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婚約からの結婚?
Round3:変態な王子様
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藤咲新菜(22歳、処女)です。
イケメンが私の手で勝手にオナニーをしておきながら、精子を私の顔にぶっかけてエロっとかおっしゃられました。
しかも、精子ってなんだかぬるぬるしてるし青臭いわね……。
顔についた精子を指につけて、触感を味わったり、においを嗅いだりしてみたら、後ろから喉で笑うような声が聞こえてきた。
「新菜のそういうところもかわいいね……。あ、そうそう着替えかしてあげるからシャワー浴びてきなよ。で、シャワー浴びたら新菜の家に行って荷物を取りに行こう」
「いや、そのまま帰るわよ」
「だーめ。だって、俺たち婚約者でしょ? それに練習から帰ってきて新菜がいたほうが、俺頑張れるから」
槇ノ内さんは優しく私の顔についた精子をティッシュで拭いながら、そう言った。深くにも私はそんな槇ノ内さんにどきりとしてしまった。世の中の女性が黄色い声援を上げる”蹴球の王子様”こと、槇ノ内進が目の前にいて、そんな彼と勢いで婚約してしまったことはまさしく現実じゃないのかもしれない。これはもしかしたら夢なのかもしれない。
彼に促されて、シャワーを浴びた。冷たい水を浴びて頭を冷やさそうとしても熱は冷めてくれないし、夢も醒めてくれない。シャワーの音がやけに頭の中に響いてきた。どうせならこの幸せな夢を謳歌しようと囁いてくる自分がいる。
それも悪くはない……―――。
男に騙され振られて、就職活動もうまく行かずに結局やめて、水商売で食いつなごうとしていたのだから、この幸せな夢を謳歌して、自分を取り戻すのも悪くはない。
シャワーの栓を閉めて、長い髪から滴る水滴を絞って浴室から脱衣所への扉を開けた。
「きゃあああああ、なんでいるんですかっ」
目の前には槇ノ内さんがいた。そして、バスタオルをもって待ち構えている。私は慌てて、手で大事なところを隠そうとしたが、隠しきれなくて、気付いたらバスタオルに包まれていた。
「なかなかいいおっぱいだね。あそうそう、一応、下着をコンビニで買ってきたから、それ履いて。あと俺のジャージ置いとくね」
コンビニ袋を置いて、そのまま彼は出て行ってしまった。しかし、彼はばっちり私の体を見ていた。この人と一緒に生活するのかと思うとなんだか複雑な気分になる。
とりあえず、下着と彼のジャージを身に着けた。ジャージは男物だからダボダボだった。髪の毛を軽く乾かして、リビングにいけば、彼が外出する準備をしていた。
「まあ……新菜の家に行ったら着替えたりすればいいよ。それじゃあ行こう。あとこれ帽子被って」
ぼふっと帽子を頭に被せられた。
いかにも私、怪しい人じゃないですか。
そのままマンションの地下にある駐車場に連れていかれたのだが、やっぱり超有名サッカー選手は高級外車に乗ってらっしゃるんですね。とりあえず、高級外車に乗って、私のアパートに向かった。
***
アパートに着くと、彼にトランクケースに着替えや必要なものを準備するように言われた。それから、アパートの家賃は彼が支払ってくれる、とのことだった。
彼は私のワンルームのアパートの中を見てなんだか楽しんでいるようだった。こんな女の子らしくない部屋を見て、楽しいんだろうかと思ったのだけど、彼からすれば楽しいらしい。
「あ、新菜。そんなに下着や洋服いらないよ。ちょうど今家に新しいの来るから」
「え……サイズわかるんですか?」
「洋服はだいたいMサイズでしょう。で、ブラのサイズはE70」
嘘だ。なんで私の胸のサイズまで知ってるんだという顔をすれば、「洗濯機にあったブラ見たからわかったよ」という答えが返ってきた。さすが、変態だ。人様のブラを盗み見るとは……。
「あと何か必要なものがあれば、通販とかで頼めばいいよ。あとで住所とかいろいろ教えるから」
彼はそう言って、私を後ろから抱きしめたかと思えば、彼の手は私の胸に置かれていた。そして、形を確かめるように掌で胸を撫でていた。かっと私の顔が赤く染まってしまった。この変態は処女相手にこういうことをするのか。
「ゆっくり仲を深めていこうね、新菜」
