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奪い奪われ壊されて
動き出す歯車
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「随分と聖剣使いは 我らが同胞を手にかけているそうだな」
「はい……忌々しき事態です」
聖剣使いのリンは、氷の聖剣を手にしてからは、その力で魔王軍の兵を手当たり次第に殺しまわっていた。
この件についてなのだが、魔王はあえて容認していた。
何故ならそうなる事も想定内であったからだ。
「フムフム……あそこまでうまくいくなんて思ってみなかったけド」
「どうにも腑に落ちませんがね やり方もそうですが 我々の仲間をわざと殺させるなど」
リンとルドーの戦いの後、魔王軍が各地で活動が活発になり始めたのは故意である。
それはアインの作戦であり、新たな力を手に入れた聖剣使いの力量を測る事、リンを後戻りできぬように陥れる事が狙いであった。
「いい案だと思うケド?」
「胸糞悪いと思いますがね」
「これだから甘チャン何だヨ」
「……いい気になるなよアイン 今回はともかくお前は勝手に動きすぎなのだ」
険悪な雰囲気が漂う魔王城内。アインとドライのいがみ合いは今に始まった事では無いが、いつも以上にドライは怒りを露わにする。
「聞きましたよ 勝手に聖剣使いと接触したそうでは無いですか? それには魔王様もお怒りで」
「忘れたのかイ? 魔王三銃士なんて言われてるけどコッチはあくまで『同盟関係』にすぎないんだっテ 全部指示通りするわけじゃあ無いんだヨ」
「命令違反をするような同盟者など必要無い 多少は目を瞑りますがそれは充分罰せられる内容では無いか?」
「まあまあまあ! 今回の集まったのはその話じゃあないじゃん? それにその件なら魔王が直接罰したんでしょ?」
間に入って仲裁するツヴァイ。犬猿の仲であるこの二人を止めないと、殺し合いに発展してその後が面倒な為であるからだ。
「顔を合わせれば揉めてばかり……この場をお前達は何だと思っている?」
「申し訳ございません魔王様!」
「ゴメンネ?」
膝をついて頭を下げるツヴァイと、対称的に立ったまま軽く謝るアイン。
諦めたのか、軽く溜息をつくだけついて魔王は本題に入った。
「……今回お前達を集めたのは他でもない 我々の部隊の強化についてだ」
「強化? 具体的に何すんの?」
「入るがいい『マッド』 お前を紹介してやろう」
「はいはい魔王様 寛大な心遣い痛み入りますなぁ」
入ってきたのは、白衣を着ていて腰が曲った老人であり、それは『人間』であった。
「この度はワタクシを救って頂き感謝いたします魔王様」
「誰この爺さん?」
「マッド……もしやあの秩序機関『ギアズエンパイア』の科学者ですか?」
「ほう? いやはやご存知であるとはじつに有り難い」
「こいつは『トールプリズン』に投獄されていた囚人だ 機械の技術に優れていながら 度重なる違法な実験の末に追放されていたそうだ」
この世界で唯一、機械で発展した『ギアズエンパイア』。
そこで研究を重ね続けたマッドだったが、機械の為であれば人体実験すら厭わない非情な男である。
「彼奴らはワタクシに嫉妬していたのだよ……何と醜いことか」
(自覚無しとは……生粋の異常者ですか)
「そんなワタクシを救って頂き本当に感謝してもしきれません その上この魔界で研究を続けさせてもらえるとか……」
「好きにするが良い だがまずは『機械兵』の製造に尽くすことだな それが条件だ」
「それは勿論喜んでお受け致しましょう……ヒッヒッヒ!」
不気味に笑うマッド。現魔王軍の戦力に加えて、機械で造り出した兵士を導入する事で、魔王軍は全ての国の殲滅を企てた。
が、このマッドという科学者は、元々トールプリズンの『囚人』だったと言っていた。
「先程『トールプリズン』に投獄されていたとの事でしたが……もしや」
「潰した 所詮は人間の作り出した一施設に過ぎなかったからな 呆気ないものよ」
「まさか魔王様自らの手で!?」
「軽いウォーミングアップというやつだ 久方ぶりに身体を動かしたのでな 良い気分転換にもなった」
今まで直接出向く事の無かった魔王が、自ら出向き手を下したというのが信じられないでいたドライ。
が、それは『トールプリズン』付近にある洞窟内の『聖剣』が関係していた。
