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【最終話】第25話 遂に世界進出!(明未の視点)
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2030/4/20(土)AM5:40
この日わたし達は朝5時に起きて、わたしと蘭お姉ちゃんとパパ、そしてBerryenのメンバーと両マネージャーとサポートメンバー。そしてお見送りしに来てくれたママと桂亜が、羽田空港のターミナルに居た。まだ早朝だからか?、人も少ない。そんな中、6時5分発の飛行機を待ちつつ、パパがこう切り出す。
「それじゃあママ、行って来る」
「行ってらっしゃいパパ。家の事は任せて、お父さんとお母さんもお昼前に来てくれるし」
「それなら安心だ。父さんと母さんにも宜しく言っといてくれ、姉貴」
(ピーンポーンパーンポ~ン♪)
「間もなく、6時5分発のアメリカ、ロサンゼルス行きの飛行機、396便がフライト致します。搭乗されるお客様は、指定のお席に着きますよう、お願い致します」
館内アナウンスが流れ、ママがマネージャー4人にこう告げる。
「マネージャーさん達、皆の事を宜しくお願いします」
「がっはっはっはっは!、任せておけ!」
「僕も、しっかり通訳を果たします」
「私もです、主に通訳で」
「私は主に、ボディーガードとして。では皆さん、行きましょう」
座木さんに促されてその場を離れようとしたその時、奇跡が起きた。
「ママ、パパ、おねえ、ちゃん…。」
何と、桂亜が喋った!。わたしは思わず。
「け、桂亜が喋った!?」
「マジすか!、桂亜ってまだ生まれて6ヶ月半位っすよね?」
「流石あびるお姉様のお子様ですわ~!」
「だってあーし、●保田●ヨ子式育児法でやってるもん。あの方法をちゃんと実践すれば本当の意味で優秀な良い子に育つんだよ、あーしと蒼っちもそうやって育てられたし」
「そういや~そうだったな…。」
「それだけやないと思うで、きっとあびる姉の子だからやろ?」
「くくく。では今から我がリングランサーの道へと引きずり込んでーー」
「やめろ、俺の娘を中二病予備軍にするな!。それより早く行くぞ、飛行機が出発する!。マネージャーさん、行きましょう!」
こうしてわたし達は改札を通り、アメリカ行きの飛行機へと乗り込んだ。午前10時頃、飛行機内でパパのスマホに通知が来た。
「あっ、RUINE来てる、ママからだ。『さっきお父さんとお母さんが来たから、一緒に撮った写メ送るね』だって」
パパからその画像を見せて貰うと、蒼乃さん、アビーさん、そして桂亜を抱っこしてるママ、皆素敵な笑顔だった、これを見てパパが。
「良かった、ママ無事に帰宅出来たんだ…。」
「父さんと母さんも、無事に着いたから安心だな…。」
「ボクもホッとしたっす…。」
「わたしも、これで心置きなくチェーコラでのライブ頑張れるよ!」
わたしは、窓の外から空を眺めながら過去を振り返っていた。
2023/1/31(火)PM8:00
遡る事、わたしが小学校に入る約2ヶ月前。その日、晃子の26歳の誕生日を祝う為、国太と晃子の友人が数名程来ていた。台所に居たわたしは、晃子から笑顔でこう言われた。
「智加、このポーションクリーム、お父さんに渡して来て」