その言葉になぜかぞくりとしてしまった。
蹴球の王子様は意外に誠実なのかもしれない。
イケメンが私の手で勝手にオナニーをしておきながら、精子を私の顔にぶっかけてエロっとかおっしゃられました。
しかも、精子ってなんだかぬるぬるしてるし青臭いわね……。
顔についた精子を指につけて、触感を味わったり、においを嗅いだりしてみたら、後ろから喉で笑うような声が聞こえてきた。
「新菜のそういうところもかわいいね……。あ、そうそう着替えかしてあげるからシャワー浴びてきなよ。で、シャワー浴びたら新菜の家に行って荷物を取りに行こう」
「いや、そのまま帰るわよ」
「だーめ。だって、俺たち婚約者でしょ? それに練習から帰ってきて新菜がいたほうが、俺頑張れるから」
槇ノ内さんは優しく私の顔についた精子をティッシュで拭いながら、そう言った。深くにも私はそんな槇ノ内さんにどきりとしてしまった。世の中の女性が黄色い声援を上げる”蹴球の王子様”こと、槇ノ内進が目の前にいて、そんな彼と勢いで婚約してしまったことはまさしく現実じゃないのかもしれない。これはもしかしたら夢なのかもしれない。
彼に促されて、シャワーを浴びた。冷たい水を浴びて頭を冷やさそうとしても熱は冷めてくれないし、夢も醒めてくれない。シャワーの音がやけに頭の中に響いてきた。どうせならこの幸せな夢を謳歌しようと囁いてくる自分がいる。
それも悪くはない……―――。
男に騙され振られて、就職活動もうまく行かずに結局やめて、水商売で食いつなごうとしていたのだから、この幸せな夢を謳歌して、自分を取り戻すのも悪くはない。
シャワーの栓を閉めて、長い髪から滴る水滴を絞って浴室から脱衣所への扉を開けた。
「きゃあああああ、なんでいるんですかっ」
目の前には槇ノ内さんがいた。そして、バスタオルをもって待ち構えている。私は慌てて、手で大事なところを隠そうとしたが、隠しきれなくて、気付いたらバスタオルに包まれていた。
「なかなかいいおっぱいだね。あそうそう、一応、下着をコンビニで買ってきたから、それ履いて。あと俺のジャージ置いとくね」
コンビニ袋を置いて、そのまま彼は出て行ってしまった。しかし、彼はばっちり私の体を見ていた。この人と一緒に生活するのかと思うとなんだか複雑な気分になる。
とりあえず、下着と彼のジャージを身に着けた。ジャージは男物だからダボダボだった。髪の毛を軽く乾かして、リビングにいけば、彼が外出する準備をしていた。
「まあ……新菜の家に行ったら着替えたりすればいいよ。それじゃあ行こう。あとこれ帽子被って」
ぼふっと帽子を頭に被せられた。
いかにも私、怪しい人じゃないですか。
そのままマンションの地下にある駐車場に連れていかれたのだが、やっぱり超有名サッカー選手は高級外車に乗ってらっしゃるんですね。とりあえず、高級外車に乗って、私のアパートに向かった。
***
アパートに着くと、彼にトランクケースに着替えや必要なものを準備するように言われた。それから、アパートの家賃は彼が支払ってくれる、とのことだった。
彼は私のワンルームのアパートの中を見てなんだか楽しんでいるようだった。こんな女の子らしくない部屋を見て、楽しいんだろうかと思ったのだけど、彼からすれば楽しいらしい。
「あ、新菜。そんなに下着や洋服いらないよ。ちょうど今家に新しいの来るから」
「え……サイズわかるんですか?」
「洋服はだいたいMサイズでしょう。で、ブラのサイズはE70」
嘘だ。なんで私の胸のサイズまで知ってるんだという顔をすれば、「洗濯機にあったブラ見たからわかったよ」という答えが返ってきた。さすが、変態だ。人様のブラを盗み見るとは……。
「あと何か必要なものがあれば、通販とかで頼めばいいよ。あとで住所とかいろいろ教えるから」
彼はそう言って、私を後ろから抱きしめたかと思えば、彼の手は私の胸に置かれていた。そして、形を確かめるように掌で胸を撫でていた。かっと私の顔が赤く染まってしまった。この変態は処女相手にこういうことをするのか。
「ゆっくり仲を深めていこうね、新菜」
その言葉になぜかぞくりとしてしまった。
蹴球の王子様は意外に誠実なのかもしれない。
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