576 / 1,542
575 レイジェスへの報告
しおりを挟む
『ウィ~ッス!悪い悪い待った?いや、事務所入ったら鏡入れた箱光ってっからさ、急いで出したんだけどよ。待たせてたら悪かったね。あ、ノンノンじゃん?どうしたの?』
間の抜けた感じで話し出すジャレットに、シャノンを始め、全員が軽い溜息をついた
「えっと、ジャレットさん、その、ノンノンての止めてくれないかな?」
『え、なんで?いいじゃん。可愛いと思うぜ俺は』
ジャレットにノンノンと渾名を付けられたシャノンが、やや引きつった顔で文句を言うが、ジャレットはまるで気にもせず、すまし顔で言葉を返す。
アラタ達がロンズデールに行くまでの数週間に、レイジェスのメンバーは、シャノンを始めリンジー達とも、写しの鏡を通じて顔合わせは済ませていたのだ。
しかし、シャノンはまさか、直接は会っておらず、数回挨拶程度の言葉を交わしただけの男に、ノンノンと呼ばれるとは、夢にも思っていなかった。
『ちょっと、ジャレット、どいてくれるかしら?私が話すわ。あなたメインレジに行ってなさい』
『え、なんだよシーちゃん、ここは責任者の俺が・・・』
『ジャレット、私氷魔法が得意なの』
『ちょっ!分かった!分かったから!』
ホログラムのような淡い光で映し出されるチャライ男の姿が、ウェーブがかった長い髪の、儚げな印象の女性に切り替わる。
レイジェスの黒魔法担当、シルヴィア・メルウィーである。
『シャノンさん、ごめんなさいね。ジャレットだと話しが進まなそうだったから、私がお話しを聞きますね』
「シルヴィアさん、すみませんね。コホン、ではまず、レイチェルさん達は無事にロンズデールに到着しました。安心してください」
担当がシルヴィアに変わり、シャノンは、ふぅ、と息を付いて、気を引き締め直すように咳払いをして話し始めた。
仲間が無事に目的地に着いた事を聞き、シルヴィアの表情に安堵の色が広がる。
「こちらに滞在中は、我々アラルコン商会が宿を提供します。宿泊代は大臣が負担してくれますので、ご安心ください。では、現在の我々の状況をお話しします」
国王派の筆頭ラミール・カーンが大海の船団と手を組み、ブロートン帝国の要人を迎えて、大型客船でのクルーズを行う事。
そしてカーンとウラジミールの二人は、そのクルーズ船で自分達の帝国での立場を確保しつつ、ロンズデールを帝国の属国として売り渡す事を企てている。
シャノン達はそのクルーズ船に乗り込み、なんとしてもその目論見を潰す事を計画している。
シャノンはそこまでをシルヴィアに伝えると、写しの鏡に映るシルヴィアを形作る淡い光は、シルヴィアの心情を表すかのように揺れ動いた。
『・・・ずいぶん危険なのね。それに、船の中で戦闘になるんじゃないかしら?大丈夫なの?』
シルヴィアの危惧している事は当然と言えば当然である。
船内で戦えば、無関係の人達も巻き込みかねない。更に戦闘になった場合、最悪船が沈む事も考えられる。
「シルヴィアさん、うん。当然の心配ですね。もちろん戦闘になる可能性がゼロとは言えません。ですが、私達も最初から戦うつもりはありません。国王さえ説得できればいいんです。帝国との話しも国王が首を縦に振らなければ流れます。それに、カーンもウラジミールも、船で戦おうとはしないでしょう。だって、自分達も危ないのですから。それに、帝国の要人や、大勢の貴族も集まるのです。彼らを危険にさらして得する事はありませんからね」
『・・・なるほど。シャノンさん、そこまで考えてらっしゃるんですね。さすがです。でも、それでしたら、船に乗る前に国王の説得はできなんですか?』
「難しいですね。最近はリンジーさん達もお目通りできないようなんです。バルカルセル大臣が話しそうとしても、帝国関係の話しになると、まともに聞いてもらえず逃げられるそうで。だから、絶対に逃げようのない海の上で決行する事にしました。それに、ちょうどいい機会だとも思ったんです。そのまま帝国の要人に、今後のロンズデールの立場を明確に伝えてやれますから。国王は何が何でも説得しますよ」
