【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ5th season

pino

文字の大きさ
106 / 219
2章 文化祭までのいろいろ

こんなのいつ撮った?てか何で紘夢泣いてんの?

しおりを挟む

 夕飯の途中で、一条、戸塚家の思い出アルバムの上映会が始まった。
 紘夢がカタカタとノートパソコンをいじって操作すると、スクリーンに映像がパッと映し出された。

 一番初めのは幼稚園とかのやつか、小さい頃の紘夢が賢そうな制服を着て桜の木の下で写ってるやつだった。


「これ俺ね~。めちゃくちゃ可愛いけど、頭の中では周りの事見下しまくってたから~♪」

「この頃から悪巧みとか考えてたのかよ?」

「もちろん♪小学校上がる頃には親への復讐計画は始まってたよ~。あ、この頃の春樹と芽依のも見る~?」


 伊織が呆れたように聞くと当たり前かのようにニコニコ笑顔で答えた。
 次にパッと映されたのは、仏頂面の男の子と、ニッコリ可愛く笑う女の子が並んで写っていた。


「えー!これ戸塚かぁ!?可愛いじゃん!」

「なぁ隣の可愛い子は誰だぁ?」


 なっちは知らないのか、紘夢に聞いていた。
 俺は芽依だって分かったぞ!面影が残ってるもん!少し目付きのキツい、黒髪ロング!この頃から前髪パッツンだったのか!


「俺の妹の芽依だよ。春樹と同い年で、よく春樹をこき使ってたな~」

「それ、今もだぞ?なぁ?空?」

「芽依ちゃんて気強いもんね……」

「芽依は父さん似だからね~。あ、これ俺のお気に入り~♡」


 次に映されたのは、小学校に上がった紘夢と、芽依みたいに目付きの悪い黒髪の小さな男の子……って、俺じゃねぇか!場所は公園か?俺はニカっと笑ってるけど、この紘夢ってば鼻赤いけど、泣いてね?


「あー!貴哉だぁ♡」

「おおー!秋山可愛いなぁ♪」

「こんなのいつ撮った?てか何で紘夢泣いてんの?」

「これは貴ちゃんが引っ越しちゃうって聞いて寂しくて泣いたんだよ。貴ちゃんママが記念にって写真撮ってたから、俺も使用人に頼んで撮ってもらったんだよ。残念ながらこの頃の貴ちゃんとはこの一枚しかないんだよね~」

「ああ、あったなそんなの!俺はいつでも会えるとか思ってたからいつも通りだったけど、お前はべそかいてたな~!そしたらその後俺もつられちまって泣いたよな~!」

「そうそう♪貴ちゃんママに二人共ギューってされたよね~♪」


 懐かしいなぁ!こうして写真見て話してると思い出せるもんだな。あの頃の俺はいつも一人で遊んでたから、どこの誰だか知らなかったけど、一緒に遊んでくれる紘夢に会うのを毎日楽しみにしてたんだ。


「へー!二人ってそんな接点があったんだな~」

「貴哉と一条が幼馴染って本当だったんだな」


 その後も小学校、中学校と紘夢と芽依、そして戸塚との写真を見せてくれた。
 紘夢は今と同じ黒髪で、明るい育ちのいい少年って感じ、芽依は成長するにつれてどんどん綺麗になっていく如何にもお嬢様って感じ。でも、戸塚はどの写真でも無表情だった。笑顔のなんて一枚も無い。戸塚らしいっちゃらしいけど、ガキの頃からそうだったなんて少し驚いた。
 でも三人はいつも一緒で、仲も良さそうだった。

 映像もあるらしく、動画が流れている時に、的場が入って来た。


「坊ちゃーん?戸塚の坊ちゃんが来ましたよーっと」


 的場の後ろからスーツ姿の戸塚が現れた。きちっと着こなされたスーツに学校とは違って大人っぽいネクタイを締めていた。髪も前髪を後ろに流してきっちり固めていてなんだか違う人に見えた。


「遅くなって悪かった」

「春樹~♪良く来たね~♪その格好、パーティーでもあったのー?」

「そんなとこだ。……こんばんは」


 戸塚は紘夢とやり取りをしながら、伊織となっちがいるのに気付いてペコっと頭を下げた。おお!こういうとこ見ると戸塚だなぁって思うわ!


