12 / 24
12
しおりを挟む────お泊まり会のあの夜。
彼が寝たと思い込んでいた俺は、暗闇が怖くて震えていた。
寝ようと目を瞑っても眠れず、そのうち泣きそうになっていると俺の頭に何かが触れた。
それは俺の頭を優しく撫でる手だった。
「たく、しょうがねー奴だなぁ…」
俺の隣からそう囁く声がした。
その手は俺が眠りにつくまでずっと撫でてくれた。
────彼の手が離れた後、俺はそのまま彼の肩を借りていた。
そして瞬きを二三度繰り返しながら瞼を閉じる。頭の痛みはだいぶ良くなっていた。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる