に勝てるな♪」

「確かに那智ならイケるかもね!体格も力もあるし、よし、それで行こう♪」

「おっ決まり?んじゃ放課後みんなで行こうぜ。誠也にも声掛けとくわ」


 俺達は急遽、今日の放課後に猿野の見舞いに行く事になった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

  【完結】 男達の性宴

蔵屋
BL
  僕が通う高校の学校医望月先生に  今夜8時に来るよう、青山のホテルに  誘われた。  ホテルに来れば会場に案内すると  言われ、会場案内図を渡された。  高三最後の夏休み。家業を継ぐ僕を  早くも社会人扱いする両親。  僕は嬉しくて夕食後、バイクに乗り、  東京へ飛ばして行った。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

処理中です...