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始まり

人助け

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はぁ、ってかここ来るまでにめっちゃ疲れた。
SP低いってこういうことか。

さてさて、どうなってるかなぁ…

茂みからばれないように様子をうかがうとおそらくマッピングで表示されたであろう狐の獣人を庇いながら戦っている犬の獣人がいた。

二人ともむさい感じのおっさんであるがとりま助けるか。
街まで行くのにも案内してくれる人がいた方が何かと都合も良さそうだしな

動くのを狙うのは初めてだがここで見捨てるのは日本人的な良心が痛むので頑張ろう。

ギシギシと弓が音がたち、ここだというところで手をはなすとバビュンといい音とともに命中率78%と表示された。

命中率とかでんのかよ、それうつ最中に出してくれよ。

「キャウンッ!」
当たった?なんか命中率微妙だったから外したかもと思ったけど…

俺が一匹倒したことで他の二匹は犬の獣人が素晴らしい剣捌きであっという間に倒していた。

ん?これは俺が出た意味あまりなかった感じか?
ちょっと恥ずかしいからやめてくれ

「ダリル!」

「そんな騒ぐなって、大したケガじゃねぇよ」

おっと、よくある感じのあれですな
これは俺があのケガを治してあげるフラグですかねぇ
創造生産ってポーション作れるのか?
でも瀕死って出てたしハイポーションとかじゃなきゃ間に合わないか?
間違いなく大したケガじゃねぇはフラグだもんね、ビンビンに死亡フラグ立ってるもんね!

『ハイポーションの生成が完了しました』
…仕事が早いことで

「ポーションつかいきっちゃってるしな…」

「早くギルドに行こう!イブさんに治してもらおう」

「そうだな…」

「…あのぉ」
やべぇ、入るタイミング間違えた気がする

「君はもしかしてさっきの」
そうです、ちょっとキメ顔で矢を打ち込んで恥ずかしがってたやつです。

「これよろしければ使ってください」

「これもしかしてハイポーション?」

「はい、早く使ってあげてください!」

犬の獣人はコクンと頷くと狐の獣人にハイポーションを飲ませた。

「あー、生き返ったわ…ありがとな」

「いえいえ、困っている人を助けるのは当然ですから」
まぁ、女の子限定だけどな。
野郎を助けるのはこれが最初で最後だ。

「でも何でまた君みたいな子がこんな所に?とても冒険者には見えないし...」

ふと自分の格好を見ると白のYシャツに黒の半ズボンといういかにもなショタスタイルである。

改めて思うここに俺のこと送った神様がいるならばそいつは間違いなくショタコンだ。
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