【完結】どいつもこいつもかかって来やがれ5th season

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3章 文化祭まで一週間

俺も肉じゃがを食いに紘夢んち行きてぇんだけど、いい?

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 昼休み、屋上で伊織と二人で過ごしていた。
 晴れてるけど、風が冷たいなぁ。これから屋上で過ごすにはブレザーの他に上着が必要だな~。

 俺は空の肉じゃがの話を伊織にしてみた。


「でさ、俺も肉じゃがを食いに紘夢んち行きてぇんだけど、いい?」


 何て言えばいいのか分からず、ストレートな聞き方になっちまった。変に機嫌取るような事言っても良くねぇだろうからな。
 伊織は少し考えてから、ニコッと笑って頷いた。


「いいよ。てか俺も行きてぇな。早川の肉じゃが食いたい」

「本当か!?なら行こうぜ♪」


 すんなり許可が出た嬉しさで俺が笑顔で言うと、頭を撫でられた。あ、伊織が優しい♪
 お互い目と目が合って自然とキスをした。
 んー、あんま学校ではこういうのしたくねぇけど、たまにはいいよな?今屋上誰もいねぇし?

 
「お前は本当に可愛いな」

「うっせ。可愛い目指してねぇっての」

「俺は何でも出来ると思ってたけど、可愛いくなるのは難しかったんだよなぁ~」

「は?いきなり何言ってんだ?お前、可愛いくなりてぇの?」

「貴哉が言ったんだろ。可愛いくなれって。可愛いくなったらもっと好きになるからって」

「あれ!?んな事言ったっけ!?」

「あはは、もういいけどよ。結局俺の事可愛いとは思わなかったんだろ?」

「はぁ?てかいつ可愛いくなってたんだ!?もしかして最近優しかったのがそうか!?」

「そだよ。七海にぶりっ子のコツ聞いたり、怜ちん見たりして頑張ったけど、伝わらなかったみたいだな」


 伊織は苦笑いしながら言った。
 えー、全然気付かなかったぁ!普通に大人の階段登ってるだけかと思ってたぜ~。
 そっか、伊織は俺でも忘れてるような事をちゃんと聞いてやってくれてたのか。
 何か、そうしようと思うところが可愛いわ。


「伊織♡頑張ってくれてありがと♡今めちゃくちゃ可愛いなって思ってるぜ♡」

「意識しない方が良かったのかもな~」

「はは、そう言う事か~。確かに変だったわお前」


 思い返してみると、変なとこいっぱいあったわ。いつもなら怒る場面でも怒らないでいてくれたり、空とも普通にしてたり。言葉使いだって違ったな。
 あはは、なんかおもしれぇ。

 俺が思い出して笑ってると、伊織も何かを思い出したように話し始めた。


「なぁ、怜ちんと言えば誰か良い奴いねぇかな?」

「良い奴?なにそれ?」

「怜ちんも彼氏が欲しいんだと。ずっと言ってるんだけど、今年のクリスマスは絶対彼氏と過ごしたいって日に日にうるせぇんだ」

「怜ちんならすぐ見つかるだろ」

「いや、それがあの子の好みってちょっとうるさくてね~」


 伊織は呆れたように笑った。
 そう言えば怜ちんの浮いた話は聞いた事がない。
 伊織、怜ちん、なっちの三人はファンがいるぐらいの有名人で、怜ちんは見た目は二人とは違って女寄り。背も俺より低いし、男にしては可愛い見た目してると思う。持ってる物もやたら可愛い物ばっかだしな。
 俺から見た怜ちんの性格は、とにかく明るくて元気。なっちといつも一緒にいるから、二人が揃ってるといつでも賑やかで楽しくなる。でも、結構相談に乗ってくれたり、真面目な話の時は真剣な顔したりする一面も持ってて、そこはなっちとは違ぇなって思うかな?

 伊織の好みは俺だろ?
 なっちは誰でもいい。
 怜ちんの好みってどんなんだぁ?

 
「怜ちんってどんなのが好きなんだ?」

「一言で言えば真面目。でもただ真面目だけじゃダメらしい。あーこれは本人に聞いた方が早いかもな。とにかく黒髪じゃなきゃやだとか派手なのはやだとか細けぇんだ」

「へー!真面目が好きとか意外だな~。俺とかダメじゃん」

「俺となっちもな」

「真面目か~。あ、茜みたいな奴って事か?あいつは彼氏いるけど」

「ちょっと違うかな?大人しいのがいいらしい。二之宮って真面目だけど結構口うるさいじゃん?あと、高い物を取ってくれるぐらい背が高い方がいいって」

「細かっ!だからモテるのに誰とも付き合ってねぇのか」

「そう言う事~。そんでさ、俺と那智で賭けしてるんだよ。先に怜ちんの好み見つけた方が勝ち。那智が勝ったら、欲しいスニーカー買ってやるんだ。俺が勝ったら俺と貴哉に飯奢る事になってるんだ」

「何ー!?なっちが奢ってくれるだとー!何でそれ早く言わねぇんだ!俺怜ちんの好み見つけっから!」

「あはは、別に那智が奢らなくても俺が奢ってやるよ~」

「いや!なっちに奢ってもらうから意味があるんだ!なっちと飯行くと絶対割り勘なんだ。別に割り勘でもいいんだけど、こう言う時に奢ってもらわねぇとな♪」


 なっちと飯行くのはいっぱい食うし、楽しいから割り勘でも気にしてなかったけど、そう言う話なら別だ。誰かの奢りでの飯は格別に旨いからな~♪

 誰か良い奴いねぇかなぁ?
 とりあえず怜ちんに細かい好み聞いてみっか~。

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