「下見も済ませた……アイン 『邪竜』はどうなっている?」
「いつでもいいサ 誘導《・・》なら任せなさいナ」
「ならばツヴァイにドライ 準備をしろ」
「準備てなにさ?」
「……掴んだのですね 『聖剣』を」
「ああ……もう目の前だ……」
探し求めた力がそこにある。それは『神話を塗り替える』に等しいある計画である。
「聖剣使い……今のお前の強さがどれほどのものか 示すが良い」
魔王達が向かう場所と、聖剣使い一行が向かう場所は同じ場所だった。
罪人の為の収容施設、雷の牢獄『トールプリズン』の壊滅。
その出来事は瞬く間に世界中に知らされた。当然聖剣使いであるリンの耳にも入る事となり、目的地の場所へ急いで向かう。
「信じられないわね……最近活発になってたのは知ってたけどこうもあっさりだなんて……」
「それだけ本気を出してきたって事だろうさ」
「もしかしてさ……トールプリズンにある聖剣は……」
「盗まれてるかもしれぬでござるな」
仲間達が話している間、リンは一切話さず、ただ無言で俯いていた。
今に始まった事ではなく、これは『アイススポット』の惨劇以降、ずっとこの様な調子である。
「ご意見をどうぞ二代目? アンタの意見も聞いときたいなぁ?」
「……残党がいたら殺す いなければ見つけ次第殺す 潜んでいる場所を暴いて殺す それだけだ」
「アニキ……」
「……いい加減目を覚ましな二代目 アイススポットの事はどうする事も出来なかったんだ」
「ああそうだその通りだ……だから魔王軍は根絶やしにする それがあの村の人達への弔いになる」
「ルドーと同じ殺し方をすることがか? 随分悪趣味だなそりゃあ」
「なんだと……?」
狭い馬車の中で、ムロウとリンがいがみ合う。
軽い口喧嘩程度なら日常茶飯事であるが、いつものとは訳が違う。
「ちょっ!? ちょっと待って! 落ち着けって!」
「喧嘩するなら二人とも降ろすわよ! 手綱握ってる身にもなってよね!」
「そうそう 喧嘩なら降りてからならいつでもできるでござるよ もうトールプリズンは直ぐそこでござるからな」
「……ッチ」
舌打ちをして荒っぽく座り直すムロウ。リンも何も言わず座り直した後、トールプリズンに到着するまで全員無言であった。
「ほら着いたわよ……って酷いわね」
壊滅した事は既に知らさせていたが、そこに広がる光景は余りにも酷いものであった。
「……これは一方的って感じだな」
「ええ……争ったってよりも蹂躙されたって感じ」
囚人達を収容する為の大型の施設だという事だけ聞いていた。
そんな施設も、あるのは囚人達ではなく『死体』ばかりである。
ただ違和感があるのは、施設自体はほぼ『無傷』である事、殺され方が全て『心臓を何かで一突き』された事が死因であるという事。
つまりそれは現れた魔王軍に対して、拮抗した交戦ではなく、一方的かつ同じ戦法を行う少数を相手、もしくは『単独』を相手にしていたという事を表していた。
「待って! あの人まだ生きてる!」
そう言ってシオンが指を指したところには、倒れてはいるが、微かに動いていた。
「大丈夫ですか!? チビル! 治癒魔法を!」
「……ダメだ 使ったところで手遅れさ」
リンは真っ先に駆け寄って、倒れていた兵士を抱き抱える。
確かに息をしていたが、既に虫の息である。チビルが魔法を使っても、助かる見込みはない。
「クソッ!」
「たっ……たった一人……で」
そんな状態でありながら、ここを防衛していた兵士はこの場で何が起こったかを、リン達に必死に伝える。
「防衛……一人……に対し……敗北……施設内も……全て死亡」
焦点の定まらない瞳は、もはや何も写ってはいない。
リンの抱えている腕は怒りで震え、懸命に語る兵士の言葉を一言足りたとも聴き逃さずに静かに聴いた。
「伝え……言われ……『洞窟で待つ』……魔王が……いる……」
最後の力を振り絞って語ってくれた兵士は、そこで息絶えた。
リンはゆっくりおろして、瞼をそっと閉じさせる。
「ありがとうございました……ゆっくり休んでください」
「……早速行くの?」
「まずはここにあるはずの聖剣を探す……もっとも無いかもしれないがな」
「ご想像通り 残念ながらここには聖剣はなかったぜ?」
声は聖剣使い一行のとは別の声である。
その場にいる筈の無い声、その声の主人はリン達の少し離れた場所に立っていた。
「なんで……お前がここに!?」
