家に全肯定のヒモがいるから、俺は社畜でも生きていける

楠木

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お風呂でイチャイチャ①

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「まーくん、力加減どう?」



「っ……いい感じ」



「へへっ、褒められた~」



あぁ、何でこうなった。

風呂場ですっぽんぽんの俺と樹。

そして樹に髪を洗われている俺。

――そうだよ、負けたんだよ。俺は。

でも、不思議と後悔はない。

強がりだと思われるかもしれないが、事実だから仕方ないだろ。

 

「かゆいところある~?」



「特にない……」



「はーい!」



ゴシゴシと細長い指が俺の髪を洗っている。

人に洗われるのって気持ちよかったんだな。

そう実感する。



「お前……洗うの上手いな」



「えっとね、パパの髪もよく洗ってたんだ~」



「は?パパ……?」



「うん。俺のパパ。あっ!''そういう意味''のパパじゃないよ?本当のパパ!」



……こいつにもそういう知識あるんだなとつい思ってしまう。



「な、なんでお前、父親の髪洗ってんだよ」



''普通逆だろ''

その言葉を無理やり押し込んだ。



「え?だって、パパがめんどくさーい!洗ってー!って俺に言うから」



やばっ……。

子どもが子どもなら親も似たようなものなのかよ。



「……それ、他の人には絶対言うなよ」



「なんで?」



「なんでもだ……」



「わかったー言わない。……じゃあ、シャンプー流すから目つぶっててね?」



シャワーの音が風呂場に広がる。

樹は俺の頭の上からゆっくりと湯をかけた。

温かいお湯が泡を流れ落としてくれる。



「熱くない?」



「全然。気持ちいい」



「ふふっ、よかったー」



樹の指が俺の髪に触れる。

わしゃわしゃと少し乱暴な手つきで泡を流していく。

指の腹が頭皮をなぞる度、じんわりと力が抜けていくのがわかった。

仕事の疲れが泡と一緒に流されていくのを感じる。



「痛くない?」



「……全然。むしろ気持ちいい」



「へへーよかったー!」



正直に答えると、樹は風呂に響くぐらいの大声で喜ぶ。

泡が完全に落ちると、樹は髪全体に丁寧にお湯をかけた。



「……はーい、終わり!まーくん、目開けていいよ?」



その声を合図に目を開ける。

鏡には満足そうに笑う樹の姿が映っていた。

その姿を見て、なんだか……変な気分になる。



「どうしたの?」



「……別に、なんでも」



「?」



俺の素っ気ない態度に首を傾げる樹。

こういう時、馬鹿でよかったと安心してしまう。



「あっ!トリートメント忘れてた!まーくん、また目閉じて?」



「あっ……あぁ」



言われるがまま、もう一度目を閉じる。

トリートメントを出す音が風呂に響く。



「じゃあ、いくよー」



ひんやりとした感触が髪に乗り、指がゆっくりと通される。

さっきよりも動きが丁寧だ。

 

――背中のあたたかさを意識してしまう。



狭い風呂場だから距離が近くなるのは仕方ない。

そう言い聞かせているのに、妙に落ち着かない。



「ねぇ?マッサージもしてあげようか?」



「え?」



「えっとね、とうひマッサージ?だっけ?やるといい感じになるって聞いたの!」



「あー……うん、頼むわ」



羞恥と疲れを天秤にかけた結果、疲れが勝った故の返答だ。



「おっけー!やるねー」



指に力がこもり、両側から頭皮をぐぅーと押される。



「っ……」



痛い――けど、気持ちいい。



「いいかも……これ」



「ほんと?パパがお金くれてた人にやってたの見て、真似してるだけだから良かった!」



「……お金くれてた人?」



胸の奥がひっかかる発言だ。



「うん!パパにお金をくれる人がたくさんいたの!その人たちにありがと~って、よくマッサージしてたんだ~」



思わず頭を抱えそうになる。



――親子揃ってヒモなのかよ



「……優しいんだな」



深く考えたくなくて当たり障りのないことを言う。



「うん!パパ優しいんだよ!」



「へー……」



……しかし、普通に聞いててダメな親だな。

けど、こいつは全然そう思ってないのが闇深い。



「ここ痛い?」



ぐぅーとこめかみの辺りを押される。



「いっ……た」



「ありゃ、ダメダメだね。ここは確かストレス溜まってると痛いってやつ!」



押す力が弱まる。



「でもね、ここはあんまり押すとダメなんだって。パパが言ってたから、軽くやるね?」



円を描くみたいに、そっと押される。

それだけで頭の奥の凝り固まった何かが解されていくようだ。



「どう?どう?」



無邪気に樹は聞いてくる。



「うん……いい。寝そう」



「あー!寝ちゃダメ!まだ背中流してないんだから!」



「えっ……背中本当に流すのかよ」



「俺嘘つかないもん!やるって言ったらやるもん!」



ぷくっーと頬を膨らませて怒ってるというアピールをする樹。

……可愛すぎか?