わたしは、このすぐ後に訪れる地獄絵図を全く知る事無く「は~い」と屈託ない笑みを浮かべながらそれをお父さんに渡しに行った。
「お父さん、はいこれどうぞ」
と言ったが、国太は話に(と言うより一方的な自分語り)に夢中で、わたしの言葉が聞こえてないようだった。わたしはめげずにさっきよりやや大声で「ねえ、お父さんってばー!」と言うと、国太が何を想ってか?。
「うるせえぞコラ!」
と怒鳴りながらわたしの頬をを引っぱたいて来た、かと思いきや。
「人が折角気持ち良く喋ってんのに邪魔しやがって!」
そう怒鳴りながらわたしに蹴って来て、色々怒鳴りながらわたしの両足を掴んでジャイアントスイングをして来た。それを見ていた客人達全員、明らかに引いていたが、晃子は無表情で、智枝は「いいぞ、もっとやれー!」と言い出した…。
そう言えばその数日前に、ふとしたきっかけで智枝と喧嘩になった時、国太が割って入り、何故かわたしの頭だけをいきなり叩いて来て、そしてこう怒鳴り出す。
「お姉ちゃんなのに何でそんな聞き分けねえんだ?、智枝に謝れ!」
「何で?、ケンカは両方悪いんじゃーー」
「早く謝れ!、又ぶたれたいか?」
わたしは色々納得が行かなかったけど、仕方なく謝った。
「ご、ごめんなさい…。」
それを見た智枝は勝ち誇ったように腕を組みながらわたしを見下ろし、と言うより見下した。国太は舌打ちをしながらその場を離れた。ちなみに晃子は終始傍観していた。今想えば、これが初めての鮫妻家での姉妹差別だったと思う…。
そんな事を想い出してるわたしの首の根っこを掴みながら、わたしを外につまみ出した。わたしは「ごめんなさい、お父さん、家に入れてよー!」と泣き叫ぶも、それに応じる事は無く、そのまま外で一晩やり過ごす羽目になった。ちなみにその後も鮫妻家と友人達は、何事も無かったかのように、晃子の生誕祭を楽しんでいた…。
今想えば恐らく、これがわたしが国太から1番最初にされた虐待、だと思う…。わたしがつまみ出されてから数分後、近所の親子が通り掛かって、こんなやり取りをし出す。
「ママ、あのお姉ちゃん何で裸足でお外で1人で居るの?」
「駄目、見ちゃいけません!」
あの親子の冷たい態度と、外の真冬の冷たい空気が容赦なくわたしを苛む中、わたしはドアに身を寄せるように、泣きながら寒さを凌いでいた…。そんな幼き日のわたしに、夢の中で今のわたしが優しくそっと、こう語りかける。
「あなたは、誰?」
「未来のわたしだよ。これから先暫く、色々嫌な目に遭わされるけど、本当に正しい事を信じてそのまま突き進めば、貴女を助けてくれる人達が必ず現れるから。その人達との天国のように、楽しく素晴らしい世界が待ってるから。そして悪い事をした人達には、ちゃんと天罰が下るから安心して。それ迄どうか、希望を捨てないで生きてね…。」
と昔のわたしに語り掛けてると、晃子の生誕祭を終えた客人達が出て来て、国太にこう切り出す。
「国太君、もうそろそろ智加ちゃんを家に入れてあげたら?」
国太が舌打ちしつつ、「早く足洗って寝ろ!」と言いながら、渋々わたしを家の中に入れた…。
と昔を思い出しながら窓の外を眺めてると、蘭お姉ちゃんが。
「どうしたっすか明未クン?、元気無いっすけど…。」
わたしはさっき想い出してた事を話すと、蘭お姉ちゃんが。
「うわ~、マジ酷えっす国太も、他の奴等も…。」
