えっ?これって王妃教育の一環じゃなかったんですか?~天然令嬢は虐められていた事に気付かない

真理亜

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 あの後行われたテストの結果は散々だったけど、別に気にしてなんかいない。

 どっちにしろ、勉強なんてしても意味なかったんだから、教科書があろうがなかろうが関係無いと思っている。

 そもそもがだ、生まれてこれまでマトモや教育を受けて来なかったんだから、勉強が出来なくて当然なんだよ。寧ろ出来る方がおかしいとさえ思って開き直っている。

 それより問題なのは...殿下がやたらと絡んでくることだ。授業中でも休み時間でも昼休みでも放課後でも.. とにかくエンカウント率が半端ない...

 あぁもう! なんなの、この人!? 構ってちゃんなの!? なんでアタシなんだよ!? 婚約者のとこ行けよ!

 あと距離感が近い! なんですぐ腕を絡めてくるかな!? 油断してると肩まで抱こうとしてくるし! そういうのは婚約者にやれよ! 

 お陰でますますクラス中の女子生徒達からはハブられるし、校内中であることないこと噂になっているし、ホント大迷惑! 誰かなんとかしてくれ!

「やっと撒いたか...」

 アタシは人気の無い校舎の片隅で安堵する。ああもう! なんでアタシがコソコソ逃げ回らなくちゃならないんだよ!

 殿下~! 一体何考えてんだよ~!? 意味分からん! と、嘆いていた時だった。

「うん?」

 なんか前の方に誰か居るんだけど、やたら姿勢が低いな? なにしてんだ? 

「Ready Set Hut!!」

「...は?...」

 一瞬だった。

 アタシに向かって何かが飛んできたと思った次の瞬間、アタシはもの凄い勢いで後ろに吹っ飛んだ。

 このままだと壁に激突する! 刹那に走馬灯が見えた気がした! 死ぬ! 死ぬる!! このままでは死んでしまう~!!! あぁ母さん! 先立つ不幸をどうかお許し下さい! アリスは悪い子でした! 生まれ変わったら私は貝になりた...ポヨ~ンッ! ボテッ!

「...へ?...」

 アタシは柔らかい何かに弾かれて、その場に突っ伏していた。

「な、なに!? い、一体なにがあったの!?」

 アタシが混乱していると、

「ダメですよ~! ちゃんと避けなきゃ~! 私が風魔法でクッション作ってなかったら壁に激突してましたよ~!」

 ミーナ嬢が唇を尖らせて呟いた。

「次はちゃんと避けて下さいね~!」

 アタシはミーナ嬢が去った後、しばらくの間硬直していた。

「だから一体なんなのよ~!!」

 アタシの叫びに答えてくれる人は誰も居なかった...

 ミーナ嬢が「次」と言ったように、それから1週間毎日ミーナ嬢の謎の突進は続き、アタシはその度に吹っ飛ばされ、寿命が縮む思いを何度も味わうのだった...
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