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vs逆襲のマンティコア
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「赤い翼という事は雌のマンティコアね……。なるほど、私が倒したのは雄……つがいだったって訳ね。これは相当に獰猛で危険よ」
「師匠! もう一度、例の魔法で消滅させてみては!?」
「あれは魔法じゃなくて発動型スキル。強力な分、再使用時間がエゲツないの。……アライ君! 戦闘準備!」
「もうやってます! 【突撃特化】!」
事前に構えていた印により術式を発動、攻撃と素早さに特化した補助魔法が師匠に付与される。
「お利口さんね……あとで褒めてあげるっ!」
放たれた矢の如き速さで師匠はマンティコアに接近、周囲を旋回しつつ斬撃を浴びせ続ける。
「グォアア!!」
「流石、師匠! 凄いや!」
(ありがと、アライ君。……でもね、攻撃の入りが浅い。補助魔法の効果時間内に致命傷を与えないと……!)
師匠は姿勢を低くして再び突撃、マンティコアの爪を避けつつ懐に潜り込んだ……イケるっ!
「急所……もらったっ!」
長剣が喉元に突き刺さり貫通した……が、しかし……!
「くっ……うあっ!?」
マンティコアは怯む事なく、師匠の肩に噛み付いていた……!
「し、師匠っ!!」
「グルルル……!」
マンティコアの牙が深々と突き刺さっていく……!
「くぅうっ……! 【瞬転移】!」
!? 長剣を喉元に残して師匠が消えた……。と、次の瞬間、マンティコアから距離を取った師匠が再び姿を表した……す、凄い!瞬間移動した! で、でも肩から酷い出血をしてる……!
(私とした事が、攻撃を受けるなんて……。確実に急所を刺した筈。……あのマンティコアは死を厭わない覚悟で戦っている……怒り狂った女って、怖いわね)
標的が突然消えたとマンティコアは動揺している……師匠を助けるなら、今しかない!
「師匠! 僕も行きます!!」
自分にも【突撃特化】をかけて、杖を強く握りしめマンティコアへ接近……しかし、奴は僕の方を向きもせず蠍の尻尾を振るい薙ぎ払う。
ズオッ!
間一髪、尻尾を避け……マンティコアの腕にある傷口へ杖を突き立てる!
「グァッォ!?」
よしっ!懐が空いたっ!突き刺さっている長剣を使えば……絶命まで持っていけるっ!!
長剣の柄に手が届く……!
ザンッ!
僕は、いつの間にか宙を舞っていた。マンティコアの攻撃が当たったのだ……奴にすれば、草を払う程度の所作だろうが僕の胴体には大きな爪跡を残していた。
痛々しい傷から吹き出した鮮血が弧を描き、僕の身体は地面に吸い込まれる様に落ちていく。
「アライ君!!」
師匠の声が聞こえる……ダメだ、身体が動かないっ……!マンティコアが此方へ向かってきて……死の足音が近づいている……!
そして再び、恐怖の爪が僕を襲う。
ブシャァァァッ!!
血が噴き出る音がした。……だか痛みは無い。……目を開けると目の前には師匠の顔があった。
「はぁ……はぁ……。アライ君、大丈夫? 無理してはダメよ、もう……手のかかる弟子ね……」
いつの間にか師匠に抱きかかえられていた。不甲斐ない僕を助けてくれたのか……!師匠は僕を置き、再びマンティコアと対峙する。……背中に爪痕と、おびただしい程の出血……!ぼ、僕のせいで……!
(こんな若い子を心配させてしまう立ち回りをするなんて、自分が情け無いわ……。本来の力を取り戻してないとはいえ弱くなりすぎよ、私。……このままじゃ、【全能の極心眼】を使うしかないわね。まずはアライ君を退避させないと、一緒に殺してしまうかもしれない……それは絶対ダメ)
「……アライ君、私に構わず逃げなさい」
逃げる……? 師匠を置いて……? 足を引っ張った挙句に……?
僕は……やっぱり出来損ないだ……結局、何にも出来やしないんだ。
──「このゴミカスが!」
──「無能! 足手まとい!」
──「何の才能も無い。史上最低の出来損ない魔術士だ」
そうだ、僕なんて……。
「アライ君! 聞いているの?!」
師匠の叱咤が耳に入ってくる……そして、今までの師匠の言葉が……頭の中を駆け巡る。
──「自分がダメだと思ってる者に、未来は無いの!」
──「キミの才能と努力は、これから先……絶対に無駄にはならない」
そうだ……師匠は言っていた。教えを活かせ、考えろ。特訓の成果を無為にしてはいけない!
師匠は、最後のアドバイスで言っていた……補助魔法は〝誰かの為に〟使う気持ちが重要だと。
僕は……目の前にいる、この人を助けたい。
右手を伸ばし、師匠の背中に触れる。
「……!? アライ君、何をやって……!」
「師匠……僕の全魔力を委ねます。特訓の成果全てを、ぶつけさせて下さい」
(この子の目……本気ね。ふふふ……ゾクゾクさせてくれるじゃないの……!)
