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第一話・今日から君が巨大ヒロインだ!!!「とりあえず脱げ!」
「裸じゃありません!こういう模様なんです!」【原種母体怪獣・キングマザードン】登場①
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怪獣やヒーローが日常的に存在している世界──その世界に住む、女子高生『阪名 華奈』は、ごくごく普通の人間の女子高校生だった。
その日も学校帰りに公園のベンチに座り、突如出現した怪獣と巨大ヒーローの戦いを、プロレス観戦の感覚で見学していた。
ソフトクリームをナメながら眺めている華奈が呟く。
「あ~ぁ、派手に高層ビルに穴開けちゃって……えーと、今戦っている怪獣と巨大ヒーローの名前は……と」
スマホで戦っている巨大ヒーローと、怪獣の名前を検索する。
「額にサイみたいな角が生えた銀色のヒーローが、通りすがりのヒーロー【タマタマン】か……怪獣の方は【原種母体怪獣・キングマザードン】……メスなのにキング?」
巨大怪獣の振る尻尾の一撃が建物を直撃して、華奈がいる区域近くまで瓦礫が飛んできた。
華奈はベンチから動かないで、瓦礫の落下地点を見極める。
町にサイレンが鳴り響く中、華奈はソフトクリームを悠然と食べる。
建造物の破片が頻繁に飛んでくる──飛んできたのが漬け物石くらいの破片なら、頭をヒョイと横にして避ける。
怪獣とヒーローが戦っている世界ではよくあるコトだ。
時には住宅展示場にあるモデルハウスや仏閣大仏や観音像を、巨大ヒーローに向かって投げつけた罰当たりな怪獣もいる。
この世界にも以前は怪獣専門の退治チームがいて、民間人の避難も行っていたが。
ある日、怪獣が出現したのと同時に、民間人の避難を促していた同じ場所に、悪の組織の怪人と戦闘員が現れてしまい。
「なんでオレたち、怪人や戦闘員とも戦わなきゃいけないんだよ! オレたち、怪獣専門のチームだぜ! うわぁ! 戦隊モノの怪人まで現れた!? 合体する巨大ロボットなんて持っていねぇよ」
と、怪獣と怪人、両方の相手をさせられた怪獣退治のチームは、ワケがわからないままに壊滅した。
特殊警○や自○隊からそっくり移行した防衛隊が存在しない、この世界では──怪獣災害で飛んでくる建物の破片で、負傷するのは自己責任が定番になっている。
キングマザードンが、長い尻尾でオフィスビルの真ん中部分を、ダルマ落としの要領で弾き飛ばす。
飛んできたビルの中に、恐怖に顔を歪めたOLの姿が見えた。
華奈は、ベンチの上を飛んでいくビルの数階をヒョイと腰を屈めてやり過ごす。
この怪獣や怪人が跋扈する世界の女子高生なら、修得していて当然のスキルだ。
華奈の後方に落下するビルの断階。
少女の「きゃあぁ!」と、いう悲鳴が聞こえた。
華奈が声が聞こえた方向を見ると、これもまた定番の飛んできたビルの瓦礫の隙間に体を挟まれてもがいている、中学生くらいの少女の姿があった。
舌打ちをしながら華奈は、ソフトクリームの残っていたコーンを口に押し込む。
(ちっ、あのくらいの飛んできたビルくらい避けろよな……この世界に住んでいるのなら)
とりあえず、いい人のフリをする華奈。
「大丈夫ですか」
少女に近づいて、片腕をつかもうとした華奈の動きが止まる。
少女の手首に今、腐女子の間で大人気なアニメの、男性アニメキャラの金属ブレスレットが輝いていた。
(買いそびれたレア物アイテム……欲しい)
華奈の心の中で揺れ動く、人命救助の心と物欲の心──心の天秤は、物欲が勝つ。
瓦礫の下敷きになった少女の手首から、助けるフリをしてブレスレットを強奪しようとする華奈。
「大丈夫ですかぁ……ふふふっ(レアなアイテム……レアアイテム、欲しい)」
最低の女だった。
まだ意識があった少女が、奪われまいと華奈にブレスレットをしていない方の手を伸ばす。
遠目から見ると、必死に傷ついた少女を助けようとしている女子高校生と、救助を求めている中学生に見えた。
華奈を睨む少女の恨みに満ちた声が聞こえてきた。
「なにしとんじゃ、ワレ……瓦礫に挟まって身動きとれない可憐な美少女を、助けるんと違うんかい……略奪者かワレ」
物欲に染まった華奈の耳に、少女の恨み節は届かない。
(はぁはぁ……レア物、レア物)
