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第三話 キアーラside
私はキアーラ・テンデスコ。
聖女ギルド、【女神の光輝】のギルドマスターよ。
聖女ギルドとは聞きなれない組織かもしれない。
聖女である私たちの母体は大聖堂にあるわ。
大聖堂の傘下にあって、より商業に特化した組織がこの【女神の光輝】ってことね。
私のギルドでは 小型肖像画が大人気。
これは、ギルドメンバーである聖女たちの肖像画を小さな油絵にした商品のことよ。
それが飛ぶように売れているの。
今日もメンバーをモデルにして画家に絵を描かせているわ。
私は聖女たちをずらりと並ばせる。
でも、ダメね。
みんな厳粛な聖女だから、モデルのなんたるかをわかっていないわ。
「ああ、ダメよ。ベスナーシャ。もっと胸の谷間を強調しなくちゃ!」
「え?」
「 小型肖像画を買うのはほとんどが男なのよ。聖女の魅力をふんだんにアピールしなくちゃ」
「し、しかし……」
「これも神の思し召しよ」
「はい。ならば……。は、恥ずかしいですが」
ふふふ。
色気を上げれば 小型肖像画は更に売れるわ。
ギルドの売り上げを上げれば、大聖堂に流れる資金が多くなる。そうなれば司祭からの評価が高くなるわ。
小型肖像画の評判が上がれば王都での知名度が上がる。そうなれば王室の評価が高くなるわ。
1000以上も存在するギルドの中で、【女神の光輝】はS級認定を受けているのよ。
S級認定ギルドは王都内に10組しか存在しない超エリート集団。とても名誉なことなのよ。
ふふふ。
このままいけば独立も夢じゃないわね。
聖女なんて厳粛な存在はクソ喰らえ。
私は【女神の光輝】を結婚に特化した組織にしたいのよ。
神のご加護はほどほどに、各国の貴族が求婚を求めるような、美人ばかりが参加した組織。
果ては玉の輿。貴族婦人よ!
「さぁ! モデルのみなさんは頑張ってくださいね。ほら、もっと肌を出して! モルモンティーヌ、その手を下げなさい!」
「あの……。キアーラさま、これ以上手を下げますと……。み、見えてしまいます」
「構いません。うっかりした方が殿方は大喜びですから」
「いや、私がシンプルに嫌です」
「黙らっしゃい!」
乳首の1つや2つ見せないでどうするの!
あなたは顔が中の下なんだから乳くらいもっと見せろや!
こっちは、おっぱいで採用してんだよ!
さて、 小型肖像画はほどほどにして。
「ネルミ。コップやハンカチのグッズ展開は上手く行っているかしら?」
「はい。順調でございます。キアーラさまの似顔絵が描かれたコップが飛ぶように売れております」
「あらそう。やはり美人って罪ね」
「まったくです」
ふふふ。
私のプロジェクトはこんなことでは終わらないのよ。
「では、聖歌隊の練習をしましょうか」
私はギルド内でもとびきり顔の良い聖女を4人選んでいた。
その者らには、煌びやかで露出の高い服を着させる。
歌って踊れる聖女。それが私の次の作戦なのよ。
ユニット名。
女神聖歌隊。
私が中心になって神に捧げる曲を歌うの。
これで男どもはメロメロよ。
私の美声は天まで届く。
「恋。それは神の囁き。あ゙ーーあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」
ふふふ。
私の美声にみんな度肝を抜いているわね。
耳を塞いでいる者までいるわ。
近いうちにコンサートを開いてやる。
チケットが売れればまたまた大儲けよ。うふふ。
「はい! 踊って! コーラスと同時に胸を揺らすのよ! さりげなくよ! さりげなくやるのがポイントなんだからね! なんならコーラスよりそっちのが大事なのよ!」
そんな時、ネルミが汗を眉を寄せながらやってきた。
「大変です。王城より注文を受けていたB級ポーションが作れなくなりました!」
んもう。
喉の調子がノリに乗ってきたって言うのに。
王城からの仕事はギルドの沽券に関わるじゃない。
「なぜなのよ? いつもはトラブルなんてない簡単な事案なのに」
「魔法草が寒波の影響を受けて品薄になっているのです。安価で買えるのはD級品のみ。これでは仕事を辞退せざるを得ません」
「聖女魔法の 素材進化があるじゃない。それで等級を上げればなんとかなるでしょう」
「それができるのは1等級までですよ。D級を上げるのはC級までが限度です。2等級以上を上げれる者なんてこのギルドにはおりませんよ。そんなことができたら伝説の聖女です」
おかしいわね。
うちのポーションはA級品で人気だったはず。
B級品の注文を受けても納品するのはA級品だったので、王城からの評価は相当に高かったのよ。
「じゃあ、今までどうやってA級ポーションを作っていたのよ?」
「こういった雑務はイルエマが担当でしたからね」
「ああ、地味子ね。もしかしたら格安の仕入れルートを知っているのかもね」
「それはないと思いますよ。今回も彼女が仕入れている魔法具屋で仕入れましたから」
「だったらどうしてよ? 仕入れ値はいつも低予算でやっているのよ!」
「そう言われましても、王城の注文を熟すにはこの材料ではできません。せめてC級の魔法草を購入しなくては」
「うう……。いったいいくらなのよ?」
「D級の5倍はします」
「大赤字じゃない! そんなことできないわよ」
「では断るしかありませんね」
「うう……」
それもできるわけないわよ。
【女神の光輝】はなんでもこなすS級ギルドなんだから。
仕方ない。
今回は 小型肖像画で売り上げたお金を使ってC級の魔法草を買うしかないわ。
それにしてもおかしいわね?
