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第108話 ダンジョン攻略5
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慌ててリオを止めようとしたユウ達だったが、
「グワァオウッ!」
「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!」
遅かったようだ...宝箱は不用意に近付いたリオを呑み込まんと、鋭い牙の生えた口をパックリと開けて襲い掛かって来た。
「「「 リオ(ちゃん)! 」」」
3人の叫びも空しくリオの小さな体は宝箱の中に呑み込まれて消えた。
「そんなっ!」
アリィが口元を抑えながらブルブル震える。
「「 リオを返せ~! 」」
ユウとラキが宝箱に襲い掛かる。だが宝箱は、まるでバネ仕掛けのような俊敏さでピョンピョンと飛び回り、中々2人に的を絞らせない。
「このぉ! チョコマカと動き回りおってぇ!」
「リオ! リオぉ! 返事をしてくれぇ~!」
2人に焦りが生じ始めたその時だった。突然宝箱が停止したと思ったら、
パッカーンッ!
そんな音と共に宝箱の蓋が開いた。そして...
「プハァッ! び、ビックリしたぁ~!」
リオが宝箱から飛び出して来た。
「「 リオッ! 」」
ユウとラキが同時に抱き付く。
「心配掛けさせおって!」
「リオ! 大丈夫か!? 怪我してないか!?」
「わぷっ! う、うん、大丈夫...心配掛けてゴメンなさい...」
すぐにアリィも駆け付けて来た。
「リオちゃん! 無事で良かった!」
涙をポロポロ溢しながらリオを抱き締める。釣られてリオも涙を溢した。
「フウッ...一時はどうなるかと肝を冷やしたぞ...」
「全くだ...あれ!? そう言えば宝箱は!?」
「見当たらんな。逃げたのではないか?」
「リオを吐き出してから逃げてくれて良かったよ...」
「全くじゃな...」
少し落ち着いたところでリオに聞いてみた。
「リオ、宝箱の中はどんな状況だったんだ?」
「う~んとね、真っ暗でなんも見えなかったから、取り敢えずメチャクチャ暴れてみたんだ~ そしたら蓋がパカッと開いたの」
「なるほど。腹の中でリオに暴れられたから、堪らず吐き出したってところか。いや良く暴れたもんじゃ」
「リオ、これに懲りたら二度と不用意に宝箱に近付くんじゃないぞ?」
「はい...ゴメンなさい...」
「うん、良く出来ました。ちゃんと謝れましたね」
シュンとしたリオをアリィが優しく撫でる。こういう所はまるで母親のようだ。
「良し。では先に進むとするか」
そう言ってラキが先導する。
「次は6階層か。どんなエリアかな?」
「砂漠以外ならなんでもいいです...」
「リオも同感...」
「まぁ砂漠が続くということは無いじゃろ」
そんなことを話しながら進むと、やがて前方に蟻地獄のようになっている場所が現れた。ここが次の階層への縦穴らしい。
「ビジュアル的にとてもじゃないけど落ちたくないんだが...」
「ウスバカゲロウの幼虫が待ち構えてたりしませんよね...」
「訳の分からんこと言っとらんでさっさと行くぞ?」
異世界組の葛藤には目もくれず、ラキとリオは穴に飛び込んで行った。ユウとアリィはため息を吐きながら後に続いた。
「グワァオウッ!」
「ヽ(ヽ゜ロ゜)ヒイィィィ!」
遅かったようだ...宝箱は不用意に近付いたリオを呑み込まんと、鋭い牙の生えた口をパックリと開けて襲い掛かって来た。
「「「 リオ(ちゃん)! 」」」
3人の叫びも空しくリオの小さな体は宝箱の中に呑み込まれて消えた。
「そんなっ!」
アリィが口元を抑えながらブルブル震える。
「「 リオを返せ~! 」」
ユウとラキが宝箱に襲い掛かる。だが宝箱は、まるでバネ仕掛けのような俊敏さでピョンピョンと飛び回り、中々2人に的を絞らせない。
「このぉ! チョコマカと動き回りおってぇ!」
「リオ! リオぉ! 返事をしてくれぇ~!」
2人に焦りが生じ始めたその時だった。突然宝箱が停止したと思ったら、
パッカーンッ!
そんな音と共に宝箱の蓋が開いた。そして...
「プハァッ! び、ビックリしたぁ~!」
リオが宝箱から飛び出して来た。
「「 リオッ! 」」
ユウとラキが同時に抱き付く。
「心配掛けさせおって!」
「リオ! 大丈夫か!? 怪我してないか!?」
「わぷっ! う、うん、大丈夫...心配掛けてゴメンなさい...」
すぐにアリィも駆け付けて来た。
「リオちゃん! 無事で良かった!」
涙をポロポロ溢しながらリオを抱き締める。釣られてリオも涙を溢した。
「フウッ...一時はどうなるかと肝を冷やしたぞ...」
「全くだ...あれ!? そう言えば宝箱は!?」
「見当たらんな。逃げたのではないか?」
「リオを吐き出してから逃げてくれて良かったよ...」
「全くじゃな...」
少し落ち着いたところでリオに聞いてみた。
「リオ、宝箱の中はどんな状況だったんだ?」
「う~んとね、真っ暗でなんも見えなかったから、取り敢えずメチャクチャ暴れてみたんだ~ そしたら蓋がパカッと開いたの」
「なるほど。腹の中でリオに暴れられたから、堪らず吐き出したってところか。いや良く暴れたもんじゃ」
「リオ、これに懲りたら二度と不用意に宝箱に近付くんじゃないぞ?」
「はい...ゴメンなさい...」
「うん、良く出来ました。ちゃんと謝れましたね」
シュンとしたリオをアリィが優しく撫でる。こういう所はまるで母親のようだ。
「良し。では先に進むとするか」
そう言ってラキが先導する。
「次は6階層か。どんなエリアかな?」
「砂漠以外ならなんでもいいです...」
「リオも同感...」
「まぁ砂漠が続くということは無いじゃろ」
そんなことを話しながら進むと、やがて前方に蟻地獄のようになっている場所が現れた。ここが次の階層への縦穴らしい。
「ビジュアル的にとてもじゃないけど落ちたくないんだが...」
「ウスバカゲロウの幼虫が待ち構えてたりしませんよね...」
「訳の分からんこと言っとらんでさっさと行くぞ?」
異世界組の葛藤には目もくれず、ラキとリオは穴に飛び込んで行った。ユウとアリィはため息を吐きながら後に続いた。
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