姉の愛梨はツンデレ。妹の結菜は何を考えてるかよく分からないが、多分俺の事が好き。そんな双子と同居することになりました

睡眠時間

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プロローグ「今日からあんたの家で暮らすことになったわ!」

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 第一話「今日からあんたの家で暮らすことになったわ!」
 
 まだ春の陽気を残しつつ全国の学生が憂鬱な気分になる春休み最終日。
 
 俺のへやのドアが「バタン!」と音を立てて開いた。
 
 
「拓海!今日からあんたの家で暮らすことになったわ!」
 
「は?何を言っているのだ?」
 
 いきなり無断で家に飛び込んできたと思ったら挨拶より先にこんな意味のわからないことを言われた。
 
「どういう意味だ?」
 
「言葉のまんまよ!今日から拓海の家で暮らすことになったってこと」
 
 この言葉を聞いた瞬間に俺が机の上に置いておいた携帯が揺れた。
 画面には父さんとだけ書いてある。
 
「父さん!今はそれどころじゃないから後でかけ直してくれ!」
 
 
「あぁもつ来てたか……。あのな拓海。今日から愛梨ちゃんと結菜ちゃんと一緒に暮らすことになった」
 
「は?」
 
 あんたもその冗談を言うのかよ!と心の中でツッコミをした。
 
 その後父さんの話を聞いた。
 
 どうやら本当に愛梨と結菜と暮らすことになるらしい……。
 
 理由はこうだ。
 
 俺には彼女もできたことがない。高校二年までに彼女が出来なかったら愛梨と結菜どちらかを許嫁として選べということらしい。
 なんだこの状況。
 
「ね?本当でしょ。今日からこの家は私たちとあんたの家よ!」
 
 指をさしながら言ってくる愛梨。
 この言葉の後ヒッコリ顔を出てきた少女がいた。
 
「久しぶり拓兄」
 
 姉の愛梨からひょっこり顔を出して言ってきたのは妹の結菜。
 
「あぁ久しぶりだな結。」
 
「じゃねえよ。お前らはそれでいいのか!?お前らの親父さんは何か言ってるだろ!
 
「パパは拓兄だったら安心だって言ってた」
 
 お前らの親俺の事信用しすぎじゃね?
 
「べ、別に私もいいかなって……。」
 
 顔を赤くして言ってくる愛梨。
 この姿は可愛いと思ってしまう。
 
「拓兄。顔赤くした」
 
「してねーよ!」
 
「した」
 
「わかったよ!ハイハイ赤くなりました!」
 
 結菜の圧力に負けて俺は認めてしまった。
 
「ま、まぁ私の可愛さだもの大抵の男子はそうなってしまうのは当然ね!」
 
「愛梨姉。自意識過剰すぎ」
 
「自意識過剰じゃないし!事実だし!」
 
「と、とにかく!私たちは今日からあんたの家で暮らすことになったわ!」
 
 こいつらの家は超金持ちだ。
 もしも断ったりなんかしたら、どうなるか分からない。
 火で炙られるかもしれないし串刺しにされるかも……。
 俺はゴクリと喉を鳴らした。
 
「…………わかった」
 
「やった。じゃあよろしくね拓海兄」
 
「……ハイハイ」
 
「じゃあ言うわね!」
 
「うん」
 
「は?」
 
「拓海!」「拓兄」
 
「「私を選んで!」」
 
 
 
 こっからだ……俺の従姉妹とのドタバタ同居生活が始まったのは……。
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