師匠は髪をかき上げて、ニヤリと笑う。
「……良いわ、一滴残らず出し尽くしなさい。全て受け止めてあげるから……。【血の刃】」
師匠は自身から流れ出る血液から、二刀の黒いロングソードを作り出して構えた。
同時に僕も、全ての魔力を解放し右手に集中させる。
ふと、昔の事を思い出した。初めて魔法を使った時の事を。重い荷物を持てないシスターマリアを助けたくて……その気持ちが魔法になって届いたんだ。
──「ありがとう、アライズ! あなたは優しい魔法使いさんね!」
あの時と同じ気持ちで使えばいい……。僕の左手は初めての術式にも関わらず高速で印を結び……発動を導き出す。
「いきますよ……【全解放】!!」
「師匠! もう一度、例の魔法で消滅させてみては!?」
「あれは魔法じゃなくて発動型スキル。強力な分、再使用時間がエゲツないの。……アライ君! 戦闘準備!」
「もうやってます! 【突撃特化】!」
事前に構えていた印により術式を発動、攻撃と素早さに特化した補助魔法が師匠に付与される。
「お利口さんね……あとで褒めてあげるっ!」
放たれた矢の如き速さで師匠はマンティコアに接近、周囲を旋回しつつ斬撃を浴びせ続ける。
「グォアア!!」
「流石、師匠! 凄いや!」
(ありがと、アライ君。……でもね、攻撃の入りが浅い。補助魔法の効果時間内に致命傷を与えないと……!)
師匠は姿勢を低くして再び突撃、マンティコアの爪を避けつつ懐に潜り込んだ……イケるっ!
「急所……もらったっ!」
長剣が喉元に突き刺さり貫通した……が、しかし……!
「くっ……うあっ!?」
マンティコアは怯む事なく、師匠の肩に噛み付いていた……!
「し、師匠っ!!」
「グルルル……!」
マンティコアの牙が深々と突き刺さっていく……!
「くぅうっ……! 【瞬転移】!」
!? 長剣を喉元に残して師匠が消えた……。と、次の瞬間、マンティコアから距離を取った師匠が再び姿を表した……す、凄い!瞬間移動した! で、でも肩から酷い出血をしてる……!
(私とした事が、攻撃を受けるなんて……。確実に急所を刺した筈。……あのマンティコアは死を厭わない覚悟で戦っている……怒り狂った女って、怖いわね)
標的が突然消えたとマンティコアは動揺している……師匠を助けるなら、今しかない!
「師匠! 僕も行きます!!」
自分にも【突撃特化】をかけて、杖を強く握りしめマンティコアへ接近……しかし、奴は僕の方を向きもせず蠍の尻尾を振るい薙ぎ払う。
ズオッ!
間一髪、尻尾を避け……マンティコアの腕にある傷口へ杖を突き立てる!
「グァッォ!?」
よしっ!懐が空いたっ!突き刺さっている長剣を使えば……絶命まで持っていけるっ!!
長剣の柄に手が届く……!
ザンッ!
僕は、いつの間にか宙を舞っていた。マンティコアの攻撃が当たったのだ……奴にすれば、草を払う程度の所作だろうが僕の胴体には大きな爪跡を残していた。
痛々しい傷から吹き出した鮮血が弧を描き、僕の身体は地面に吸い込まれる様に落ちていく。
「アライ君!!」
師匠の声が聞こえる……ダメだ、身体が動かないっ……!マンティコアが此方へ向かってきて……死の足音が近づいている……!
そして再び、恐怖の爪が僕を襲う。
ブシャァァァッ!!
血が噴き出る音がした。……だか痛みは無い。……目を開けると目の前には師匠の顔があった。
「はぁ……はぁ……。アライ君、大丈夫? 無理してはダメよ、もう……手のかかる弟子ね……」
いつの間にか師匠に抱きかかえられていた。不甲斐ない僕を助けてくれたのか……!師匠は僕を置き、再びマンティコアと対峙する。……背中に爪痕と、おびただしい程の出血……!ぼ、僕のせいで……!
(こんな若い子を心配させてしまう立ち回りをするなんて、自分が情け無いわ……。本来の力を取り戻してないとはいえ弱くなりすぎよ、私。……このままじゃ、【全能の極心眼】を使うしかないわね。まずはアライ君を退避させないと、一緒に殺してしまうかもしれない……それは絶対ダメ)
「……アライ君、私に構わず逃げなさい」
逃げる……? 師匠を置いて……? 足を引っ張った挙句に……?
僕は……やっぱり出来損ないだ……結局、何にも出来やしないんだ。
──「このゴミカスが!」
──「無能! 足手まとい!」
──「何の才能も無い。史上最低の出来損ない魔術士だ」
そうだ、僕なんて……。
「アライ君! 聞いているの?!」
師匠の叱咤が耳に入ってくる……そして、今までの師匠の言葉が……頭の中を駆け巡る。
──「自分がダメだと思ってる者に、未来は無いの!」
──「キミの才能と努力は、これから先……絶対に無駄にはならない」
そうだ……師匠は言っていた。教えを活かせ、考えろ。特訓の成果を無為にしてはいけない!
師匠は、最後のアドバイスで言っていた……補助魔法は〝誰かの為に〟使う気持ちが重要だと。
僕は……目の前にいる、この人を助けたい。
右手を伸ばし、師匠の背中に触れる。
「……!? アライ君、何をやって……!」
「師匠……僕の全魔力を委ねます。特訓の成果全てを、ぶつけさせて下さい」
(この子の目……本気ね。ふふふ……ゾクゾクさせてくれるじゃないの……!)
師匠は髪をかき上げて、ニヤリと笑う。
「……良いわ、一滴残らず出し尽くしなさい。全て受け止めてあげるから……。【血の刃】」
師匠は自身から流れ出る血液から、二刀の黒いロングソードを作り出して構えた。
同時に僕も、全ての魔力を解放し右手に集中させる。
ふと、昔の事を思い出した。初めて魔法を使った時の事を。重い荷物を持てないシスターマリアを助けたくて……その気持ちが魔法になって届いたんだ。
──「ありがとう、アライズ! あなたは優しい魔法使いさんね!」
あの時と同じ気持ちで使えばいい……。僕の左手は初めての術式にも関わらず高速で印を結び……発動を導き出す。
「いきますよ……【全解放】!!」
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