「久しぶりだな 優月? 少しは強くなってくれたかい?」
かつてアクアガーデンで死闘を繰り広げた、魔王軍の手先である『雷迅』である。
「はい……忌々しき事態です」
聖剣使いのリンは、氷の聖剣を手にしてからは、その力で魔王軍の兵を手当たり次第に殺しまわっていた。
この件についてなのだが、魔王はあえて容認していた。
何故ならそうなる事も想定内であったからだ。
「フムフム……あそこまでうまくいくなんて思ってみなかったけド」
「どうにも腑に落ちませんがね やり方もそうですが 我々の仲間をわざと殺させるなど」
リンとルドーの戦いの後、魔王軍が各地で活動が活発になり始めたのは故意である。
それはアインの作戦であり、新たな力を手に入れた聖剣使いの力量を測る事、リンを後戻りできぬように陥れる事が狙いであった。
「いい案だと思うケド?」
「胸糞悪いと思いますがね」
「これだから甘チャン何だヨ」
「……いい気になるなよアイン 今回はともかくお前は勝手に動きすぎなのだ」
険悪な雰囲気が漂う魔王城内。アインとドライのいがみ合いは今に始まった事では無いが、いつも以上にドライは怒りを露わにする。
「聞きましたよ 勝手に聖剣使いと接触したそうでは無いですか? それには魔王様もお怒りで」
「忘れたのかイ? 魔王三銃士なんて言われてるけどコッチはあくまで『同盟関係』にすぎないんだっテ 全部指示通りするわけじゃあ無いんだヨ」
「命令違反をするような同盟者など必要無い 多少は目を瞑りますがそれは充分罰せられる内容では無いか?」
「まあまあまあ! 今回の集まったのはその話じゃあないじゃん? それにその件なら魔王が直接罰したんでしょ?」
間に入って仲裁するツヴァイ。犬猿の仲であるこの二人を止めないと、殺し合いに発展してその後が面倒な為であるからだ。
「顔を合わせれば揉めてばかり……この場をお前達は何だと思っている?」
「申し訳ございません魔王様!」
「ゴメンネ?」
膝をついて頭を下げるツヴァイと、対称的に立ったまま軽く謝るアイン。
諦めたのか、軽く溜息をつくだけついて魔王は本題に入った。
「……今回お前達を集めたのは他でもない 我々の部隊の強化についてだ」
「強化? 具体的に何すんの?」
「入るがいい『マッド』 お前を紹介してやろう」
「はいはい魔王様 寛大な心遣い痛み入りますなぁ」
入ってきたのは、白衣を着ていて腰が曲った老人であり、それは『人間』であった。
「この度はワタクシを救って頂き感謝いたします魔王様」
「誰この爺さん?」
「マッド……もしやあの秩序機関『ギアズエンパイア』の科学者ですか?」
「ほう? いやはやご存知であるとはじつに有り難い」
「こいつは『トールプリズン』に投獄されていた囚人だ 機械の技術に優れていながら 度重なる違法な実験の末に追放されていたそうだ」
この世界で唯一、機械で発展した『ギアズエンパイア』。
そこで研究を重ね続けたマッドだったが、機械の為であれば人体実験すら厭わない非情な男である。
「彼奴らはワタクシに嫉妬していたのだよ……何と醜いことか」
(自覚無しとは……生粋の異常者ですか)
「そんなワタクシを救って頂き本当に感謝してもしきれません その上この魔界で研究を続けさせてもらえるとか……」
「好きにするが良い だがまずは『機械兵』の製造に尽くすことだな それが条件だ」
「それは勿論喜んでお受け致しましょう……ヒッヒッヒ!」
不気味に笑うマッド。現魔王軍の戦力に加えて、機械で造り出した兵士を導入する事で、魔王軍は全ての国の殲滅を企てた。
が、このマッドという科学者は、元々トールプリズンの『囚人』だったと言っていた。
「先程『トールプリズン』に投獄されていたとの事でしたが……もしや」
「潰した 所詮は人間の作り出した一施設に過ぎなかったからな 呆気ないものよ」
「まさか魔王様自らの手で!?」
「軽いウォーミングアップというやつだ 久方ぶりに身体を動かしたのでな 良い気分転換にもなった」
今まで直接出向く事の無かった魔王が、自ら出向き手を下したというのが信じられないでいたドライ。
が、それは『トールプリズン』付近にある洞窟内の『聖剣』が関係していた。
「下見も済ませた……アイン 『邪竜』はどうなっている?」
「いつでもいいサ 誘導《・・》なら任せなさいナ」
「ならばツヴァイにドライ 準備をしろ」
「準備てなにさ?」
「……掴んだのですね 『聖剣』を」
