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楽園と崩壊と
67 かれぇらいす(ノア視点)
しおりを挟むできてできてできまくる果物や穀物を加工して、箱庭と呼ばれる父様のハーレムに送ると(カズマが送ってくれた。どうやってるんだろう…)数日経ってお返しが来た。香辛料だ。なんでも、父様のハーレムのお隣が《八雲》のハーレムらしく、最近懇意にしているそうだ。
その《八雲》。今生は中々の料理上手らしくて調合した『かれぇ』のスパイスを分けてもらっていたらしい。送ってくれたのは『そら』さん。綺麗なオリジン文字で書かれた手紙だけど、どんな人かなあ…。
姉様からの手紙も入っていた。ビッシリ紙いっぱいに小さな文字で綴られた手紙は16枚にのぼる。こわい。姉様こわい。
要約すると「元気にしてるの?貴方を虐める奴がいたらお姉ちゃんがブン殴ってやるから言いなさい!」という内容。相変わらず姉様の頭の中で《白妙》は、生まれたばかりの《高天》のハーレムにいた頃の、『可愛くて可哀想な弟』らしい。うーん…アレクを連れてっていきなり殴りかかったりしなかったら良いなあ…。
で。
香辛料はセバス父さんがすごく喜んで『かれぇらいす』にしてくれた。
ひゃっ!?って思う香辛料の匂いと見た目の料理だったけど、すごく美味しかった。多分、記憶がない『地球世界のぼく』の残骸だ。食べた瞬間に『ここいち』とか『かつかれぇ』とか浮かんだから。
『かれぇらいす』は、《絶》やぴょん太たちも食べてたけど大丈夫!?《絶》は「我は《眷属》で、此奴らは魔獣ですぞワハハ」とか笑ってたけど。
俺の結婚式まで、あと100日を切っていた。
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