「その頃からどうしようも無かったんやな~、あの一家!」
「それ以前からだよ、あいつらは」
「蒼絵お姉様の言う通りですわ」
「我がタイムリープの闇魔法で、メイミスを連れ出してやりたいわ!」
「そんな幼い頃から、本当によく頑張ったよ…。生きててくれて有り難うな明未、ママも絶対同じ事言う筈だよ…。」
わたしの目に涙が溢れ、そしてパパの胸で思いっ切り泣いた、数分後。
「少しは落ち着いたか?、明未」
「うん…。これでチェーコラでのライブ、頑張れそうだよ!。有り難うパパ、そして皆…。」
日本時間の午後4時頃、ロサンゼルス空港に到着し、そこから公式シャトルバスに乗って、チェーコラステージへと直行し、無事到着した。到着後、
「アタシらだけじゃ、チェーコラになんて出られなかったろうな~…。しかも最も人気の『チェーコラステージ』になんて…。」
「それどころか、音楽で食べて行く事も出来なかったかも知れんぞ…。」
「ざくろお姉様の言う通りですわ…。」
「まして、ベリーマイウィッシュやジャスティスバービーからフォローされるなんて、絶対ありえへんかったやろうな~…。」
「けどそのお陰でボク達もBerryenも、早速フォロワー100万人突破してるっすよ!」
「本当に感謝しか無いよ、応援してくれる全ての人達に…。」
「せやな。ここ迄来たら、ウチらの最高のロックを見せつけたるわ!」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「んじゃザック、円陣を頼むわ!。デジタトゥが先だけど」
「くくく、良かろう。我が闇の末裔達は、これから覇道を成す為に世界中の眷属に我が音楽をーー」
「明未、蘭。そろそろ出番だぞ!」
冬目さんに呼ばれて喋りが遮られ、業を煮やしたざくろお姉ちゃんが「今良い所なのに~!」と叫ぶと、その場が大爆笑の渦に巻き込まれた。パパが仕切り直すように、笑いを堪えながらこう切り出す。
「そ、それじゃあ蘭。改めて言い直してくれ」
「任せるっす!。それじゃあ皆、このマイルドヤンキーだらけの日本から脱獄した、現役JCのボクらの音楽をーー」
「ストッープ!。明未、やっぱお前が最後締めてくれ」
とパパが、蘭お姉ちゃんの言葉を止めてわたしに振って来た。
「だな、メミーならちゃんとやってくれるだろうし…。」
「時間も押してるし、早よやった方がええで」
「瑠実お姉様の言う通りですわ」
皆にそう促され、納得行ってない顔してる蘭お姉ちゃんの横で、わたしは意を決して。
「それじゃあ皆、世界中にわたし達らしい最高の音楽を、届けに行きましょう。行くぞー!」と言うと皆で「おおおー!」と言って皆に見送られて、パパと蘭お姉ちゃん、そしてサポートメンバーと一緒にステージへと向かった。
その道中、ふとこう想った。わたしがここに存在していられるのは、わたし達の音楽を好きだと想ってくれる人達のお陰だ。小さな繋がりが皆の力と音楽の力でどんどん大きくなって行く。その力でわたしは、ここに居るんだ、って事を感じられる。
わたし、これからも頑張るよ。わたし達をここ迄大きくしてくれたファンの皆や職場の方々、協力してくれた全ての人達、これから出会うファン、Berryenの皆、蒼乃さんとアビーさん。パパとママと蘭お姉ちゃん、そして、わたし自身の為に!
