282 / 1,542
【281 王位継承の儀 ⑭】
しおりを挟む
マルコの作った新魔法リターン。
探索魔法のサーチからヒントを得て、マルコが民の生活の中で役に立てばと作った青魔法である。
「落とし物を持ち主に返す事に使えれば・・・そんな普段の生活の中で役立てばと思い作った魔法が、まさかこんな事に使う事になろうとは・・・」
ジャキル・ミラーを見るマルコの目には、怒りと同じくらい悲しみの色も強く映っていた。
「・・・物に残る極微量の魔力の残り香、あるいは汗や匂い、そういったものを辿り引き合わせる・・・そのリターンとか言う魔法の原理は、そういうところですかな?」
ミラーは足元に落ちたナイフを、ゆっくりとかがんで拾い上げると、興味深そうに眺めながらマルコに言葉をかけた。
「・・・たった一回見ただけで、そこまで理解するとは、さすがブロートン帝国の青魔法兵団団長というところでしょうか・・・それで、認めますね?」
マルコはミラーを指していた手を下ろしたが、その目はミラーに鋭く向けたままである。
ラシーン・ハメイドを殺害したかという問いに、すぐには答えず、ミラーは前に立つ皇帝に目を向ける。
背中に当たる視線に気づいたのかは分からない。
だが皇帝は、ミラーに許可を与えるかのように、背中を向けたままわずかに頷いた。
マルコの新魔法を一目見て、言い逃れはできないと悟ったのであろう。
「・・・そうだ。ブレンダンが考えた通り、俺が変身してラシーンを刺し殺した」
ミラーの薄ら笑いに、マルコは心が冷たく凍っていくのを感じた。
「貴様!絶対に許さ・・・!?」
マルコが怒りにまかせ前に歩を進めようとすると、後ろから肩を掴まれる。
振り返ると、仮面の男が黙ってマルコを引き留めていた。仮面から覗くその目には、静かだがハッキリと怒りの炎が見える。
「あぁ、継承の儀の時にも護衛に付いていた仮面の者か。誰だか知らんが、俺とやり合う気・・・」
ラシーンの殺害を認めた事で、ミラーは取り繕う必要も無くなり、露骨にふてぶてしい態度を見せたが、仮面の男の発する殺気に、大きく後ろに飛び退いた。
そしてそれは皇帝とクラレッサを除く、他の護衛達も同様であった。
直接殺気をぶつけられたミラー程ではないが、セシリア・シールズをもってしても、後退こそしなかったが、両腕を盾に、顔や体を守る体制をとっていた。
「はぁっ!・・・はぁっ・・・くそ!なんだそいつは!?これほどの殺気を・・・」
ミラーが息を切らしながら仮面の男を睨みつける。
その目には、明らかな恐れの感情が見えた。
仮面を付けたその男は、180cm程の長身に、目元だけを隠せる簡易的な白い仮面を付け、深緑色のカエストゥス国の黒魔法使いのローブに身を包み、王宮仕えの紋章が刺繍されたエンブレムを胸に付けている。
ジャキル・ミラーは大陸一の軍事国家、ブロートン帝国の青魔法兵団の団長として、万を超える青魔王兵を従えている。
そしてその魔力は、ブレンダン・ランデルにも引けを取らない程だったが、それほどの実力者ゆえにたった一度、殺気を浴びせられただけで分かった。
この仮面の男は、自分では推し量れない程の魔力を持っていると。
「・・・ほう、式場で感じた通り、やはり大した魔力だ。余とクラレッサ・・・あとはセシリアくらいか、踏みとどまれたのは。しかもまだ本気ではなさそうだ。これほどの魔力を持っている者は、余は一人しか思い当たらんな。バッタ以降、城には一切入っていないと聞いていたが・・・どういう風の吹き回しかな?タジーム・ハメイド王子」
皇帝の目は、仮面の奥のタジームの目を真っ直ぐにとらえ、見据えていた。
タジームは、ゆっくりと仮面に手をかけ外す。
「これはこれは、仮面を外されたという事は、あなたがそうであると認識してよろしいな?お初にお目にかかる。余はブロートン帝国皇帝ローランド・ライアン。お見知り置きを」
皇帝はうやうやしく胸に手を当て一礼をすると、タジームにも言葉を促すように、右手をタジームに差し向ける。
「・・・俺はもう王子ではない。ただのタジームだ」