強く確かな言葉で話すシャノン。
その目をじっと見つめるシルヴィアは、やがてコクリと頷いた。
『・・・分かったわ。シャノンさん、そこまで言い切るんなら、あなたを信じます。ただ、レイチェルもアラタ君もレイジェスに必要な人材だし、大切な仲間なの。あまり無理はさせないでくださいね』
「はい。本来ロンズデールの人間だけで解決しなければならない事ですから。必ず無事にレイジェスにお返しします」
『・・・シャノンさんは強くてしっかりした方ですね』
「あははは、そんな事ないですよ。がむしゃらにやってるだけで。ただ、この国を護りたい。それだけです」
写しの鏡を通じて言葉を交わす二人の女性。その心根は互いに通じ合い、お互いに信頼を深め合う。
「・・・じゃあ、今日はこの辺で。シルヴィアさん、また会いましょう」
『あ、ちょっと待って』
ひとしきり話し、シャノンが通信終えようとすると、シルヴィアが手を前に出してシャノンを止めた。
「ん、どうしました?」
『シャノンさん、すみませんが、アラタ君に代わってもらえますか?』
「あ、いいですよ。お兄さん、ご指名だよ」
「あ、はい」
シャノンが後ろに下がり、アラタが鏡の正面に移動すると、そこには少しクセのあるオレンジ色の髪をした女の子が立っていた。
パッチリとした薄茶色の瞳、形の良い桜色の唇は、小さな微笑みを浮かべている。
「カチュア!」
『シルヴィアさんが写しの鏡使ってたから、お願いしてちょっと代わってもらったの。忙しい時にごめんね』
「いや、そんな、元気?あ、俺なに聞いてんだ?」
『あはは!アラタ君、大丈夫だよ。私は元気だから。あのね、ケイトさんにシルヴィアさんにユーリ、それにエルちゃんもね、毎日うちに来てくれるんだよ。こっちは心配しないで大丈夫だから、アラタ君はアラタ君のやるべき事を頑張ってね』
「・・・そっか、うん。みんな良い人だよな。うん、良かった。カチュア、俺頑張るな」
カチュアの笑顔にアラタも自然と顔がほころんだ。
クインズベリーを発つ時、大丈夫だと安心できていたつもりだった。
だが、心のどこかで気にはなっていた。
今、目の前にいるカチュアは、無理をしていない自然の笑顔を見せていた。
アラタのまた普段通り、自然な笑顔をカチュアに見せていた。
『アラタ君・・・私のお願いは一つだけだよ』
「うん・・・ちゃんと帰るよ」
『怪我をしないで元気にだからね?』
「う~ん・・・怪我はするかもしれない。けど、絶対元気に帰るよ」
そこは分かったって言って欲しかったな。と少しアラタを睨むカチュア。
・・・ごめん。でも、絶対に元気に帰るから
・・・うぅん、私もいじわる言っちゃった
・・・でも、約束は守るから
・・・知ってるよ。アラタ君は約束を守ってくれるもんね
・・・カチュア
・・・うん
・・・帰ったら結婚式を挙げよう
・・・うん。私、待ってるね
優しく微笑むカチュアを見て、アラタは心が温かく満たされた
間の抜けた感じで話し出すジャレットに、シャノンを始め、全員が軽い溜息をついた
「えっと、ジャレットさん、その、ノンノンての止めてくれないかな?」
『え、なんで?いいじゃん。可愛いと思うぜ俺は』
ジャレットにノンノンと渾名を付けられたシャノンが、やや引きつった顔で文句を言うが、ジャレットはまるで気にもせず、すまし顔で言葉を返す。
アラタ達がロンズデールに行くまでの数週間に、レイジェスのメンバーは、シャノンを始めリンジー達とも、写しの鏡を通じて顔合わせは済ませていたのだ。
しかし、シャノンはまさか、直接は会っておらず、数回挨拶程度の言葉を交わしただけの男に、ノンノンと呼ばれるとは、夢にも思っていなかった。
『ちょっと、ジャレット、どいてくれるかしら?私が話すわ。あなたメインレジに行ってなさい』
『え、なんだよシーちゃん、ここは責任者の俺が・・・』
『ジャレット、私氷魔法が得意なの』
『ちょっ!分かった!分かったから!』
ホログラムのような淡い光で映し出されるチャライ男の姿が、ウェーブがかった長い髪の、儚げな印象の女性に切り替わる。
レイジェスの黒魔法担当、シルヴィア・メルウィーである。