そしてBerryen共々、現地でのライブは大盛況に終える事が出来た。ちなみにBerryenの方向性は、これからはヘヴィメタル風でずっと行っても良い、と言われたみたい。そりゃそうだよね?、この音楽性で3rdシングルが、1st、2nd以上に売れたんだからOKせざるを得ないよね?、皆が、特にざくろお姉ちゃんが自分らしく居られそうで、本当に良かった…。
最後に、シングル、アルバム単体での歴代売り上げ記録は、最終的にこうなり、ママが大喜びしていた。そう言えば学芸会で智枝に『この曲で日本一になります』と言わされたけど、幾ら税込み500円でボランティアソングとはいえ、本当に実現してしまった。しかもBerryenに至ってはアルバム歴代トップになっちゃったし…。
シングル歴代売り上げTOP20
1位 777.7万枚 夢を絶対叶えたい!(めいみんバンド)
2位 764.0万枚 初恋は叶わない、けど…。(Digital Tattoo)
3位 763.0万枚 闇夜の流星(Berryen)
4位 762.0万枚 闇夜の太陽(Berryen)
5位 761.0万枚 闇夜の月(Berryen)
6位 458.8万枚 この恋は終わらない、と想っていたのに…。(Berryen)
7位 457.7万枚 ●よげ!●いやきくん(●門●人)
8位 456.6万枚 わたし達、裏切らないよ!(Digital Tattoo)
9位 333.3万枚 2人で乗り越えよう!(Digital Tattoo)
10位 325.6万枚 ●の●ち(●史郎と●んから●リオ)
11位 313.2万枚 ●界に●つだけの●(●M●P)
12位 303.0万枚 我はメイミス、オルキスだ!(Digital Tattoo)
13位 300.3万枚 ちゅープリ♡(Berryen)
14位 293.6万枚 ●SU●AM●(●ザン●ール●ターズ)
15位 291.8万枚 ●んご●兄弟(●水●んた●う、他)
16位 289.5万枚 ●がいる●だけで(●米●LUB)
17位 282.2万枚 ●AY ●ES(CHA●E and ●SKA)
18位 276.6万枚 ●omorrow ●ever ●nows(●r' ●hildren)
19位 258.8万枚 ●ブ●トーリーは●然に(●田●正)
20位 252.5万枚 誰も死なせない!(Digital Tattoo)
アルバム歴代売り上げTOP10
1位 765.4万枚 Welcome To The Pandemonium(Berryen)
2位 765.1万枚 Ⅲ゛Digital Sound(Digital Tattoo)
3位 765.0万枚 ●irst ●ove(●多田●カル)
4位 513.5万枚 ●re●ure(●'z)
5位 500.5万枚 DigitalだⅡ(Digital Tattoo)
6位 487.5万枚 ●EVI●W(●L●Y)
7位 447.2万枚 ●is●ance(●多田●カル)
8位 443.9万枚 ●rea●ure(●'z)
9位 429.4万枚 ●-●EST(浜●あ●み)
10位 413.6万枚 g●o●e(g●o●e)
{上記の記載は作中のオリジナルの設定で、実在する売り上げ記録とは一切関係ありません。}
この日わたし達は朝5時に起きて、わたしと蘭お姉ちゃんとパパ、そしてBerryenのメンバーと両マネージャーとサポートメンバー。そしてお見送りしに来てくれたママと桂亜が、羽田空港のターミナルに居た。まだ早朝だからか?、人も少ない。そんな中、6時5分発の飛行機を待ちつつ、パパがこう切り出す。
「それじゃあママ、行って来る」
「行ってらっしゃいパパ。家の事は任せて、お父さんとお母さんもお昼前に来てくれるし」
「それなら安心だ。父さんと母さんにも宜しく言っといてくれ、姉貴」
(ピーンポーンパーンポ~ン♪)
「間もなく、6時5分発のアメリカ、ロサンゼルス行きの飛行機、396便がフライト致します。搭乗されるお客様は、指定のお席に着きますよう、お願い致します」
館内アナウンスが流れ、ママがマネージャー4人にこう告げる。
「マネージャーさん達、皆の事を宜しくお願いします」
「がっはっはっはっは!、任せておけ!」
「僕も、しっかり通訳を果たします」
