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ビリー
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今から20年前、K会長の付き人期間4年間を終え、辞める時の話。
長らく暮らした寮の部屋。
元々、自堕落な性格なので部屋は散らかり放題だった。
1人で片付けるのにはあまりにもな状態だったので、会社にバイトで来ていた大学生たちに手伝ってもらった。
毎年、ある時期になると忙しくなるので、20人ほどバイトの子を雇う。
その中でも、特に親しくなった4人(アメフト部) に手伝ってもらった。
2日がかりで何とか片付けが終わった・・って、どんだけ汚かってん!(笑)
で、せめてものお礼にと皆でキャバクラに行くことにした。
当時、K会長のお供が多い時で週に2回なんて時もあったので、プライベートで行きつけの店も特になかった。
とりあえず、店が多い大阪の東通り商店街に皆で行ってみようという事になった。
電車で向かい、繁華街に着き、皆でどこにしようか?なんて話ながら歩いていた。
バイトの学生たちはキャバクラなんて行った事がなかったらしく楽しそうだった。
私が先頭を歩いていると、キャッチらしい男性が近寄ってきた。
「ドコカ,オサガシデスカ?」
カタコトの日本語で話しかけてきた男。
何とも憎めない笑顔で、思わずこちらの顔も笑ってしまうくらいだった。
「キャバクラ探してるんですけど、エエとこありますかね?」
まぁ、こんな質問したら返ってくる答えは当然・・・
「オーー!ソレナラワタシノオミセイイデスヨ!」
日本人ならともかく、カタコトの外国人なんかの誘いになんか着いて行って大丈夫かな?と一瞬思った。
でも、カタコトで喋るその男の笑顔と話し方。なんか憎めなかった。
「よしっ!お兄さんとこの店にするわ!おい!みんな!行くぞーー!」
ま、騙されたら騙された時。人生パッションが大事。俺はこの人を気に入った。ただそれだけ。
その男の名は、ビリーさんといって香港の方だった。ただ目つきは鋭くいかつかった。
近くのビルの6階にその店はあった。
エレベーターに乗るまでの道中、ビリーさんと笑いながらちょけた話をしていた。
バイトの学生たちもテンションが上がっているようだ。
そして、エレベーターに乗った瞬間・・・
先ほどまで憎めない笑顔で話していたビリーさんの表情が一変。
インカムに向かって小声で何か話していた時のその表情。
人殺しのような鋭い目つきになっていた。
「ちょ、ちょ、ビリーさん!恐いわ!人殺しみたいな目つきなってるやん!俺らぼったくろうとしてんちゃうやろね!」
するとビリーさん。自分の顔の変化にハッとしたのか、先ほどの憎めない笑顔に戻った。
でも、別に何か言うでもない。
「・・って、喋らんのかいっ!」
私の軽快なツッコミがエレベーター内に炸裂。バイト君たちも笑っていた。
でも実は内心、ドキドキしていた。
カタコトの外国人のキャッチの店。バイトの子たちのキャバクラ初体験。
金は元々、私が全部払うつもりでいた。だから、もし、ぼったくられてしまっても大丈夫。
しかし、この子たちがトラウマになって、飲み屋=怖い、という風にならないか心配した。
チンッ!
そんな心配している間に6階に着いた。
“パッション”
店の看板には筆記体の英文字でそう書かれていた。
そうだ、俺の人生、パッションで生きてきたようなもんや!なるようにしかならん!
let it be!
ビリーさんが開けるドア。腹を決めて入店。
果たして・・・
長らく暮らした寮の部屋。
元々、自堕落な性格なので部屋は散らかり放題だった。
1人で片付けるのにはあまりにもな状態だったので、会社にバイトで来ていた大学生たちに手伝ってもらった。
毎年、ある時期になると忙しくなるので、20人ほどバイトの子を雇う。
その中でも、特に親しくなった4人(アメフト部) に手伝ってもらった。
2日がかりで何とか片付けが終わった・・って、どんだけ汚かってん!(笑)
で、せめてものお礼にと皆でキャバクラに行くことにした。
当時、K会長のお供が多い時で週に2回なんて時もあったので、プライベートで行きつけの店も特になかった。
とりあえず、店が多い大阪の東通り商店街に皆で行ってみようという事になった。
電車で向かい、繁華街に着き、皆でどこにしようか?なんて話ながら歩いていた。
バイトの学生たちはキャバクラなんて行った事がなかったらしく楽しそうだった。
私が先頭を歩いていると、キャッチらしい男性が近寄ってきた。
「ドコカ,オサガシデスカ?」
カタコトの日本語で話しかけてきた男。
何とも憎めない笑顔で、思わずこちらの顔も笑ってしまうくらいだった。
「キャバクラ探してるんですけど、エエとこありますかね?」
まぁ、こんな質問したら返ってくる答えは当然・・・
「オーー!ソレナラワタシノオミセイイデスヨ!」
日本人ならともかく、カタコトの外国人なんかの誘いになんか着いて行って大丈夫かな?と一瞬思った。
でも、カタコトで喋るその男の笑顔と話し方。なんか憎めなかった。
「よしっ!お兄さんとこの店にするわ!おい!みんな!行くぞーー!」
ま、騙されたら騙された時。人生パッションが大事。俺はこの人を気に入った。ただそれだけ。
その男の名は、ビリーさんといって香港の方だった。ただ目つきは鋭くいかつかった。
近くのビルの6階にその店はあった。
エレベーターに乗るまでの道中、ビリーさんと笑いながらちょけた話をしていた。
バイトの学生たちもテンションが上がっているようだ。
そして、エレベーターに乗った瞬間・・・
先ほどまで憎めない笑顔で話していたビリーさんの表情が一変。
インカムに向かって小声で何か話していた時のその表情。
人殺しのような鋭い目つきになっていた。
「ちょ、ちょ、ビリーさん!恐いわ!人殺しみたいな目つきなってるやん!俺らぼったくろうとしてんちゃうやろね!」
するとビリーさん。自分の顔の変化にハッとしたのか、先ほどの憎めない笑顔に戻った。
でも、別に何か言うでもない。
「・・って、喋らんのかいっ!」
私の軽快なツッコミがエレベーター内に炸裂。バイト君たちも笑っていた。
でも実は内心、ドキドキしていた。
カタコトの外国人のキャッチの店。バイトの子たちのキャバクラ初体験。
金は元々、私が全部払うつもりでいた。だから、もし、ぼったくられてしまっても大丈夫。
しかし、この子たちがトラウマになって、飲み屋=怖い、という風にならないか心配した。
チンッ!
そんな心配している間に6階に着いた。
“パッション”
店の看板には筆記体の英文字でそう書かれていた。
そうだ、俺の人生、パッションで生きてきたようなもんや!なるようにしかならん!
let it be!
ビリーさんが開けるドア。腹を決めて入店。
果たして・・・
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