絶対防御とイメージ転送で異世界を乗り切ります

真理亜

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第106話 ダンジョン攻略3

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 3階層目は一転して静かなものだった。

 ユウはさっきのラキの言葉が気になっていた。

「なぁラキ、階層と魔物の強さが合っていない理由って何が考えられる?」

「なんとも言えんが...例えば下の階層に強い者が居て、それから逃げるために上に上がって来ているということも考えられるの」

「俺達以外にも冒険者が来ているってことか?」

「可能性はある。ダンジョンは謂わば宝の山じゃからな。強い冒険者が稼ぎに来ていても不思議じゃなかろう」

「なるほどな」

 そんな会話を交わしているユウ達に、なにやら「ブーン」という虫の羽音のような音が聞こえて来た。

「なんの音だ?」

 ユウが首を捻る。 

「あれは...キラーマンティスにキラービーか。この階層は昆虫エリアらしいな」

 ラキの言う通り、カマキリとハチの魔物が襲って来た。どちらもサイズが半端ない。牛くらいの大きさがある。

「「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!」」

 ユウとアリィが悲鳴を上げる。無理もない。日本にこんなサイズの昆虫が居たら恐怖以外の何物でもないだろう。だが、

「虫くらいでなにをビビッとる。リオ、行くぞ」

「オッケー!」

 ラキとリオは全く怖がることなく向かって行く。これも文化の違いだろうか。カマキリの鎌を華麗に躱し、ハチの毒針をヒラリと躱しながら的確に攻撃を加えている。

「よ、良し! お、俺も行って来る!」

「行ってらっしゃい...」

 異世界組の二人はそれぞれ違う反応を見せた。ユウはへっぴり腰ながらも戦いに赴き、アリィは我関せずを貫いた。


◇◇◇


 4階層目は世界が一転した。

「この階層は...植物エリアじゃな」

 陽の光が届かないのに、どうやって植物が育ったのか謎だが、そこは突っ込んだら負けなのかも知れない。

 とにかくダンジョンの中に森が広がっていた。

「注意しろ。見かけ通りの植物とは限らんからな」

 ラキの言葉が終わらない内に、地面の中から木の根がまるで生き物のように蠢き出して来た。足に絡み付こうとして来る。

「これはちと面倒じゃな...」

「うぅっ! 歩き辛い!」

 これにはラキとリオもさすがに辟易しているようだ。
 
「キリがないな...」

「気持ち悪いです...」

 異世界組の二人も同様だ。

「みんな! 俺の側に集まってくれ! 全員一塊になって駆け抜けよう!」

「「「 了解! 」」」

 この階層は攻撃せず通り抜けることにした。5階層に辿り着いた所で、

「少し休憩しよう」

 全員が疲れていると感じたユウがそう提案し、ちょうど半分まで来た所で休むことにした。

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