「私もです、主に通訳で」
「私は主に、ボディーガードとして。では皆さん、行きましょう」
座木さんに促されてその場を離れようとしたその時、奇跡が起きた。
「ママ、パパ、おねえ、ちゃん…。」
何と、桂亜が喋った!。わたしは思わず。
「け、桂亜が喋った!?」
「マジすか!、桂亜ってまだ生まれて6ヶ月半位っすよね?」
「流石あびるお姉様のお子様ですわ~!」
「だってあーし、●保田●ヨ子式育児法でやってるもん。あの方法をちゃんと実践すれば本当の意味で優秀な良い子に育つんだよ、あーしと蒼っちもそうやって育てられたし」
「そういや~そうだったな…。」
「それだけやないと思うで、きっとあびる姉の子だからやろ?」
「くくく。では今から我がリングランサーの道へと引きずり込んでーー」
「やめろ、俺の娘を中二病予備軍にするな!。それより早く行くぞ、飛行機が出発する!。マネージャーさん、行きましょう!」
こうしてわたし達は改札を通り、アメリカ行きの飛行機へと乗り込んだ。午前10時頃、飛行機内でパパのスマホに通知が来た。
「あっ、RUINE来てる、ママからだ。『さっきお父さんとお母さんが来たから、一緒に撮った写メ送るね』だって」
パパからその画像を見せて貰うと、蒼乃さん、アビーさん、そして桂亜を抱っこしてるママ、皆素敵な笑顔だった、これを見てパパが。
「良かった、ママ無事に帰宅出来たんだ…。」
「父さんと母さんも、無事に着いたから安心だな…。」
「ボクもホッとしたっす…。」
「わたしも、これで心置きなくチェーコラでのライブ頑張れるよ!」
わたしは、窓の外から空を眺めながら過去を振り返っていた。
2023/1/31(火)PM8:00
遡る事、わたしが小学校に入る約2ヶ月前。その日、晃子の26歳の誕生日を祝う為、国太と晃子の友人が数名程来ていた。台所に居たわたしは、晃子から笑顔でこう言われた。
「智加、このポーションクリーム、お父さんに渡して来て」
わたしは、このすぐ後に訪れる地獄絵図を全く知る事無く「は~い」と屈託ない笑みを浮かべながらそれをお父さんに渡しに行った。
「お父さん、はいこれどうぞ」
と言ったが、国太は話に(と言うより一方的な自分語り)に夢中で、わたしの言葉が聞こえてないようだった。わたしはめげずにさっきよりやや大声で「ねえ、お父さんってばー!」と言うと、国太が何を想ってか?。
「うるせえぞコラ!」
と怒鳴りながらわたしの頬をを引っぱたいて来た、かと思いきや。
「人が折角気持ち良く喋ってんのに邪魔しやがって!」
そう怒鳴りながらわたしに蹴って来て、色々怒鳴りながらわたしの両足を掴んでジャイアントスイングをして来た。それを見ていた客人達全員、明らかに引いていたが、晃子は無表情で、智枝は「いいぞ、もっとやれー!」と言い出した…。
そう言えばその数日前に、ふとしたきっかけで智枝と喧嘩になった時、国太が割って入り、何故かわたしの頭だけをいきなり叩いて来て、そしてこう怒鳴り出す。
「お姉ちゃんなのに何でそんな聞き分けねえんだ?、智枝に謝れ!」
「何で?、ケンカは両方悪いんじゃーー」
「早く謝れ!、又ぶたれたいか?」
わたしは色々納得が行かなかったけど、仕方なく謝った。
「ご、ごめんなさい…。」
それを見た智枝は勝ち誇ったように腕を組みながらわたしを見下ろし、と言うより見下した。国太は舌打ちをしながらその場を離れた。ちなみに晃子は終始傍観していた。今想えば、これが初めての鮫妻家での姉妹差別だったと思う…。
そんな事を想い出してるわたしの首の根っこを掴みながら、わたしを外につまみ出した。わたしは「ごめんなさい、お父さん、家に入れてよー!」と泣き叫ぶも、それに応じる事は無く、そのまま外で一晩やり過ごす羽目になった。ちなみにその後も鮫妻家と友人達は、何事も無かったかのように、晃子の生誕祭を楽しんでいた…。
今想えば恐らく、これがわたしが国太から1番最初にされた虐待、だと思う…。わたしがつまみ出されてから数分後、近所の親子が通り掛かって、こんなやり取りをし出す。
「ママ、あのお姉ちゃん何で裸足でお外で1人で居るの?」
「駄目、見ちゃいけません!」
あの親子の冷たい態度と、外の真冬の冷たい空気が容赦なくわたしを苛む中、わたしはドアに身を寄せるように、泣きながら寒さを凌いでいた…。そんな幼き日のわたしに、夢の中で今のわたしが優しくそっと、こう語りかける。