「ほぅ、では王子でなくなったキミが、なぜこの場にいるのかね?聞けば城ではずいぶんと冷たい待遇だったそうではないか?」
皇帝は両手を胸の高さに上げ、軽く肩をすくめて見せた。
「マルコは俺の弟だ、弟を護るために決まっているだろう」
「・・・ふむ、こちらに入っている情報とはずいぶん違うな?バッタの時は、しかたないからという態度だったそうではないか?城を出て孤児院に移り住み、変わったという事か・・・」
皇帝は、タジームの存在は知っていたが、会う事は初めてだった。
カエストゥスに入らせた帝国の間者の報告で聞いていたが、タジームは父ラシーンとの関係が悪く、13歳の時には城を出て完全にブレンダンの孤児院に移り住んだ。
それ以降、大臣がロペスに代わり、入国審査が厳しくなった事から、ベン・フィングの時代のように容易に間者を送り込めなくなったため、あまり情報が得られていなかった。
だがこの6年間、タジームがラシーンとの関係を修復できたという話しも聞こえて来る事はなかったため、タジームはもはや城との関係は一切無くなったと思っていた。
だが、マルコの前に立つタジームを目にし、皇帝は認識をあらためた。
「どうやらキミは、王族のしがらみとは関係無しに、純粋に兄として弟のために我々と戦う覚悟があるようだ・・・・・なるほど、これは驚異だ」
皇帝の体から魔力が滲み出てきた。
直接ぶつけられたわけではないが、セシリア・シールズでさえ守勢をとらざるをえなかったタジームの殺気を、涼しい顔で受け流した皇帝の魔力は、体から滲み出ているだけでもカエストゥス側にプレッシャーを与えるには十分だった。
「くっ!これが、皇帝の魔力か・・・」
皇帝は黒魔法使い。同じ黒魔法使いのウィッカーは、魔力で判断する事ができた。
だが、皇帝からにじみ出る魔力は、まだまだ全力ではないにも関わらず、ウィッカーにさえプレッシャーを感じさせる程のものだった。
ウィッカーはこの時点で察した。
皇帝の相手をできるとすれば、魔空の枝を持ったブレンダン、そしてタジーム・ハメイドしかいないと。
タジーム・ハメイドを除けば、大陸一の黒魔法使いとさえ言われたウィッカーだが、皇帝はその自分を凌ぐ程の魔力を秘めていた。
「・・・師匠」
「分かっておる。ワシはクラレッサから目を離せん。皇帝は王子にまかせるしかない。ウィッカー、お主はミラーじゃ、目の前の相手から意識を逸らしてはならん。あやつもワシ並みの魔力はあろう。油断するでない」
「・・・はい」
ブレンダンの言葉に、ウィッカーは気を引き締め直し、ジャキル・ミラーにだけ集中した。
皇帝の魔力には驚かされたが、タジーム・ハメイドに託すしかない。
だが、見方を変えれば、帝国はタジームの相手を皇帝しかできないのだ。
タジームは皇帝を、ブレンダンはクラレッサを。
そしてそれぞれに相手がいる事を考えた時、帝国は皇帝を入れて8人だが、カエストゥスはマルコも含めれば12人。人数的にはカエストゥスが有利であった。
そして、そう長い時間ではないが、いよいよお互いに睨み合うしかできなくなり、どちらも動く事ができずにいた。
「・・・皇帝、一つ聞きたい」
タジームの後ろから、マルコが声をかけた。
「・・・なんだ?」
皇帝がタジームと睨み合ったまま短く言葉を返した。
「お前達帝国が、我が国を属国にしたがっている事は知っている。そのためにこれまで我が国にしてきた侵略行為もな。だが、なぜ私ではなく父を殺した?王位継承の儀で新国王となった私を殺した方が、これからを考えれば都合が良かったのではないか?父を殺して何になる?」
「・・・勘違いしているようだな」
皇帝は軽く鼻をならすと、意識はタジームに向けたまま、少しだけマルコに目を向けた。
「勘違いだと?」
「そうだ、ラシーンだけではない・・・マルコ、貴様とラシーン、両者とも殺す気だったのだ。だが、継承の儀で貴様についた仮面の男、タジーム・ハメイドを目にした時、その内に巨大な魔力を感じ、やり合う危険性を感じてラシーンだけに標的を絞ったのだよ。まさかタジーム・ハメイドだとは予想しなかったが、納得だ」
「なぜだ!なぜ父上を!?退位してこれからは心穏やかに余生を送るだけだったのに!」