華奈の頭上が影で暗くなる……見上げた華奈は、怪獣に吹っ飛ばされて飛んできた、タマタマンの尻を見た。
「ぎゃあぁぁ!! 尻いぃぃ!?」
華奈と少女は、落下してきた巨大ヒーローの臀部に圧し潰された。
その日も学校帰りに公園のベンチに座り、突如出現した怪獣と巨大ヒーローの戦いを、プロレス観戦の感覚で見学していた。
ソフトクリームをナメながら眺めている華奈が呟く。
「あ~ぁ、派手に高層ビルに穴開けちゃって……えーと、今戦っている怪獣と巨大ヒーローの名前は……と」
スマホで戦っている巨大ヒーローと、怪獣の名前を検索する。
「額にサイみたいな角が生えた銀色のヒーローが、通りすがりのヒーロー【タマタマン】か……怪獣の方は【原種母体怪獣・キングマザードン】……メスなのにキング?」
巨大怪獣の振る尻尾の一撃が建物を直撃して、華奈がいる区域近くまで瓦礫が飛んできた。
華奈はベンチから動かないで、瓦礫の落下地点を見極める。
町にサイレンが鳴り響く中、華奈はソフトクリームを悠然と食べる。
建造物の破片が頻繁に飛んでくる──飛んできたのが漬け物石くらいの破片なら、頭をヒョイと横にして避ける。
怪獣とヒーローが戦っている世界ではよくあるコトだ。
時には住宅展示場にあるモデルハウスや仏閣大仏や観音像を、巨大ヒーローに向かって投げつけた罰当たりな怪獣もいる。
この世界にも以前は怪獣専門の退治チームがいて、民間人の避難も行っていたが。
ある日、怪獣が出現したのと同時に、民間人の避難を促していた同じ場所に、悪の組織の怪人と戦闘員が現れてしまい。
「なんでオレたち、怪人や戦闘員とも戦わなきゃいけないんだよ! オレたち、怪獣専門のチームだぜ! うわぁ! 戦隊モノの怪人まで現れた!? 合体する巨大ロボットなんて持っていねぇよ」
と、怪獣と怪人、両方の相手をさせられた怪獣退治のチームは、ワケがわからないままに壊滅した。
特殊警○や自○隊からそっくり移行した防衛隊が存在しない、この世界では──怪獣災害で飛んでくる建物の破片で、負傷するのは自己責任が定番になっている。
キングマザードンが、長い尻尾でオフィスビルの真ん中部分を、ダルマ落としの要領で弾き飛ばす。
飛んできたビルの中に、恐怖に顔を歪めたOLの姿が見えた。
華奈は、ベンチの上を飛んでいくビルの数階をヒョイと腰を屈めてやり過ごす。
この怪獣や怪人が跋扈する世界の女子高生なら、修得していて当然のスキルだ。
華奈の後方に落下するビルの断階。
少女の「きゃあぁ!」と、いう悲鳴が聞こえた。
華奈が声が聞こえた方向を見ると、これもまた定番の飛んできたビルの瓦礫の隙間に体を挟まれてもがいている、中学生くらいの少女の姿があった。
舌打ちをしながら華奈は、ソフトクリームの残っていたコーンを口に押し込む。
(ちっ、あのくらいの飛んできたビルくらい避けろよな……この世界に住んでいるのなら)
とりあえず、いい人のフリをする華奈。
「大丈夫ですか」
少女に近づいて、片腕をつかもうとした華奈の動きが止まる。
少女の手首に今、腐女子の間で大人気なアニメの、男性アニメキャラの金属ブレスレットが輝いていた。
(買いそびれたレア物アイテム……欲しい)
華奈の心の中で揺れ動く、人命救助の心と物欲の心──心の天秤は、物欲が勝つ。
瓦礫の下敷きになった少女の手首から、助けるフリをしてブレスレットを強奪しようとする華奈。
「大丈夫ですかぁ……ふふふっ(レアなアイテム……レアアイテム、欲しい)」
最低の女だった。
まだ意識があった少女が、奪われまいと華奈にブレスレットをしていない方の手を伸ばす。
遠目から見ると、必死に傷ついた少女を助けようとしている女子高校生と、救助を求めている中学生に見えた。
華奈を睨む少女の恨みに満ちた声が聞こえてきた。
「なにしとんじゃ、ワレ……瓦礫に挟まって身動きとれない可憐な美少女を、助けるんと違うんかい……略奪者かワレ」
物欲に染まった華奈の耳に、少女の恨み節は届かない。
(はぁはぁ……レア物、レア物)
華奈の頭上が影で暗くなる……見上げた華奈は、怪獣に吹っ飛ばされて飛んできた、タマタマンの尻を見た。
「ぎゃあぁぁ!! 尻いぃぃ!?」
華奈と少女は、落下してきた巨大ヒーローの臀部に圧し潰された。
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