「あなたは、誰?」
「未来のわたしだよ。これから先暫く、色々嫌な目に遭わされるけど、本当に正しい事を信じてそのまま突き進めば、貴女を助けてくれる人達が必ず現れるから。その人達との天国のように、楽しく素晴らしい世界が待ってるから。そして悪い事をした人達には、ちゃんと天罰が下るから安心して。それ迄どうか、希望を捨てないで生きてね…。」
と昔のわたしに語り掛けてると、晃子の生誕祭を終えた客人達が出て来て、国太にこう切り出す。
「国太君、もうそろそろ智加ちゃんを家に入れてあげたら?」
国太が舌打ちしつつ、「早く足洗って寝ろ!」と言いながら、渋々わたしを家の中に入れた…。
と昔を思い出しながら窓の外を眺めてると、蘭お姉ちゃんが。
「どうしたっすか明未クン?、元気無いっすけど…。」
わたしはさっき想い出してた事を話すと、蘭お姉ちゃんが。
「うわ~、マジ酷えっす国太も、他の奴等も…。」
「その頃からどうしようも無かったんやな~、あの一家!」
「それ以前からだよ、あいつらは」
「蒼絵お姉様の言う通りですわ」
「我がタイムリープの闇魔法で、メイミスを連れ出してやりたいわ!」
「そんな幼い頃から、本当によく頑張ったよ…。生きててくれて有り難うな明未、ママも絶対同じ事言う筈だよ…。」
わたしの目に涙が溢れ、そしてパパの胸で思いっ切り泣いた、数分後。
「少しは落ち着いたか?、明未」
「うん…。これでチェーコラでのライブ、頑張れそうだよ!。有り難うパパ、そして皆…。」
日本時間の午後4時頃、ロサンゼルス空港に到着し、そこから公式シャトルバスに乗って、チェーコラステージへと直行し、無事到着した。到着後、
「アタシらだけじゃ、チェーコラになんて出られなかったろうな~…。しかも最も人気の『チェーコラステージ』になんて…。」
「それどころか、音楽で食べて行く事も出来なかったかも知れんぞ…。」
「ざくろお姉様の言う通りですわ…。」
「まして、ベリーマイウィッシュやジャスティスバービーからフォローされるなんて、絶対ありえへんかったやろうな~…。」
「けどそのお陰でボク達もBerryenも、早速フォロワー100万人突破してるっすよ!」
「本当に感謝しか無いよ、応援してくれる全ての人達に…。」
「せやな。ここ迄来たら、ウチらの最高のロックを見せつけたるわ!」
「瑠実お姉様の言う通りですわ!」
「んじゃザック、円陣を頼むわ!。デジタトゥが先だけど」
「くくく、良かろう。我が闇の末裔達は、これから覇道を成す為に世界中の眷属に我が音楽をーー」
「明未、蘭。そろそろ出番だぞ!」
冬目さんに呼ばれて喋りが遮られ、業を煮やしたざくろお姉ちゃんが「今良い所なのに~!」と叫ぶと、その場が大爆笑の渦に巻き込まれた。パパが仕切り直すように、笑いを堪えながらこう切り出す。
「そ、それじゃあ蘭。改めて言い直してくれ」
「任せるっす!。それじゃあ皆、このマイルドヤンキーだらけの日本から脱獄した、現役JCのボクらの音楽をーー」
「ストッープ!。明未、やっぱお前が最後締めてくれ」
とパパが、蘭お姉ちゃんの言葉を止めてわたしに振って来た。
「だな、メミーならちゃんとやってくれるだろうし…。」
「時間も押してるし、早よやった方がええで」
「瑠実お姉様の言う通りですわ」
皆にそう促され、納得行ってない顔してる蘭お姉ちゃんの横で、わたしは意を決して。
「それじゃあ皆、世界中にわたし達らしい最高の音楽を、届けに行きましょう。行くぞー!」と言うと皆で「おおおー!」と言って皆に見送られて、パパと蘭お姉ちゃん、そしてサポートメンバーと一緒にステージへと向かった。
その道中、ふとこう想った。わたしがここに存在していられるのは、わたし達の音楽を好きだと想ってくれる人達のお陰だ。小さな繋がりが皆の力と音楽の力でどんどん大きくなって行く。その力でわたしは、ここに居るんだ、って事を感じられる。
わたし、これからも頑張るよ。わたし達をここ迄大きくしてくれたファンの皆や職場の方々、協力してくれた全ての人達、これから出会うファン、Berryenの皆、蒼乃さんとアビーさん。パパとママと蘭お姉ちゃん、そして、わたし自身の為に!
