コブシ文庫(ピンク)

コブシ

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その順番はアカンやろ!

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私の治療院での話。

 私は治療院を開院して、16年経つ。

 最初の頃は、妻と二人で働いていた。

 仕事着は、薄い青色の制服にしていた。

 妻も同じ色で、短パンというか、名前がわからないけれど、スカートのように見える服だった。

パッと見、ミニスカートのように見えなくもなかった。

 私の治療院は男性の比率が高かったんだけれど、もしかしたら、妻のお陰だったのかもしれない。

そして、ある時期から妙な電話が入り出したからだ。

その電話というのは・・・簡単に言えば、エロ電話だ。

 電話に出るのは、だいたい妻だった。

 「はい、治療院です。」

 「ハァハァ・・・ハァハァ・・・。」

そんな電話が月に数回掛かってくるようになった。

しかし、私は犯人が誰かというのは、だいたい目星がついていた。

というのも、1人お客さんで、明らかに挙動がおかしい人がいたからだ。

 妻におくる視線が、粘着質を帯びていたというか、なんせ違和感ありまくりだった。

そのお客さんは3回くらい来ただろうか。

そのお客さんが来て、しばらくして、イタ電が始まった。

 1年くらい続いた頃。

とうとう、私の堪忍袋の緒が切れた。

 「はい、治療院です。」

 「ハァ・・・ハァ・・・。」

いつもの様に、イタ電が掛かってきた。

ただ、その日はいつもと違っていた。

 妻によると・・・。

 「ハァ・・・ハァ・・・。」

と、今まではいつもの様に始まり、だいたいしばらくして、電話が切れていた。 

だが、その日は・・・

「ハァ・・ハァ・・ハァ、ハァ、ハァ。」

と、段々、ボルテージが上がっていった。

 「ハァ~~~ア~~~ウッ」

 完全にイッたな、コイツってのがわかる声を発していたらしい。

 「とうとう、おイきになられたわ。」

 妻が笑いながら、傍にいた私に言った。

 私は、なんかわからないけれど、胸の奥に感じるものがあった。

 「とうとう、ステージ上げてきよったな。」

 腹立ちと、なんかわからないものが胸の奥に渦巻いていた。

そして、電話がきれて数分経った頃。

 「プルルル~!プルルル~!」

また、電話が鳴った。

 妻が電話に出る。

 「ぼ、ぼ、僕・・・ま、ま、前から・・・あ、あ、あなたの事が、す、す、好きなんです・・・。」

 妻から内容を聞いた私は、電話を奪い取った。

 「お前っ!誰の女に手出しとんかわかっとんかっ!ただで済む思うなよっ!」

 電話は、すぐに切れた。

 何故かその夜。

いつもより、激しく妻を抱いてしまった私。

この感情って、一体何なんだろうか?

これが俗に言う、寝とられ願望なのか・・・わからない・・・。

というか、どうでもエエけど、振られて、ハァハァやったらわからんでもないけど、散々ハァハァの後、告るって、そっちの方がわからんわ。(笑)
 
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