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8 養蜂することにした
しおりを挟む領地での生活は思った以上に穏やかだった。王都とは全然違う。気候も、街並みも、食べ物も、服装も。素朴で全体的に茶色っぽい領地だけど、目に痛い極彩色が流行っていた王都より好き。川はあるけど浅くて水を畑に引き込みにくく、緑が全然育たないって言うから、兄上に治水改革を提案した。
堰を作って水位を上げて水を引き込む原始的な方法だ。だってこの世界、塩ビパイプとかまだ見たことないし。すぐに担当の人が来て話を聞いてくれた。
土壌改良もいるんじゃない?って聞くとすぐに違う担当の人が畑に連れて行ってくれた。案の定、土がカチカチでスミレが咲いてた。土が酸性で根っこが浅いんだろうなあ。ちょっと深めに掘り返してもらって、石や雑草を取り除いてもらう。貝殻焼いたの粉にしてちょっとだけ撒くといいんじゃない?って言ったら試験的に始めることになった。行動早え。
おまけで花がいっぱい咲いてるとこを見せてもらった。
えっ。すげえ、なにこれ!?お宝の山じゃん!?養蜂しようぜ、養蜂!担当の人は観光がてらのつもりだったらしいけど、俺は甘いものが大好きだ。この国、養蜂って概念がないらしく、砂糖は他国から買うけど蜂蜜は冒険者が採ってくる高級品らしい。
前世のゲームでは部品を細かく組み合わせて養蜂箱を作ったりしていた。ゲームの中だけど養蜂も経験がある。ゲームだけど!実際は怖くて虫なんか触れない。でも蜂蜜食べたい!熱々のホットケーキにバターを乗っけて、上からこれでもか!って蜂蜜たっぷりかけたい!
そういうと、担当の人はすぐに元冒険者の虫使いの人を紹介してくれた。なんでも足を負傷して走ったりができなくなったから冒険者辞めちゃったんだって。荒んだ目をした虫使いのおじさんに養蜂のことを説明すると目を輝かせて「やらせてください!」って食いついてきた。あれ?声が若い…。おひげボサボサだけど若いの?
こうしてエーヴェルシュタイン養蜂部が発足した。
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