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第6話 もう立派な残念少女
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その日、またしてもソフィーは追い詰められていた。
放課後、ちょっと目を離した隙にソフィアが居なくなってしまったのだ。これはヤバい、虐メンに見付かる前に急いで帰ろうとしたソフィーだったが、一歩遅かった。見付かってしまったソフィーは逃げ出した。しかし回り込まれてしまった!
ジリジリと迫って来る虐メン包囲の輪。ソフィーはゆっくりと後ろに下がる。だがその先は階段だ。こ、これは乙女ゲームの名物『階段落とし』なのか! ソフィーは戦慄した。
焦るソフィーの目に映ったのは...
一方その頃、またもソフィアは校舎を巡回していた。理由はもちろん、新しいカップリングのネタを探すためである。他にやることないのか...
「今日は不作ね...」
いつでもソフィア向けのシチュエーションがゴロゴロと転がっているという訳ではない。たまにはこんな日もある。それでも何時なんどき遭遇してもいいように、強化状態のまま巡回を続ける。
ソフィアが上の階に上がろうと階段に差し掛かった時、事件は起こった。誰かが階段から落ちて来たのだ。あれは...
ソフィアの姿を階段の下に見付けたソフィーは意を決して階段から身を踊らせた。
(お姉様、受け止めてっ!)
ボフンッ!
そんな擬音が聞こえて来そうな勢いで、ソフィーはソフィアの胸に飛び込んで行った。
「うわぁっと! ビックリした! ソフィー? あなたどうしたのよ?」
強化状態にあるソフィアは難なくソフィーを受け止めていた。
「お姉様~! 私、私、怖かった~! モミモミ..スンスン...クンカクンカ...フガフガ...」
取り乱しながらも、ソフィアのお胸をじっくり堪能することは忘れないソフィーなのだった。
そんな二人の姿をアレクは物陰から厳しい顔で見ていた。
◇◇◇
翌日、アレクはソフィーを呼び出した。
「何の用ですか?」
ソフィーは不機嫌さを隠しもしない。
「ソフィー、君はもしかして虐められてるんじゃないのか?」
「何のことですか?」
「惚けるなよ。昨日だって階段から落ちたじゃないか。無事だったからいいものをヘタすりゃ大怪我じゃ済まなかったかも知れないんだぞ?」
「あなたには関係ありません。用はそれだけですか? では失礼します」
「ちょっと待てよ!」
帰ろうとしたソフィーの腕を掴んで引き止める。
「離して下さい」
「い~や、離さん。君が危険な目に合うのは勝手だが、ソフィアが巻き込まれるのを黙って見ている訳にはいかないからな」
「そういう事ですか...」
一瞬、ソフィーの体を黒いオーラが包んだように見えた。
バシィッ!
次の瞬間、ソフィーはアレクの腕を振り払った。
「あなたにお姉様は渡しませんから!」
そう高らかに宣言したソフィーは足早にその場を去った。一人残されたアレクは、
「ハァァァッ!?」
と呆気に取られたのだった。
放課後、ちょっと目を離した隙にソフィアが居なくなってしまったのだ。これはヤバい、虐メンに見付かる前に急いで帰ろうとしたソフィーだったが、一歩遅かった。見付かってしまったソフィーは逃げ出した。しかし回り込まれてしまった!
ジリジリと迫って来る虐メン包囲の輪。ソフィーはゆっくりと後ろに下がる。だがその先は階段だ。こ、これは乙女ゲームの名物『階段落とし』なのか! ソフィーは戦慄した。
焦るソフィーの目に映ったのは...
一方その頃、またもソフィアは校舎を巡回していた。理由はもちろん、新しいカップリングのネタを探すためである。他にやることないのか...
「今日は不作ね...」
いつでもソフィア向けのシチュエーションがゴロゴロと転がっているという訳ではない。たまにはこんな日もある。それでも何時なんどき遭遇してもいいように、強化状態のまま巡回を続ける。
ソフィアが上の階に上がろうと階段に差し掛かった時、事件は起こった。誰かが階段から落ちて来たのだ。あれは...
ソフィアの姿を階段の下に見付けたソフィーは意を決して階段から身を踊らせた。
(お姉様、受け止めてっ!)
ボフンッ!
そんな擬音が聞こえて来そうな勢いで、ソフィーはソフィアの胸に飛び込んで行った。
「うわぁっと! ビックリした! ソフィー? あなたどうしたのよ?」
強化状態にあるソフィアは難なくソフィーを受け止めていた。
「お姉様~! 私、私、怖かった~! モミモミ..スンスン...クンカクンカ...フガフガ...」
取り乱しながらも、ソフィアのお胸をじっくり堪能することは忘れないソフィーなのだった。
そんな二人の姿をアレクは物陰から厳しい顔で見ていた。
◇◇◇
翌日、アレクはソフィーを呼び出した。
「何の用ですか?」
ソフィーは不機嫌さを隠しもしない。
「ソフィー、君はもしかして虐められてるんじゃないのか?」
「何のことですか?」
「惚けるなよ。昨日だって階段から落ちたじゃないか。無事だったからいいものをヘタすりゃ大怪我じゃ済まなかったかも知れないんだぞ?」
「あなたには関係ありません。用はそれだけですか? では失礼します」
「ちょっと待てよ!」
帰ろうとしたソフィーの腕を掴んで引き止める。
「離して下さい」
「い~や、離さん。君が危険な目に合うのは勝手だが、ソフィアが巻き込まれるのを黙って見ている訳にはいかないからな」
「そういう事ですか...」
一瞬、ソフィーの体を黒いオーラが包んだように見えた。
バシィッ!
次の瞬間、ソフィーはアレクの腕を振り払った。
「あなたにお姉様は渡しませんから!」
そう高らかに宣言したソフィーは足早にその場を去った。一人残されたアレクは、
「ハァァァッ!?」
と呆気に取られたのだった。
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