巡り合い、

アミノ

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四十五話

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部屋の外が騒がしくて目が覚めた

外は少し明るいがまだ暗い

何もないのに
騒がしくなることなんてない時間だ

私は羽織だけ着て廊下へ出た

「ナツ!」
声をかけてれたのはナロンとゾフィアだった

「何かあったの?」

「南西の警備隊の奴らが襲われた
前の北東の警備隊よりも怪我がひどい
動けるもので救護と警備人数の補填をする
俺たちは今から南西の門へ向かうんだ」

早口でゾフィアが教えてくれた

「私も着替えてすぐに向かう」

それだけ伝えるとすぐに部屋に戻り
ネクタイがない隊服に着替える
着替えてる時にいつも目に入る
足の怪我を一回撫でて、私は部屋を出た



南西の門に着くと結構な人数がいた

南西だけでなく全ての門に
警備隊を増やすためにも人数が必要らしい

ナロン、ゾフィア、ゲイル、ジーナ、タリア、シオン、リク、ダン、トキワ‥

タリアまで外に出てくるのは
本当に珍しい

何かあった時に
代わりがいないと言う理由から、
上になればなるほど
討伐隊や救護隊だとしても
討伐署にいることが多くなる

少しずつ明るくなってきている
門の外の様子を眺めているが
特に動きはない

ふと下を見ると血が落ちていた
気のせいかもしれないが
足の傷が疼いた気がして私は怖くなった

けれど、こっちのナツはやっぱり冷静だった

「‥ここで襲われたのか?」

気づくと声が出ていた

「いや、話によると
少し先で動きがあったから
警備隊が様子を見に門の外へ行って
そこでやられたらしい
なんとかこっちまで移動した時に
血が垂れたんだろうと思う」

ナツが視線を下から離さなかったからか
その視線を辿りながら
ゾフィアが答えてくれた

「死人も出てないし、
襲われた人数も多くない
相手も少人数で様子を
見にきただけかもしれん」

ナロンが遠くを見ながら言うと
同じく遠くを見ながらタリアが呟いた

「‥何か、目的があったのかもな」

「目的?」
反応したのはジーナとダンだった

「目的って、街を襲って
金目のモノ盗みたかったってことじゃ
ないんすかね?」

「‥まぁ、それも目的かもしれんが
それ以外にも何か‥あったのかもしれんと
思っただけだ」

タリアはそう言うと
私たちに背を向けてその場を離れて行った
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