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異なる川はもっと遠くの川
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(あ~)
おおっと、この人は疲れが溜まっているようです。
そこを見かねた理容ルームを任されているサメが現れ。
ロビーのソファーで耳掃除を始められた。
コリコリ
ダメでしょ、こんなに耳垢を溜め込んじゃ。
サメの目は誤魔化せないんだからね。
忙しくて、耳の中を掃除する暇がなかった職員は、サメの春隣と目があった瞬間、こうなった。
「春ちゃんってそういう子だったけかね」
驚く職員、でも抵抗はない。
もっとそのくすぐるような耳掃除を、ああ、浜薔薇行きたいけども、行けないこの気持ちが消化されていくではないか!
春隣がこうなったのにもわけがある。
KCJ所属、扱いとしては専門職(マッチャーさんなどと一緒)でもある春隣は、職員らしく、会議などにも定期的に呼ばれる。
「理容ルームの利用者が増加傾向であるのはわかるのですが、このままでは予約が取れないという残念な状態になります、それについて意見はありますか?」
「職員のストレスも増えているでしょ、デスゲームセミナーとかさ」
「さすがにそれはないと思ったわ、そこまでバカじゃないだろうって、それで今までは私としては見守った方がいいんじゃないかなって方針、考えは持っていたけども、実際に休日出勤したら考え変わった、厳しくやった方がいい」
「そっちの対策とストレスケアを早々とやっておきましょうか、すまないけども、春ちゃん、気になっている耳とかあったら、ガシッと捕まえて耳掃除してね」
「サッ」
それでいいの?
「大丈夫、油断している耳が悪い」
これは相当KCJ疲れてますよ。
春隣は河川ザメとしてはあまり強くはない、子供の時から人間社会で暮らしているからだ。
一方KCJの職員や戦闘許可証持ちはどうかというと、子供の頃から異世界に嗜んでいるところがあるので、川生まれ川育ちの河川ザメのように、間合いの概念がある。
その間合いの概念が、一般人に近い春隣に簡単に入り込まれるというのは、KCJ支部内という安全地帯にいるとしても、ちょっと油断しているんじゃないの?という話。
しかも耳掃除のようなされているということは、無防備であり。
「本人深刻で疲れてませんってはいうかもしれないけども、実際は過労に足を踏み込んでいるわけだしさ、見なよ」
あれは綿棒フィニッシュ、根こそぎ耳垢を取られた証じゃないか!春隣に耳掃除をされたあとの職員を、放心状態である。
ピッ!ガタンと春隣は自販機から清涼飲料水を買い、それを職員に渡すと、職員は普通に受け取った。そこであれ、あれなんで自分は春隣にいきなり耳掃除されたんだっけと、頭の中を整理し始めていた。
疲れとはこういうことである。
万全ではない状態に自分の知らないうちになってしまってる、それは怖いことだ。
それを見て春隣はその奥にある自分の城、理容ルームのドアを開いて入っていった。
これからしばらく忙しくなりそうだ。
『耳掃除は浜薔薇』
召喚されたレレとロロ二匹の蛙には、当初懸念があった。
「河川ザメと喧嘩になるかもしれない」
人間には非常にひょうきんでユーモラスで、自称イケザメたちが多い、河川ザメだが、住み処が似たような種族は、河川ザメは攻撃的になる。
なので、もしかしたらということで、先にどうなるのか試しに接近だけは行われたが。
バチッ!
いきなり空気が張りつめた。
「サッ」
ここで河川ザメの方から話があった。
「ええっと湿気とか同じところで住むっぽいので反応したが、異なる川から来てるのならば問題ない、異なる川は異世界の意味ですね」
通訳を交えて解説。
違う川は遠くの川。
異なる川はもっと遠くの川。
「遠くの川だとなんだ、攻めてきたのか、こっちも反撃じゃぁぁになりますが、もっと遠くの川だと、即攻撃するとかではなく、扱いを会議で決めたりするそうなんですよ」
頭に蓮かぶった議長を中心にして決めるらしい。
「事前にわかっているなら、先にカエル通りますぐらいの方が安全だそうです」
「これだと、川沿いを散歩コースにしない方がいいかもしれないね」
「知らないサメだと警戒しちゃいますからね」
ただKCJ所属や出入りしているサメなどには、レレとロロは顔合わせは済んでおり、全部平穏に終わっていた。
「二匹はいわゆる召喚品種なんですよ、どうやってこれ見つけたんですか?」
「さすがに子供の頃だから、こんなもんかな?っていう感覚でやっていたのよね、今じゃ恐ろしくてできないわね」
大人になってから召喚の基礎などを学ぶと、自分がいかに適当にやっていたのかよくわかった。
「召喚の才能はなかったようね」
「いや、あるでしょ、手順は違うだけで、問題なく出来ているから」
「でも自分のやり方を文面に残すとなると億劫なのよ」
「そういって消えていった魔法なんてたくさんあるんですから、前に渡した手帳とかどこにやったんですか?」
「雨に濡れちゃって」
「ああ、紙がぐちゃぐちゃになってる!」
やはりこの元神童も管理の名伏せに所属していたなというのがよくわかる。
自分の好きなこと、興味があることしかやらないし、それで生きてきた、がその割にはどこかどうでも良くて枯れていた。
おおっと、この人は疲れが溜まっているようです。
そこを見かねた理容ルームを任されているサメが現れ。
ロビーのソファーで耳掃除を始められた。
コリコリ
ダメでしょ、こんなに耳垢を溜め込んじゃ。
サメの目は誤魔化せないんだからね。
忙しくて、耳の中を掃除する暇がなかった職員は、サメの春隣と目があった瞬間、こうなった。
「春ちゃんってそういう子だったけかね」
驚く職員、でも抵抗はない。
もっとそのくすぐるような耳掃除を、ああ、浜薔薇行きたいけども、行けないこの気持ちが消化されていくではないか!
