あの子のお祝い

冬生まれ

文字の大きさ
上 下
1 / 8

1

しおりを挟む

始めて会ったのは、彼女がまだ赤子の時。

彼女は義母に抱かれて訪れた。

まだあどけない赤子は、時折泣き出し家族を困らせる。

そんな彼女を優しく撫でると、つぶらな瞳を細めてキャッキャッと笑う。

彼女の初宮参りの日。

私は彼女に生まれてきた祝福を授けた。
しおりを挟む

処理中です...