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秘めたる想い
取り戻す平穏
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「大丈夫でしたか?」
「お陰様で全滅は免れました! 代表してお礼を申し上げます 本当にありがとう!」
謎の盗賊に扮した機械人間を退け、助けるだしたリン。
が、どうやら完全に防ぐ事は出来なかったようだった。
「……この人達は?」
「この荷車を護衛していただいてた人達です……大事な物資でしたので……」
その場には鎧を着込んだ複数の兵士が、血を流して倒れ伏している。
「この道を真っ直ぐ進めばもうギルド街だったのですが……ヤツらどうやら待ち伏せしていたみたいです この荷車を」
「これは結構な量の水に食料でござるな 見たところ装備品の類も多い」
「この物資が絶たれると大変だったモノで……本当にありがとうございます」
深々と頭を下げられ感謝されるが、リンは複雑な気分であった。
(もっと早くに合流できれば……助けられたかもしれないのにな)
悔しさで握る拳に力が入るが、悟られないよう顔には出さず、自分達が護衛の代わりを申し出る。
「ギルド街は直ぐそことの事でしたが……もしよろしければご一緒に向させてもらっても? その方が安心できるかと」
「よろしいのですか?」
「我々もギルド街でには寄るつもりでしたので ご迷惑でなければ」
「とんでもない! 寧ろこちらの方からお願いしようと思っておりましたので!」
怪我人をリン達の馬車へ担ぎ込み、残念ながら助ける事が出来なかった人達は名前の入った遺品だけ回収し、後日改めて遺体を回収に戻るという事になった。
(ここに置き去りにしてしまうのは忍びないが仕方が無いか……)
「おいユウヅキ」
そんな事をリンが考えていると、雷迅がリンの元へとやってくる。
「オレがここに残っといてやる お前らだけでギルド街に行けや」
「どういうことだ?」
「遺体をこのまま放置するってのが気に入らねえ だがお前は先を急ぐのが優先だろ? ならオレが残って死体漁りされねえように見といてやんよ」
まるで考えている事を読まれているかのように、雷迅はリンにこの場に残る事を申し出る。
「そうして貰えるのなら助かるが……どういう風の吹き回しだ?
「別に……余計なお世話かも知れねえがよ コイツらの武勇を弔うにはこれが一番だと思っただけさ」
それは雷迅なりの敬意であった。
護衛を任され、その職務を全うし、命を落とした兵への責めてもの手向けとして、この場にある遺体を荒らされない為の。
「……頼んだぞ 雷迅」
「バーカ 頼まれなくても勝手にやったさ それに……」
雷迅はリンの耳元でこう言った。
「次行くギルド街で出禁になってて入れねえんだったわ」
「そっちが本音じゃあねえか」
余計な一言である。
雷迅を残してリン達は街へと向かう。ギルド街であれば、ギルドに有益な情報が集まっているかもしれない。
「それじゃあ一旦解散しましょ みんな疲れてるだろうし 私がここのお偉いさんに報告しておくから」
「はぁ……宿どこ?」
「確かに疲れたでござるな」
「アニキ! どこ見て周りますか?」
「休め」
「オレはまだまだ元気ですよ! ああもしアニキがお疲れであれば二人用の宿を探す為にもこのレイがご一緒に……」
「ほう? 元気が有り余ってるのかそうかそうか……」
「いひゃいです」
顔をつねられながらも、何だか嬉しそうなレイ。
「若い娘は元気があるなぁ……」
「その有り余る元気は労力に使え シオンと一緒に報告に行ってくれ」
「えぇ!?」
「宿探しはアヤカが代わりにやってくれるから」
「ん? 聞いてないでござるよ?」
「今言ったからな 食べ歩きのついでに探してきてくれ 俺はギルドで魔王軍の情報見てくるから」
「しょうがないでござるな~ どうしてもって言うのであればリン殿が~……」
「心配だからチビルも付いて行ってやってくれ」
アヤカは何か条件を言おうとしているが、無視して話が進められる。
シオンとレイが襲われた事の報告。アヤカとチビルが宿探し。リンはギルドに行き、ムロウは特に無し。
「いや~悪いね! おじさんだけ休ませて貰っちゃて!」
「……歳には勝てないよな」
「その気の使い方は一番傷つくな」
リンのその一言に致命的な致命傷を負うムロウ。
何はともあれ一同は解散し、リンはギルドへと入っていった。
(本当に出禁になってる……)
早速ギルドへと立ち寄ってみたリンの目に入ったのは「この顔の者入るべからず」と書かれた貼り紙であった。
「ああソイツね 前に乱闘騒ぎ起こして出禁になったんですよ」
張り紙を見ていると、カウンターにいた受付嬢がリンに話しかける。
「その暴れた理由ってのは……」
「なんでも『強そうなのがいたから戦いたかった』……と」
