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転生後〜幼少期

#13コア目

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軽くご飯を食べてから、庭でストレッチを行っていた。
修行といっても何をするかはまだ教えられていないので、柔軟は大事だ。

三十分後、マルズレットが木剣を肩に置きながら来た。


「おぉ気合い入ってんなぁ! それに体動かしとくのも事前に済ませてるたぁ関心だ」

「うん! それで? 修行ってなにをするの?」

「そぉ慌てるなって。まずはシュレットがどこまで出来るか分からないからな。
 とりあえずはそうだなぁ。この庭一周してみろ」

「こ、この庭一周!?」


カールストン領内はそこまで大きい場所ではない。そして人口も少ない。
ときたら、敷地内は隙間が必ず空くのである。

そうなってくると屋敷の広さは隙間が空く分を確保することになる。
結果、カールストン家屋敷にある庭は現実世界の東京ドームの半分は確実にある。


「あぁそうだ。身体能力強化、あぁ長ったらしい。身体強化でいいだろ全く。それ使ってもいいぞ。」

「あ、いいの? でもまだ全力とかで走ったことないから調整しながらでもいい?」

「いいぞ。どうせこれからどんどん修行していくんだからな」

「はーい。じゃ、いっきまーす!」


日常的に身体強化を使っているシュレットは、スタートと同時魔力量を少しずつあげた。
最初はまだ行ける、まだ行けると魔力量をあげていったのだが、所詮は子供の身体、身体が魔力量に追いついていなかった。

今ある魔力量を最初は一滴ずつ、それから五滴、十滴、二十滴五十滴と増やしていく。
百滴、今ある魔力量の八分の一の量を流した瞬間に脚に違和感が走った。

そう、稼働可能な力と制御可能な力が均衡を保てなくなっていた。
均衡を破った稼働可能な力がゲージを大幅に越えた瞬間にシュレットは顔から転けていった。

幸い地面は草が生えており、顔がひどい有様になることは避けられたが、少しの切り傷ができていた。


「おぃおぃ大丈夫か? シュレット」

「う、うん平気」

「シュレットも分かってると思うがもうちょい魔力量抑えないとさっきみたいになるからな。
 シュレットの身体はまだ育ち盛りだ。これから徐々に慣らしていけばいいさ」

「はい」

「よーし、その顔の傷、イレーナに治してもらってこい。イレーナあそこで今にも飛び出してきそうだしな。はっはっはっ!」

「そ、そうだね。わかったぁ」


マルズレットがシュレットを修行すると分かってから、ずっと家の入り口あたりで顔をひょこひょこさせているイレーナとマーガレット。

シュレットが転けた途端、身体を投げ出す勢いで扉があき、ずっとあわあわしている。
見てるこっちが申し訳ないと思うシュレット。

マルズレットに言われてから駆け足しながらイレーナの元へ駆け寄る。


「母様、転けてしまいました。次は調整するので見ててください!」

「うぅシュレットぉ・・・今治しますからねぇ・・・『女神の癒しは母の笑顔、女神の涙はこの星の糧となる。この者に癒しを。ヒール』」

「うわぁ・・・綺麗・・・」

「ふぅよかったわ、お顔の傷も治ってるわね。すごいすっごい心配だけどお母さんは見守ってるわね。頑張ってらっしゃい」

「はい! 母様! マーガレットも心配かけてごめんね! がんばりまーす!」


イレーナに治癒魔法を使ってもらい、傷を治したシュレット。
母の治癒魔法を初めて目の当たりにし、綺麗すぎるその光景に思わずシュレットも口に出していた。

治癒してもらってからは、マーガレットにも心配かけまいと礼をし、マルズレットの元へと駆けて行った。
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