感情をむき出しに叫ぶマルコに、皇帝は眉一つ動かさず言い放った。
「戦争とはそういうものだ。そう、これはすでに戦争なのだよ。退位しても前国王だ。依然権力者だ。万一貴様の身になにか起これば、暫定的にでも国王に復帰するかもしれん。まぁ、今のところ国政は大臣が担っているようだが、それでもだ・・・血は絶たねばならんのだよ」
「・・・戦争だと?」
マルコが言葉の真意を確かめるように口にすると、皇帝は憐れむような笑みを見せた。
「まだ理解できていないのかね?前国王を殺害した我々帝国とは、戦争をするしかなかろう?」
探索魔法のサーチからヒントを得て、マルコが民の生活の中で役に立てばと作った青魔法である。
「落とし物を持ち主に返す事に使えれば・・・そんな普段の生活の中で役立てばと思い作った魔法が、まさかこんな事に使う事になろうとは・・・」
ジャキル・ミラーを見るマルコの目には、怒りと同じくらい悲しみの色も強く映っていた。
「・・・物に残る極微量の魔力の残り香、あるいは汗や匂い、そういったものを辿り引き合わせる・・・そのリターンとか言う魔法の原理は、そういうところですかな?」
ミラーは足元に落ちたナイフを、ゆっくりとかがんで拾い上げると、興味深そうに眺めながらマルコに言葉をかけた。
「・・・たった一回見ただけで、そこまで理解するとは、さすがブロートン帝国の青魔法兵団団長というところでしょうか・・・それで、認めますね?」
マルコはミラーを指していた手を下ろしたが、その目はミラーに鋭く向けたままである。
ラシーン・ハメイドを殺害したかという問いに、すぐには答えず、ミラーは前に立つ皇帝に目を向ける。
背中に当たる視線に気づいたのかは分からない。
だが皇帝は、ミラーに許可を与えるかのように、背中を向けたままわずかに頷いた。
マルコの新魔法を一目見て、言い逃れはできないと悟ったのであろう。
「・・・そうだ。ブレンダンが考えた通り、俺が変身してラシーンを刺し殺した」
ミラーの薄ら笑いに、マルコは心が冷たく凍っていくのを感じた。
「貴様!絶対に許さ・・・!?」
マルコが怒りにまかせ前に歩を進めようとすると、後ろから肩を掴まれる。
振り返ると、仮面の男が黙ってマルコを引き留めていた。仮面から覗くその目には、静かだがハッキリと怒りの炎が見える。
「あぁ、継承の儀の時にも護衛に付いていた仮面の者か。誰だか知らんが、俺とやり合う気・・・」
ラシーンの殺害を認めた事で、ミラーは取り繕う必要も無くなり、露骨にふてぶてしい態度を見せたが、仮面の男の発する殺気に、大きく後ろに飛び退いた。
そしてそれは皇帝とクラレッサを除く、他の護衛達も同様であった。
直接殺気をぶつけられたミラー程ではないが、セシリア・シールズをもってしても、後退こそしなかったが、両腕を盾に、顔や体を守る体制をとっていた。
「はぁっ!・・・はぁっ・・・くそ!なんだそいつは!?これほどの殺気を・・・」
ミラーが息を切らしながら仮面の男を睨みつける。
その目には、明らかな恐れの感情が見えた。
仮面を付けたその男は、180cm程の長身に、目元だけを隠せる簡易的な白い仮面を付け、深緑色のカエストゥス国の黒魔法使いのローブに身を包み、王宮仕えの紋章が刺繍されたエンブレムを胸に付けている。
ジャキル・ミラーは大陸一の軍事国家、ブロートン帝国の青魔法兵団の団長として、万を超える青魔王兵を従えている。
そしてその魔力は、ブレンダン・ランデルにも引けを取らない程だったが、それほどの実力者ゆえにたった一度、殺気を浴びせられただけで分かった。
この仮面の男は、自分では推し量れない程の魔力を持っていると。
「・・・ほう、式場で感じた通り、やはり大した魔力だ。余とクラレッサ・・・あとはセシリアくらいか、踏みとどまれたのは。しかもまだ本気ではなさそうだ。これほどの魔力を持っている者は、余は一人しか思い当たらんな。バッタ以降、城には一切入っていないと聞いていたが・・・どういう風の吹き回しかな?タジーム・ハメイド王子」
皇帝の目は、仮面の奥のタジームの目を真っ直ぐにとらえ、見据えていた。