「おう!戸塚~♪初めましてだな!俺は二年の香山那智だ。よろしくな~」

「初めまして香山さん。桐原さんはお久しぶりです」

「久しぶり~。元気だったー?」

「ええ。まぁ」


 戸塚にニコニコ笑顔で声を掛けてる伊織。俺は少し冷や冷やしながら様子を見ていた。
 すると戸塚は挨拶もそこそこに、紘夢に着替えたいから服を貸してくれと言っていた。


「あ、俺達もそろそろお風呂にするー?他にも着替え必要な人いたら教えてー?的場に用意させるから」


 紘夢が聞くと、俺以外全員が何も持って来ていないので借りる事になった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

吊るされた少年は惨めな絶頂を繰り返す

五月雨時雨
BL
ブログに掲載した短編です。

塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)

ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。 そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。

男の娘と暮らす

守 秀斗
BL
ある日、会社から帰ると男の娘がアパートの前に寝てた。そして、そのまま、一緒に暮らすことになってしまう。でも、俺はその趣味はないし、あっても関係ないんだよなあ。

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

男子高校に入学したらハーレムでした!

はやしかわともえ
BL
閲覧ありがとうございます。 ゆっくり書いていきます。 毎日19時更新です。 よろしくお願い致します。 2022.04.28 お気に入り、栞ありがとうございます。 とても励みになります。 引き続き宜しくお願いします。 2022.05.01 近々番外編SSをあげます。 よければ覗いてみてください。 2022.05.10 お気に入りしてくれてる方、閲覧くださってる方、ありがとうございます。 精一杯書いていきます。 2022.05.15 閲覧、お気に入り、ありがとうございます。 読んでいただけてとても嬉しいです。 近々番外編をあげます。 良ければ覗いてみてください。 2022.05.28 今日で完結です。閲覧、お気に入り本当にありがとうございました。 次作も頑張って書きます。 よろしくおねがいします。

俺、転生したら社畜メンタルのまま超絶イケメンになってた件~転生したのに、恋愛難易度はなぜかハードモード

中岡 始
BL
ブラック企業の激務で過労死した40歳の社畜・藤堂悠真。 目を覚ますと、高校2年生の自分に転生していた。 しかも、鏡に映ったのは芸能人レベルの超絶イケメン。 転入初日から女子たちに囲まれ、学園中の話題の的に。 だが、社畜思考が抜けず**「これはマーケティング施策か?」**と疑うばかり。 そして、モテすぎて業務過多状態に陥る。 弁当争奪戦、放課後のデート攻勢…悠真の平穏は完全に崩壊。 そんな中、唯一冷静な男・藤崎颯斗の存在に救われる。 颯斗はやたらと落ち着いていて、悠真をさりげなくフォローする。 「お前といると、楽だ」 次第に悠真の中で、彼の存在が大きくなっていき――。 「お前、俺から逃げるな」 颯斗の言葉に、悠真の心は大きく揺れ動く。 転生×学園ラブコメ×じわじわ迫る恋。 これは、悠真が「本当に選ぶべきもの」を見つける物語。 続編『元社畜の俺、大学生になってまたモテすぎてるけど、今度は恋人がいるので無理です』 かつてブラック企業で心を擦り減らし、過労死した元社畜の男・藤堂悠真は、 転生した高校時代を経て、無事に大学生になった―― 恋人である藤崎颯斗と共に。 だが、大学という“自由すぎる”世界は、ふたりの関係を少しずつ揺らがせていく。 「付き合ってるけど、誰にも言っていない」 その選択が、予想以上のすれ違いを生んでいった。 モテ地獄の再来、空気を読み続ける日々、 そして自分で自分を苦しめていた“頑張る癖”。 甘えたくても甘えられない―― そんな悠真の隣で、颯斗はずっと静かに手を差し伸べ続ける。 過去に縛られていた悠真が、未来を見つめ直すまでの じれ甘・再構築・すれ違いと回復のキャンパス・ラブストーリー。 今度こそ、言葉にする。 「好きだよ」って、ちゃんと。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

処理中です...