足跡

冬生まれ

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名前を呼ぶと足跡は徐々にその姿を現した。赤いスニーカーに季節外れのTシャツ短パンを着た少年。彼は夢に出てきた少年とそっくりだった。

「やっと思い出してくれたんだね」

少年は笑って告げると、その場でクルリと回った。

「凄いでしょう?僕、歩ける様になったんだ!」

赤いスニーカーを見せつける様に歩く少年に私は微笑を浮かべた。

「良かったなぁ」「うん!」

少年は嬉々としながら返事を告げるも、何処かもの言いたげに私を見つめた。

「どうかしたのか?」「えっとねぇ……その…」

訊ねてみると少年は私の足を見つめて、躊躇いがちに呟くだけだった。その様子に私はある事を少年に訪ねる。
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