(間違いなく雷迅本人だな)
そのくだらない理由を聞いて納得するリン。
「そんな事より 最近物資を運ぶ荷車が襲われる事が増えてると聞いてますが」
「そうなんですよ 警護を付けたりして対応しているのですが……」
それも効果があまり無かったのだろう、ギルドの受付嬢は言い淀む。
「そういえば……これは噂なのですが砂漠大国『アレキサンドラ』が魔王軍の標的になってるとの話を耳にします」
「『アレキサンドラ』が? 本当ですか?」
「あくまで噂なので確証は無いのですが 最近特に魔王軍の襲撃と目撃情報が確認されてます それが原因かと」
砂漠大国『アレキサンドラ』は、本来であればリンが向かう場所の一つであった。
だがそこにあったであろう賢者の石『ガイアペイン』は、海賊『ナイトメア』の船長であるクレアより譲り受けた。
それにより、向かう必要が無くなったのである。
(もしそれが本当なら行く必要があるな……だが『ド・ワーフ』と『ライトゲート』に行かなくちゃあいけないし)
そもそも現状噂レベルの話なのであれば、無駄足になってしまう可能性もある。
(最終目的地が『ギアズエンパイア』である事も加味すると ここからどの程度で着くかも皆に相談か)
魔王軍との決戦に向けて、『魔王軍討伐作戦本部基地』をギアズエンパイアに設置したと、『アクアガーデン』の王妃『ピヴワ』から聞いている。
「ここに来る前に物資を襲った連中 は『機械』でした ギアズ以外に機械の技術が発展してる国ってありますか?」
「いえ……ギアズを除けば無いと思います」
「そうですか」
「あっ! 『トールプリズン』! あそこに収容された博士がギアズ出身なんですよ!」
「収容? つまり罪人ですか?」
「それも極悪! 非人道的な人体実験を無断で行った発明家でして……聞くところによりますとトールプリズンで確認された遺体の中にその博士の遺体が確認されていないそうなんです」
(ソイツがもしも魔王軍の軍門に下っていれば……)
その技術を遺憾無く振るえる場所を魔王軍が提供したのであれば、物資を運ぶ荷車を襲った機械連中についても合点がいく。
魔王が手にした『神話の力』に加え、『機械技術』が魔王軍に備わったしまえば、より一層相手にするのは難しくなる。
「有益な情報を有難うございました」
「いえこちらこそ! 頑張ってください!」
笑顔で手を振って見送る受付嬢。リンがギルドを出ようとすると、受付嬢は忘れいたと、ゴソゴソとカウンターの下をあさり出した。
「どうしましたか?」
「ちょっと待っててくださいね~……あった!」
そう言って受付嬢は一枚の色紙を取り出した」
「サインお願いします!」
「あっはい」
前のギルド街でもこんな事あったなと、思い出すリン。
そんな些細な平穏の為にも、リンは魔王軍との戦いを改めて決意した。
「お陰様で全滅は免れました! 代表してお礼を申し上げます 本当にありがとう!」
謎の盗賊に扮した機械人間を退け、助けるだしたリン。
が、どうやら完全に防ぐ事は出来なかったようだった。
「……この人達は?」
「この荷車を護衛していただいてた人達です……大事な物資でしたので……」
その場には鎧を着込んだ複数の兵士が、血を流して倒れ伏している。
「この道を真っ直ぐ進めばもうギルド街だったのですが……ヤツらどうやら待ち伏せしていたみたいです この荷車を」
「これは結構な量の水に食料でござるな 見たところ装備品の類も多い」
「この物資が絶たれると大変だったモノで……本当にありがとうございます」
深々と頭を下げられ感謝されるが、リンは複雑な気分であった。
(もっと早くに合流できれば……助けられたかもしれないのにな)
悔しさで握る拳に力が入るが、悟られないよう顔には出さず、自分達が護衛の代わりを申し出る。
「ギルド街は直ぐそことの事でしたが……もしよろしければご一緒に向させてもらっても? その方が安心できるかと」
「よろしいのですか?」
「我々もギルド街でには寄るつもりでしたので ご迷惑でなければ」
「とんでもない! 寧ろこちらの方からお願いしようと思っておりましたので!」
怪我人をリン達の馬車へ担ぎ込み、残念ながら助ける事が出来なかった人達は名前の入った遺品だけ回収し、後日改めて遺体を回収に戻るという事になった。
(ここに置き去りにしてしまうのは忍びないが仕方が無いか……)
「おいユウヅキ」
そんな事をリンが考えていると、雷迅がリンの元へとやってくる。
「オレがここに残っといてやる お前らだけでギルド街に行けや」
「どういうことだ?」
「遺体をこのまま放置するってのが気に入らねえ だがお前は先を急ぐのが優先だろ? ならオレが残って死体漁りされねえように見といてやんよ」
まるで考えている事を読まれているかのように、雷迅はリンにこの場に残る事を申し出る。
「そうして貰えるのなら助かるが……どういう風の吹き回しだ?
