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しおりを挟む後日。
彼は登校するなりまたもや皆を驚かせていた。
髪は黒く染め、制服をちゃんと着こなし、ピアス等を一切身につけずに明るく挨拶をして教室に入ってきた。
「おっはよ~!皆、今までゴメンね?」
クラスメイト達は何が起きたのか分からないという面持ちで彼を見つめていたが、彼が一言『反抗期だった。』とだけ告げれば、また前のように接するようになった。
僕はその様子を胸を撫で下ろしながら見守っていたが、彼と目が合うと、彼は僕に近付き高らかに宣言する。
「実は、俺の反抗期の原因はこの人でーす!」
「えっ…はぁっ!?」
突如告げられた宣言に僕は彼を見つめると、彼はニッコリ笑い続けて言った。
「彼が長年連れ添った幼馴染みの俺を突き放そうとしたんだ!酷くない?だから俺、グレちゃってさ…そこで皆にお願い!!これからは俺と彼をなるべく放さないようにしてね?じゃないとまた俺グレちゃうから!」
そう言って僕を引き寄せついでに抱き締めた彼は、笑顔とは裏腹に冷たく殺気だった視線をクラスメイト達にぶつけていた。
皆はついこの間までの彼を思い浮かべたのか、口々に『はい』と返事せざるを得なかった。
「わーい!皆、有難う!!」
「ちょっ、いくら何でもそれは……」
彼の大胆不敵な行動に口を挟もうとしたが、彼が小声で『次、突き放したらマジで無理心中するからなっ?』と脅迫してきた事により、僕はそれ以上『はい』と頷く事しか出来なかった。
終わり
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