「……わ、わかったよ」



その姿を見てつい折れてしまう。



「やったー!じゃあ、そろそろ流すねー」



マッサージをしていた指が頭から離れていく。

もっと、と思うが我慢だ。

これ以上委ねるとおかしくなる気がする。

じゃー、とシャワーの音がまた風呂場に響く。



「目、また閉じてね?」



そう言われて、また目を閉じる。

指が俺の髪をするすると撫でるように触れ、トリートメントを洗い流していく。

お湯が頭から肩に流れ落ち、首筋を伝って背中に落ちた。



「はい、これで終わり!目開けていいよ?」



そう言って、樹はシャワーを止める。

ゆっくりと目を開ける。

――なんだか、ぼっーとする。



「くらくらする?」



「あ、あぁ」



「えっとね、血の巡りが良くなってるからだと思う!いいことなんだよ!」



ふふんと得意げな顔をする樹。



「じゃあ、次は体洗うよー」



「お、おう……」



スポンジに泡を含ませると、背中に当てる。

そのままごしごしと音を立てて、背中全体をなぞっていく。



「力加減どうですかー?」



「……うん、ちょうどいい」



「よかったー。じゃあ、続けるよ?」



そう言うと、背中から肩に、そして鎖骨へと移動していく。

鎖骨に泡がかかり、指先がそこにふと触れた瞬間、息がほんの少しだけ詰まった。



「……っ」



「あれ?痛かった?」



「い、いや大丈夫!」



慌てて首を振る。

思っているよりも反応が大きかったようだ。



「そう?じゃあ、続けるねー」

 

胸、お腹と樹は洗い続ける。

そして、股間に行き着く。



「お、おい……そこはいいよ」



流石に人に洗わせてはいけないラインのところだから止める。



「えーなんで?洗わないと汚いよー?」



樹はスポンジを置き、素手で泡を掬うと背中にぴとっと体をくっつけてきた。



「俺がキレイにしてあげる!」



細い指がそっと触れた瞬間、俺の体がびくっと跳ねた。



「わぁ……まーくん、びくってした♡」



「っ……お前のせいだよ」



「えへへ…♡触っただけなのに、もうこんなに硬くなってる……♡」



樹の泡だらけの手が、ゆっくりと根元から先端まで包み込むように滑る。



ぬる……♡ぬちゃ……♡くちゅ……♡



泡と先走りが混じって、風呂場に響く。



「まーくんのおちんちん、熱くて大きいね……♡」



樹は呟きながら、親指で先端の敏感な部分軽く撫でた。



「っ……!」



その刺激に、腰が勝手に動いてしまう。

顔が見えない分、どこをどう触られるかわからない恐怖と快楽が混じって、腰が勝手に跳ねてしまう。



「わぁ!……まーくん、ここが気持ちいいの?♡」



樹は興味津々に同じところをくるくると円を描くように撫で続ける。

泡の滑りと樹の体温が混じって、頭がぼんやりしてくる。



「はぁ……樹……もう、いい……」



「えー?まだ汚れてるよ?ほら、先っぽからぬるぬるしたの出てきた♡」



樹の指が先走りを塗り広げるように扱き続ける。



ぬちゃ♡ぬちゅ♡くちゅ♡



卑猥な音がどんどんと大きくなって、息が荒くなる。



――ダメだ。イキそうだ。



「まーくん、ぬるぬるしたの止まらないね?♡」



そんな俺の心情を知らない樹は無邪気な声で言ってくる。

樹の指の動きがさらに速くなって、先端の敏感な部分を重点的に刺激してくる。



「っ……!樹、待て……」



「なんで?もう少しでキレイになるんだよ?」



くちゅ♡♡ぬちゅ♡♡くちゅ♡♡



音が加速して、腰が震える。



――ダメだ、こんなの……出るに決まってんだろ



「樹……もう、出る……」



「え?出るって……わっ♡」



俺は樹の手の中で果てた。

熱いものがどぴゅ♡どぴゅ♡と飛び出して、樹の手を汚す。

全速力で駆け抜けたような脱力感が体を支配する。



「わぁー…♡キレイにしたのに、汚れちゃったね♡」



そんな俺を無視して樹の声はどこか嬉しそうだ。



「えへへ……♡熱いね、まーくん♡」



手に着いた精液をぬちゃ♡ぬちゃ♡と俺のペニスに擦り付けてくる。



「っ……!い、樹、待て!出してすぐは敏感だからやめろ!」



声が裏返る。

過剰な快楽に脳が危険だと言っている。



「えー?♡白くてドロドロしたの全部出してからキレイにしよ?♡……わぁ、また大きくなったね?♡」



「……っ……やめ…っ!」



精液まみれの手で樹はゆっくりと扱き始めた。



にちゅ♡ぬちゅ♡くちゅ♡



精液と泡が混じった卑猥な音が響く。



「まーくんなら出せるよ♡ね?出して♡」



耳元で囁かれ、熱い吐息が首にかかる。

とろけるような甘い声だ。

全部を委ねたくなってしまう。



「っ……はぁ……樹、また……出る」



「いいよ♡出して♡俺の手の中で出しちゃお?♡」



しこ♡しこ♡と上下に速い動きで扱く。



「……っ、あ……イクっ……!」



どぴゅっ♡と白濁したものがまた出る。

二回目だと言うのに量は先程とほとんど変わらない。



「えへへ♡まーくん、上手に出せたね?♡」



樹の胸が背中にぴったりとくっついたまま、耳元で褒められる。
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