地味子はどうやってA級ポーションを用意していたのかしら?
聖女ギルド、【女神の光輝】のギルドマスターよ。
聖女ギルドとは聞きなれない組織かもしれない。
聖女である私たちの母体は大聖堂にあるわ。
大聖堂の傘下にあって、より商業に特化した組織がこの【女神の光輝】ってことね。
私のギルドでは 小型肖像画が大人気。
これは、ギルドメンバーである聖女たちの肖像画を小さな油絵にした商品のことよ。
それが飛ぶように売れているの。
今日もメンバーをモデルにして画家に絵を描かせているわ。
私は聖女たちをずらりと並ばせる。
でも、ダメね。
みんな厳粛な聖女だから、モデルのなんたるかをわかっていないわ。
「ああ、ダメよ。ベスナーシャ。もっと胸の谷間を強調しなくちゃ!」
「え?」
「 小型肖像画を買うのはほとんどが男なのよ。聖女の魅力をふんだんにアピールしなくちゃ」
「し、しかし……」
「これも神の思し召しよ」
「はい。ならば……。は、恥ずかしいですが」
ふふふ。
色気を上げれば 小型肖像画は更に売れるわ。
ギルドの売り上げを上げれば、大聖堂に流れる資金が多くなる。そうなれば司祭からの評価が高くなるわ。
小型肖像画の評判が上がれば王都での知名度が上がる。そうなれば王室の評価が高くなるわ。
1000以上も存在するギルドの中で、【女神の光輝】はS級認定を受けているのよ。
S級認定ギルドは王都内に10組しか存在しない超エリート集団。とても名誉なことなのよ。
ふふふ。
このままいけば独立も夢じゃないわね。
聖女なんて厳粛な存在はクソ喰らえ。
私は【女神の光輝】を結婚に特化した組織にしたいのよ。
神のご加護はほどほどに、各国の貴族が求婚を求めるような、美人ばかりが参加した組織。
果ては玉の輿。貴族婦人よ!
「さぁ! モデルのみなさんは頑張ってくださいね。ほら、もっと肌を出して! モルモンティーヌ、その手を下げなさい!」
「あの……。キアーラさま、これ以上手を下げますと……。み、見えてしまいます」
「構いません。うっかりした方が殿方は大喜びですから」
「いや、私がシンプルに嫌です」
「黙らっしゃい!」
乳首の1つや2つ見せないでどうするの!
あなたは顔が中の下なんだから乳くらいもっと見せろや!
こっちは、おっぱいで採用してんだよ!
さて、 小型肖像画はほどほどにして。
「ネルミ。コップやハンカチのグッズ展開は上手く行っているかしら?」
「はい。順調でございます。キアーラさまの似顔絵が描かれたコップが飛ぶように売れております」
「あらそう。やはり美人って罪ね」
「まったくです」
ふふふ。
私のプロジェクトはこんなことでは終わらないのよ。
「では、聖歌隊の練習をしましょうか」
私はギルド内でもとびきり顔の良い聖女を4人選んでいた。
その者らには、煌びやかで露出の高い服を着させる。
歌って踊れる聖女。それが私の次の作戦なのよ。
ユニット名。
女神聖歌隊。
私が中心になって神に捧げる曲を歌うの。
これで男どもはメロメロよ。
私の美声は天まで届く。
「恋。それは神の囁き。あ゙ーーあ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙あ゙!」
ふふふ。
私の美声にみんな度肝を抜いているわね。
耳を塞いでいる者までいるわ。
近いうちにコンサートを開いてやる。
チケットが売れればまたまた大儲けよ。うふふ。
「はい! 踊って! コーラスと同時に胸を揺らすのよ! さりげなくよ! さりげなくやるのがポイントなんだからね! なんならコーラスよりそっちのが大事なのよ!」
そんな時、ネルミが汗を眉を寄せながらやってきた。
「大変です。王城より注文を受けていたB級ポーションが作れなくなりました!」
んもう。
喉の調子がノリに乗ってきたって言うのに。
王城からの仕事はギルドの沽券に関わるじゃない。
「なぜなのよ? いつもはトラブルなんてない簡単な事案なのに」
「魔法草が寒波の影響を受けて品薄になっているのです。安価で買えるのはD級品のみ。これでは仕事を辞退せざるを得ません」
「聖女魔法の 素材進化があるじゃない。それで等級を上げればなんとかなるでしょう」
「それができるのは1等級までですよ。D級を上げるのはC級までが限度です。2等級以上を上げれる者なんてこのギルドにはおりませんよ。そんなことができたら伝説の聖女です」
おかしいわね。
うちのポーションはA級品で人気だったはず。
B級品の注文を受けても納品するのはA級品だったので、王城からの評価は相当に高かったのよ。
「じゃあ、今までどうやってA級ポーションを作っていたのよ?」
「こういった雑務はイルエマが担当でしたからね」
「ああ、地味子ね。もしかしたら格安の仕入れルートを知っているのかもね」
「それはないと思いますよ。今回も彼女が仕入れている魔法具屋で仕入れましたから」
「だったらどうしてよ? 仕入れ値はいつも低予算でやっているのよ!」
「そう言われましても、王城の注文を熟すにはこの材料ではできません。せめてC級の魔法草を購入しなくては」
「うう……。いったいいくらなのよ?」
「D級の5倍はします」
「大赤字じゃない! そんなことできないわよ」
「では断るしかありませんね」
「うう……」
それもできるわけないわよ。
【女神の光輝】はなんでもこなすS級ギルドなんだから。
仕方ない。
今回は 小型肖像画で売り上げたお金を使ってC級の魔法草を買うしかないわ。
それにしてもおかしいわね?
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