そしてBerryen共々、現地でのライブは大盛況に終える事が出来た。ちなみにBerryenの方向性は、これからはヘヴィメタル風でずっと行っても良い、と言われたみたい。そりゃそうだよね?、この音楽性で3rdシングルが、1st、2nd以上に売れたんだからOKせざるを得ないよね?、皆が、特にざくろお姉ちゃんが自分らしく居られそうで、本当に良かった…。
最後に、シングル、アルバム単体での歴代売り上げ記録は、最終的にこうなり、ママが大喜びしていた。そう言えば学芸会で智枝に『この曲で日本一になります』と言わされたけど、幾ら税込み500円でボランティアソングとはいえ、本当に実現してしまった。しかもBerryenに至ってはアルバム歴代トップになっちゃったし…。
シングル歴代売り上げTOP20
1位 777.7万枚 夢を絶対叶えたい!(めいみんバンド)
2位 764.0万枚 初恋は叶わない、けど…。(Digital Tattoo)
3位 763.0万枚 闇夜の流星(Berryen)
4位 762.0万枚 闇夜の太陽(Berryen)
5位 761.0万枚 闇夜の月(Berryen)
6位 458.8万枚 この恋は終わらない、と想っていたのに…。(Berryen)
7位 457.7万枚 ●よげ!●いやきくん(●門●人)
8位 456.6万枚 わたし達、裏切らないよ!(Digital Tattoo)
9位 333.3万枚 2人で乗り越えよう!(Digital Tattoo)
10位 325.6万枚 ●の●ち(●史郎と●んから●リオ)
11位 313.2万枚 ●界に●つだけの●(●M●P)
12位 303.0万枚 我はメイミス、オルキスだ!(Digital Tattoo)
13位 300.3万枚 ちゅープリ♡(Berryen)
14位 293.6万枚 ●SU●AM●(●ザン●ール●ターズ)
15位 291.8万枚 ●んご●兄弟(●水●んた●う、他)
16位 289.5万枚 ●がいる●だけで(●米●LUB)
17位 282.2万枚 ●AY ●ES(CHA●E and ●SKA)
18位 276.6万枚 ●omorrow ●ever ●nows(●r' ●hildren)
19位 258.8万枚 ●ブ●トーリーは●然に(●田●正)
20位 252.5万枚 誰も死なせない!(Digital Tattoo)
アルバム歴代売り上げTOP10
1位 765.4万枚 Welcome To The Pandemonium(Berryen)
2位 765.1万枚 Ⅲ゛Digital Sound(Digital Tattoo)
3位 765.0万枚 ●irst ●ove(●多田●カル)
4位 513.5万枚 ●re●ure(●'z)
5位 500.5万枚 DigitalだⅡ(Digital Tattoo)
6位 487.5万枚 ●EVI●W(●L●Y)
7位 447.2万枚 ●is●ance(●多田●カル)
8位 443.9万枚 ●rea●ure(●'z)
9位 429.4万枚 ●-●EST(浜●あ●み)
10位 413.6万枚 g●o●e(g●o●e)
{上記の記載は作中のオリジナルの設定で、実在する売り上げ記録とは一切関係ありません。}
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一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
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