タジームは、ゆっくりと仮面に手をかけ外す。
「これはこれは、仮面を外されたという事は、あなたがそうであると認識してよろしいな?お初にお目にかかる。余はブロートン帝国皇帝ローランド・ライアン。お見知り置きを」
皇帝はうやうやしく胸に手を当て一礼をすると、タジームにも言葉を促すように、右手をタジームに差し向ける。
「・・・俺はもう王子ではない。ただのタジームだ」
「ほぅ、では王子でなくなったキミが、なぜこの場にいるのかね?聞けば城ではずいぶんと冷たい待遇だったそうではないか?」
皇帝は両手を胸の高さに上げ、軽く肩をすくめて見せた。
「マルコは俺の弟だ、弟を護るために決まっているだろう」
「・・・ふむ、こちらに入っている情報とはずいぶん違うな?バッタの時は、しかたないからという態度だったそうではないか?城を出て孤児院に移り住み、変わったという事か・・・」
皇帝は、タジームの存在は知っていたが、会う事は初めてだった。
カエストゥスに入らせた帝国の間者の報告で聞いていたが、タジームは父ラシーンとの関係が悪く、13歳の時には城を出て完全にブレンダンの孤児院に移り住んだ。
それ以降、大臣がロペスに代わり、入国審査が厳しくなった事から、ベン・フィングの時代のように容易に間者を送り込めなくなったため、あまり情報が得られていなかった。
だがこの6年間、タジームがラシーンとの関係を修復できたという話しも聞こえて来る事はなかったため、タジームはもはや城との関係は一切無くなったと思っていた。
だが、マルコの前に立つタジームを目にし、皇帝は認識をあらためた。
「どうやらキミは、王族のしがらみとは関係無しに、純粋に兄として弟のために我々と戦う覚悟があるようだ・・・・・なるほど、これは驚異だ」
皇帝の体から魔力が滲み出てきた。
直接ぶつけられたわけではないが、セシリア・シールズでさえ守勢をとらざるをえなかったタジームの殺気を、涼しい顔で受け流した皇帝の魔力は、体から滲み出ているだけでもカエストゥス側にプレッシャーを与えるには十分だった。
「くっ!これが、皇帝の魔力か・・・」
皇帝は黒魔法使い。同じ黒魔法使いのウィッカーは、魔力で判断する事ができた。
だが、皇帝からにじみ出る魔力は、まだまだ全力ではないにも関わらず、ウィッカーにさえプレッシャーを感じさせる程のものだった。
ウィッカーはこの時点で察した。
皇帝の相手をできるとすれば、魔空の枝を持ったブレンダン、そしてタジーム・ハメイドしかいないと。
タジーム・ハメイドを除けば、大陸一の黒魔法使いとさえ言われたウィッカーだが、皇帝はその自分を凌ぐ程の魔力を秘めていた。
「・・・師匠」
「分かっておる。ワシはクラレッサから目を離せん。皇帝は王子にまかせるしかない。ウィッカー、お主はミラーじゃ、目の前の相手から意識を逸らしてはならん。あやつもワシ並みの魔力はあろう。油断するでない」
「・・・はい」
ブレンダンの言葉に、ウィッカーは気を引き締め直し、ジャキル・ミラーにだけ集中した。
皇帝の魔力には驚かされたが、タジーム・ハメイドに託すしかない。
だが、見方を変えれば、帝国はタジームの相手を皇帝しかできないのだ。
タジームは皇帝を、ブレンダンはクラレッサを。
そしてそれぞれに相手がいる事を考えた時、帝国は皇帝を入れて8人だが、カエストゥスはマルコも含めれば12人。人数的にはカエストゥスが有利であった。
そして、そう長い時間ではないが、いよいよお互いに睨み合うしかできなくなり、どちらも動く事ができずにいた。
「・・・皇帝、一つ聞きたい」
タジームの後ろから、マルコが声をかけた。
「・・・なんだ?」
皇帝がタジームと睨み合ったまま短く言葉を返した。
「お前達帝国が、我が国を属国にしたがっている事は知っている。そのためにこれまで我が国にしてきた侵略行為もな。だが、なぜ私ではなく父を殺した?王位継承の儀で新国王となった私を殺した方が、これからを考えれば都合が良かったのではないか?父を殺して何になる?」
「・・・勘違いしているようだな」
皇帝は軽く鼻をならすと、意識はタジームに向けたまま、少しだけマルコに目を向けた。