春隣がこうなったのにもわけがある。
KCJ所属、扱いとしては専門職(マッチャーさんなどと一緒)でもある春隣は、職員らしく、会議などにも定期的に呼ばれる。
「理容ルームの利用者が増加傾向であるのはわかるのですが、このままでは予約が取れないという残念な状態になります、それについて意見はありますか?」
「職員のストレスも増えているでしょ、デスゲームセミナーとかさ」
「さすがにそれはないと思ったわ、そこまでバカじゃないだろうって、それで今までは私としては見守った方がいいんじゃないかなって方針、考えは持っていたけども、実際に休日出勤したら考え変わった、厳しくやった方がいい」
「そっちの対策とストレスケアを早々とやっておきましょうか、すまないけども、春ちゃん、気になっている耳とかあったら、ガシッと捕まえて耳掃除してね」
「サッ」
それでいいの?
「大丈夫、油断している耳が悪い」
これは相当KCJ疲れてますよ。
春隣は河川ザメとしてはあまり強くはない、子供の時から人間社会で暮らしているからだ。
一方KCJの職員や戦闘許可証持ちはどうかというと、子供の頃から異世界に嗜んでいるところがあるので、川生まれ川育ちの河川ザメのように、間合いの概念がある。
その間合いの概念が、一般人に近い春隣に簡単に入り込まれるというのは、KCJ支部内という安全地帯にいるとしても、ちょっと油断しているんじゃないの?という話。
しかも耳掃除のようなされているということは、無防備であり。
「本人深刻で疲れてませんってはいうかもしれないけども、実際は過労に足を踏み込んでいるわけだしさ、見なよ」
あれは綿棒フィニッシュ、根こそぎ耳垢を取られた証じゃないか!春隣に耳掃除をされたあとの職員を、放心状態である。
ピッ!ガタンと春隣は自販機から清涼飲料水を買い、それを職員に渡すと、職員は普通に受け取った。そこであれ、あれなんで自分は春隣にいきなり耳掃除されたんだっけと、頭の中を整理し始めていた。
疲れとはこういうことである。
万全ではない状態に自分の知らないうちになってしまってる、それは怖いことだ。
それを見て春隣はその奥にある自分の城、理容ルームのドアを開いて入っていった。
これからしばらく忙しくなりそうだ。
『耳掃除は浜薔薇』
召喚されたレレとロロ二匹の蛙には、当初懸念があった。
「河川ザメと喧嘩になるかもしれない」
人間には非常にひょうきんでユーモラスで、自称イケザメたちが多い、河川ザメだが、住み処が似たような種族は、河川ザメは攻撃的になる。
なので、もしかしたらということで、先にどうなるのか試しに接近だけは行われたが。
バチッ!
いきなり空気が張りつめた。
「サッ」
ここで河川ザメの方から話があった。
「ええっと湿気とか同じところで住むっぽいので反応したが、異なる川から来てるのならば問題ない、異なる川は異世界の意味ですね」
通訳を交えて解説。
違う川は遠くの川。
異なる川はもっと遠くの川。
「遠くの川だとなんだ、攻めてきたのか、こっちも反撃じゃぁぁになりますが、もっと遠くの川だと、即攻撃するとかではなく、扱いを会議で決めたりするそうなんですよ」
頭に蓮かぶった議長を中心にして決めるらしい。
「事前にわかっているなら、先にカエル通りますぐらいの方が安全だそうです」
「これだと、川沿いを散歩コースにしない方がいいかもしれないね」
「知らないサメだと警戒しちゃいますからね」
ただKCJ所属や出入りしているサメなどには、レレとロロは顔合わせは済んでおり、全部平穏に終わっていた。
「二匹はいわゆる召喚品種なんですよ、どうやってこれ見つけたんですか?」
「さすがに子供の頃だから、こんなもんかな?っていう感覚でやっていたのよね、今じゃ恐ろしくてできないわね」
大人になってから召喚の基礎などを学ぶと、自分がいかに適当にやっていたのかよくわかった。
「召喚の才能はなかったようね」
「いや、あるでしょ、手順は違うだけで、問題なく出来ているから」
「でも自分のやり方を文面に残すとなると億劫なのよ」
「そういって消えていった魔法なんてたくさんあるんですから、前に渡した手帳とかどこにやったんですか?」
「雨に濡れちゃって」
「ああ、紙がぐちゃぐちゃになってる!」
やはりこの元神童も管理の名伏せに所属していたなというのがよくわかる。
自分の好きなこと、興味があることしかやらないし、それで生きてきた、がその割にはどこかどうでも良くて枯れていた。
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