「別に……余計なお世話かも知れねえがよ コイツらの武勇を弔うにはこれが一番だと思っただけさ」
それは雷迅なりの敬意であった。
護衛を任され、その職務を全うし、命を落とした兵への責めてもの手向けとして、この場にある遺体を荒らされない為の。
「……頼んだぞ 雷迅」
「バーカ 頼まれなくても勝手にやったさ それに……」
雷迅はリンの耳元でこう言った。
「次行くギルド街で出禁になってて入れねえんだったわ」
「そっちが本音じゃあねえか」
余計な一言である。
雷迅を残してリン達は街へと向かう。ギルド街であれば、ギルドに有益な情報が集まっているかもしれない。
「それじゃあ一旦解散しましょ みんな疲れてるだろうし 私がここのお偉いさんに報告しておくから」
「はぁ……宿どこ?」
「確かに疲れたでござるな」
「アニキ! どこ見て周りますか?」
「休め」
「オレはまだまだ元気ですよ! ああもしアニキがお疲れであれば二人用の宿を探す為にもこのレイがご一緒に……」
「ほう? 元気が有り余ってるのかそうかそうか……」
「いひゃいです」
顔をつねられながらも、何だか嬉しそうなレイ。
「若い娘は元気があるなぁ……」
「その有り余る元気は労力に使え シオンと一緒に報告に行ってくれ」
「えぇ!?」
「宿探しはアヤカが代わりにやってくれるから」
「ん? 聞いてないでござるよ?」
「今言ったからな 食べ歩きのついでに探してきてくれ 俺はギルドで魔王軍の情報見てくるから」
「しょうがないでござるな~ どうしてもって言うのであればリン殿が~……」
「心配だからチビルも付いて行ってやってくれ」
アヤカは何か条件を言おうとしているが、無視して話が進められる。
シオンとレイが襲われた事の報告。アヤカとチビルが宿探し。リンはギルドに行き、ムロウは特に無し。
「いや~悪いね! おじさんだけ休ませて貰っちゃて!」
「……歳には勝てないよな」
「その気の使い方は一番傷つくな」
リンのその一言に致命的な致命傷を負うムロウ。
何はともあれ一同は解散し、リンはギルドへと入っていった。
(本当に出禁になってる……)
早速ギルドへと立ち寄ってみたリンの目に入ったのは「この顔の者入るべからず」と書かれた貼り紙であった。
「ああソイツね 前に乱闘騒ぎ起こして出禁になったんですよ」
張り紙を見ていると、カウンターにいた受付嬢がリンに話しかける。
「その暴れた理由ってのは……」
「なんでも『強そうなのがいたから戦いたかった』……と」
(間違いなく雷迅本人だな)
そのくだらない理由を聞いて納得するリン。
「そんな事より 最近物資を運ぶ荷車が襲われる事が増えてると聞いてますが」
「そうなんですよ 警護を付けたりして対応しているのですが……」
それも効果があまり無かったのだろう、ギルドの受付嬢は言い淀む。
「そういえば……これは噂なのですが砂漠大国『アレキサンドラ』が魔王軍の標的になってるとの話を耳にします」
「『アレキサンドラ』が? 本当ですか?」
「あくまで噂なので確証は無いのですが 最近特に魔王軍の襲撃と目撃情報が確認されてます それが原因かと」
砂漠大国『アレキサンドラ』は、本来であればリンが向かう場所の一つであった。
だがそこにあったであろう賢者の石『ガイアペイン』は、海賊『ナイトメア』の船長であるクレアより譲り受けた。
それにより、向かう必要が無くなったのである。
(もしそれが本当なら行く必要があるな……だが『ド・ワーフ』と『ライトゲート』に行かなくちゃあいけないし)
そもそも現状噂レベルの話なのであれば、無駄足になってしまう可能性もある。
(最終目的地が『ギアズエンパイア』である事も加味すると ここからどの程度で着くかも皆に相談か)
魔王軍との決戦に向けて、『魔王軍討伐作戦本部基地』をギアズエンパイアに設置したと、『アクアガーデン』の王妃『ピヴワ』から聞いている。
「ここに来る前に物資を襲った連中 は『機械』でした ギアズ以外に機械の技術が発展してる国ってありますか?」
「いえ……ギアズを除けば無いと思います」
「そうですか」
「あっ! 『トールプリズン』! あそこに収容された博士がギアズ出身なんですよ!」
「収容? つまり罪人ですか?」
「それも極悪! 非人道的な人体実験を無断で行った発明家でして……聞くところによりますとトールプリズンで確認された遺体の中にその博士の遺体が確認されていないそうなんです」
(ソイツがもしも魔王軍の軍門に下っていれば……)
その技術を遺憾無く振るえる場所を魔王軍が提供したのであれば、物資を運ぶ荷車を襲った機械連中についても合点がいく。
魔王が手にした『神話の力』に加え、『機械技術』が魔王軍に備わったしまえば、より一層相手にするのは難しくなる。
「有益な情報を有難うございました」
「いえこちらこそ! 頑張ってください!」
笑顔で手を振って見送る受付嬢。リンがギルドを出ようとすると、受付嬢は忘れいたと、ゴソゴソとカウンターの下をあさり出した。
「どうしましたか?」
「ちょっと待っててくださいね~……あった!」
そう言って受付嬢は一枚の色紙を取り出した」
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