「勘違いだと?」
「そうだ、ラシーンだけではない・・・マルコ、貴様とラシーン、両者とも殺す気だったのだ。だが、継承の儀で貴様についた仮面の男、タジーム・ハメイドを目にした時、その内に巨大な魔力を感じ、やり合う危険性を感じてラシーンだけに標的を絞ったのだよ。まさかタジーム・ハメイドだとは予想しなかったが、納得だ」
「なぜだ!なぜ父上を!?退位してこれからは心穏やかに余生を送るだけだったのに!」
感情をむき出しに叫ぶマルコに、皇帝は眉一つ動かさず言い放った。
「戦争とはそういうものだ。そう、これはすでに戦争なのだよ。退位しても前国王だ。依然権力者だ。万一貴様の身になにか起これば、暫定的にでも国王に復帰するかもしれん。まぁ、今のところ国政は大臣が担っているようだが、それでもだ・・・血は絶たねばならんのだよ」
「・・・戦争だと?」
マルコが言葉の真意を確かめるように口にすると、皇帝は憐れむような笑みを見せた。
「まだ理解できていないのかね?前国王を殺害した我々帝国とは、戦争をするしかなかろう?」
0
あなたにおすすめの小説
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅
散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー
2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。
人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。
主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m
【完結】魅了の魔法にかけられて全てを失った俺は、最強の魔法剣士になり時を巻き戻す
金峯蓮華
ファンタジー
戦に負け、国が滅び、俺ひとりだけ生き残った。愛する女を失い、俺は死に場所を求め、傭兵となり各地を漂っていた。そんな時、ある男に声をかけられた。
「よぉ、にいちゃん。お前、魅了魔法がかかってるぜ。それも強烈に強いヤツだ。解いてやろうか?」
魅了魔法? なんだそれは?
その男との出会いが俺の人生を変えた。俺は時間をもどし、未来を変える。
R15は死のシーンがあるための保険です。
独自の異世界の物語です。
独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活
髙龍
ファンタジー
MMORPGで念願のアイテムを入手した次の瞬間大量の水に押し流され無念の中生涯を終えてしまう。
しかし神は彼を見捨てていなかった。
そんなにゲームが好きならと手にしたステータスとアイテムを持ったままゲームに似た世界に転生させてやろうと。
これは俺TUEEEしながら異世界に新しい風を巻き起こす一人の男の物語。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
空を翔ける鷲医者の異世界行診録
川原源明
ファンタジー
異世界に飛ばされた外科医は、何故か巨大な鷲の姿で目を覚ました。
手術道具も病院もない世界で、彼は鋭い嘴と翼、そして医者としての知識を武器に、人助けと旅を続けることになる。
港町での診療や救助活動の最中、彼は裏社会に暗躍する組織――黒羽同盟の存在を知る。
些細な事件をきっかけに彼らの計画を阻み、やがて同盟幹部“刺青の男”との因縁が芽生える。
仲間の戦士バルグ、薬師リィナと共に各地を巡りながら、黒羽同盟の毒物流通や破壊工作を次々と阻止していく鷲医者。
だが、阻止するたびに組織の敵意は強まり、陰謀はより大きく、危険な形で彼らの旅路に絡みついていく――。
異世界の空を翔ける空飛ぶ医者と仲間たちの戦いは、いま大陸屈指の商業都市ヴァルメリアを舞台に、
黒羽同盟との避けられぬ衝突へと静かに加速していた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる