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2章 文化祭までのいろいろ
こんなのいつ撮った?てか何で紘夢泣いてんの?
しおりを挟む夕飯の途中で、一条、戸塚家の思い出アルバムの上映会が始まった。
紘夢がカタカタとノートパソコンをいじって操作すると、スクリーンに映像がパッと映し出された。
一番初めのは幼稚園とかのやつか、小さい頃の紘夢が賢そうな制服を着て桜の木の下で写ってるやつだった。
「これ俺ね~。めちゃくちゃ可愛いけど、頭の中では周りの事見下しまくってたから~♪」
「この頃から悪巧みとか考えてたのかよ?」
「もちろん♪小学校上がる頃には親への復讐計画は始まってたよ~。あ、この頃の春樹と芽依のも見る~?」
伊織が呆れたように聞くと当たり前かのようにニコニコ笑顔で答えた。
次にパッと映されたのは、仏頂面の男の子と、ニッコリ可愛く笑う女の子が並んで写っていた。
「えー!これ戸塚かぁ!?可愛いじゃん!」
「なぁ隣の可愛い子は誰だぁ?」
なっちは知らないのか、紘夢に聞いていた。
俺は芽依だって分かったぞ!面影が残ってるもん!少し目付きのキツい、黒髪ロング!この頃から前髪パッツンだったのか!
「俺の妹の芽依だよ。春樹と同い年で、よく春樹をこき使ってたな~」
「それ、今もだぞ?なぁ?空?」
「芽依ちゃんて気強いもんね……」
「芽依は父さん似だからね~。あ、これ俺のお気に入り~♡」
次に映されたのは、小学校に上がった紘夢と、芽依みたいに目付きの悪い黒髪の小さな男の子……って、俺じゃねぇか!場所は公園か?俺はニカっと笑ってるけど、この紘夢ってば鼻赤いけど、泣いてね?
「あー!貴哉だぁ♡」
「おおー!秋山可愛いなぁ♪」
「こんなのいつ撮った?てか何で紘夢泣いてんの?」
「これは貴ちゃんが引っ越しちゃうって聞いて寂しくて泣いたんだよ。貴ちゃんママが記念にって写真撮ってたから、俺も使用人に頼んで撮ってもらったんだよ。残念ながらこの頃の貴ちゃんとはこの一枚しかないんだよね~」
「ああ、あったなそんなの!俺はいつでも会えるとか思ってたからいつも通りだったけど、お前はべそかいてたな~!そしたらその後俺もつられちまって泣いたよな~!」
「そうそう♪貴ちゃんママに二人共ギューってされたよね~♪」
懐かしいなぁ!こうして写真見て話してると思い出せるもんだな。あの頃の俺はいつも一人で遊んでたから、どこの誰だか知らなかったけど、一緒に遊んでくれる紘夢に会うのを毎日楽しみにしてたんだ。
「へー!二人ってそんな接点があったんだな~」
「貴哉と一条が幼馴染って本当だったんだな」
その後も小学校、中学校と紘夢と芽依、そして戸塚との写真を見せてくれた。
紘夢は今と同じ黒髪で、明るい育ちのいい少年って感じ、芽依は成長するにつれてどんどん綺麗になっていく如何にもお嬢様って感じ。でも、戸塚はどの写真でも無表情だった。笑顔のなんて一枚も無い。戸塚らしいっちゃらしいけど、ガキの頃からそうだったなんて少し驚いた。
でも三人はいつも一緒で、仲も良さそうだった。
映像もあるらしく、動画が流れている時に、的場が入って来た。
「坊ちゃーん?戸塚の坊ちゃんが来ましたよーっと」
的場の後ろからスーツ姿の戸塚が現れた。きちっと着こなされたスーツに学校とは違って大人っぽいネクタイを締めていた。髪も前髪を後ろに流してきっちり固めていてなんだか違う人に見えた。
「遅くなって悪かった」
「春樹~♪良く来たね~♪その格好、パーティーでもあったのー?」
「そんなとこだ。……こんばんは」
戸塚は紘夢とやり取りをしながら、伊織となっちがいるのに気付いてペコっと頭を下げた。おお!こういうとこ見ると戸塚だなぁって思うわ!
「おう!戸塚~♪初めましてだな!俺は二年の香山那智だ。よろしくな~」
「初めまして香山さん。桐原さんはお久しぶりです」
「久しぶり~。元気だったー?」
「ええ。まぁ」
戸塚にニコニコ笑顔で声を掛けてる伊織。俺は少し冷や冷やしながら様子を見ていた。
すると戸塚は挨拶もそこそこに、紘夢に着替えたいから服を貸してくれと言っていた。
「あ、俺達もそろそろお風呂にするー?他にも着替え必要な人いたら教えてー?的場に用意させるから」
紘夢が聞くと、俺以外全員が何も持って来ていないので借りる事になった。
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