「ああ……もう目の前だ……」
探し求めた力がそこにある。それは『神話を塗り替える』に等しいある計画である。
「聖剣使い……今のお前の強さがどれほどのものか 示すが良い」
魔王達が向かう場所と、聖剣使い一行が向かう場所は同じ場所だった。
罪人の為の収容施設、雷の牢獄『トールプリズン』の壊滅。
その出来事は瞬く間に世界中に知らされた。当然聖剣使いであるリンの耳にも入る事となり、目的地の場所へ急いで向かう。
「信じられないわね……最近活発になってたのは知ってたけどこうもあっさりだなんて……」
「それだけ本気を出してきたって事だろうさ」
「もしかしてさ……トールプリズンにある聖剣は……」
「盗まれてるかもしれぬでござるな」
仲間達が話している間、リンは一切話さず、ただ無言で俯いていた。
今に始まった事ではなく、これは『アイススポット』の惨劇以降、ずっとこの様な調子である。
「ご意見をどうぞ二代目? アンタの意見も聞いときたいなぁ?」
「……残党がいたら殺す いなければ見つけ次第殺す 潜んでいる場所を暴いて殺す それだけだ」
「アニキ……」
「……いい加減目を覚ましな二代目 アイススポットの事はどうする事も出来なかったんだ」
「ああそうだその通りだ……だから魔王軍は根絶やしにする それがあの村の人達への弔いになる」
「ルドーと同じ殺し方をすることがか? 随分悪趣味だなそりゃあ」
「なんだと……?」
狭い馬車の中で、ムロウとリンがいがみ合う。
軽い口喧嘩程度なら日常茶飯事であるが、いつものとは訳が違う。
「ちょっ!? ちょっと待って! 落ち着けって!」
「喧嘩するなら二人とも降ろすわよ! 手綱握ってる身にもなってよね!」
「そうそう 喧嘩なら降りてからならいつでもできるでござるよ もうトールプリズンは直ぐそこでござるからな」
「……ッチ」
舌打ちをして荒っぽく座り直すムロウ。リンも何も言わず座り直した後、トールプリズンに到着するまで全員無言であった。
「ほら着いたわよ……って酷いわね」
壊滅した事は既に知らさせていたが、そこに広がる光景は余りにも酷いものであった。
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そんな施設も、あるのは囚人達ではなく『死体』ばかりである。
ただ違和感があるのは、施設自体はほぼ『無傷』である事、殺され方が全て『心臓を何かで一突き』された事が死因であるという事。
つまりそれは現れた魔王軍に対して、拮抗した交戦ではなく、一方的かつ同じ戦法を行う少数を相手、もしくは『単独』を相手にしていたという事を表していた。
「待って! あの人まだ生きてる!」
そう言ってシオンが指を指したところには、倒れてはいるが、微かに動いていた。
「大丈夫ですか!? チビル! 治癒魔法を!」
「……ダメだ 使ったところで手遅れさ」
リンは真っ先に駆け寄って、倒れていた兵士を抱き抱える。
確かに息をしていたが、既に虫の息である。チビルが魔法を使っても、助かる見込みはない。
「クソッ!」
「たっ……たった一人……で」
そんな状態でありながら、ここを防衛していた兵士はこの場で何が起こったかを、リン達に必死に伝える。
「防衛……一人……に対し……敗北……施設内も……全て死亡」
焦点の定まらない瞳は、もはや何も写ってはいない。
リンの抱えている腕は怒りで震え、懸命に語る兵士の言葉を一言足りたとも聴き逃さずに静かに聴いた。
「伝え……言われ……『洞窟で待つ』……魔王が……いる……」
最後の力を振り絞って語ってくれた兵士は、そこで息絶えた。
リンはゆっくりおろして、瞼をそっと閉じさせる。
「ありがとうございました……ゆっくり休んでください」
「……早速行くの?」
「まずはここにあるはずの聖剣を探す……もっとも無いかもしれないがな」
「ご想像通り 残念ながらここには聖剣はなかったぜ?」
声は聖剣使い一行のとは別の声である。
その場にいる筈の無い声、その声の主人はリン達の少し離れた場所に立っていた。
「なんで……お前がここに!?」
「久しぶりだな 優月? 少しは強くなってくれたかい?」
かつてアクアガーデンで死闘を繰り広げた、魔王軍の手先である『雷迅』である。
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