『シャノンさん、ごめんなさいね。ジャレットだと話しが進まなそうだったから、私がお話しを聞きますね』
「シルヴィアさん、すみませんね。コホン、ではまず、レイチェルさん達は無事にロンズデールに到着しました。安心してください」
担当がシルヴィアに変わり、シャノンは、ふぅ、と息を付いて、気を引き締め直すように咳払いをして話し始めた。
仲間が無事に目的地に着いた事を聞き、シルヴィアの表情に安堵の色が広がる。
「こちらに滞在中は、我々アラルコン商会が宿を提供します。宿泊代は大臣が負担してくれますので、ご安心ください。では、現在の我々の状況をお話しします」
国王派の筆頭ラミール・カーンが大海の船団と手を組み、ブロートン帝国の要人を迎えて、大型客船でのクルーズを行う事。
そしてカーンとウラジミールの二人は、そのクルーズ船で自分達の帝国での立場を確保しつつ、ロンズデールを帝国の属国として売り渡す事を企てている。
シャノン達はそのクルーズ船に乗り込み、なんとしてもその目論見を潰す事を計画している。
シャノンはそこまでをシルヴィアに伝えると、写しの鏡に映るシルヴィアを形作る淡い光は、シルヴィアの心情を表すかのように揺れ動いた。
『・・・ずいぶん危険なのね。それに、船の中で戦闘になるんじゃないかしら?大丈夫なの?』
シルヴィアの危惧している事は当然と言えば当然である。
船内で戦えば、無関係の人達も巻き込みかねない。更に戦闘になった場合、最悪船が沈む事も考えられる。
「シルヴィアさん、うん。当然の心配ですね。もちろん戦闘になる可能性がゼロとは言えません。ですが、私達も最初から戦うつもりはありません。国王さえ説得できればいいんです。帝国との話しも国王が首を縦に振らなければ流れます。それに、カーンもウラジミールも、船で戦おうとはしないでしょう。だって、自分達も危ないのですから。それに、帝国の要人や、大勢の貴族も集まるのです。彼らを危険にさらして得する事はありませんからね」
『・・・なるほど。シャノンさん、そこまで考えてらっしゃるんですね。さすがです。でも、それでしたら、船に乗る前に国王の説得はできなんですか?』
「難しいですね。最近はリンジーさん達もお目通りできないようなんです。バルカルセル大臣が話しそうとしても、帝国関係の話しになると、まともに聞いてもらえず逃げられるそうで。だから、絶対に逃げようのない海の上で決行する事にしました。それに、ちょうどいい機会だとも思ったんです。そのまま帝国の要人に、今後のロンズデールの立場を明確に伝えてやれますから。国王は何が何でも説得しますよ」
強く確かな言葉で話すシャノン。
その目をじっと見つめるシルヴィアは、やがてコクリと頷いた。
『・・・分かったわ。シャノンさん、そこまで言い切るんなら、あなたを信じます。ただ、レイチェルもアラタ君もレイジェスに必要な人材だし、大切な仲間なの。あまり無理はさせないでくださいね』
「はい。本来ロンズデールの人間だけで解決しなければならない事ですから。必ず無事にレイジェスにお返しします」
『・・・シャノンさんは強くてしっかりした方ですね』
「あははは、そんな事ないですよ。がむしゃらにやってるだけで。ただ、この国を護りたい。それだけです」
写しの鏡を通じて言葉を交わす二人の女性。その心根は互いに通じ合い、お互いに信頼を深め合う。
「・・・じゃあ、今日はこの辺で。シルヴィアさん、また会いましょう」
『あ、ちょっと待って』
ひとしきり話し、シャノンが通信終えようとすると、シルヴィアが手を前に出してシャノンを止めた。
「ん、どうしました?」
『シャノンさん、すみませんが、アラタ君に代わってもらえますか?』
「あ、いいですよ。お兄さん、ご指名だよ」
「あ、はい」
シャノンが後ろに下がり、アラタが鏡の正面に移動すると、そこには少しクセのあるオレンジ色の髪をした女の子が立っていた。
パッチリとした薄茶色の瞳、形の良い桜色の唇は、小さな微笑みを浮かべている。
「カチュア!」
『シルヴィアさんが写しの鏡使ってたから、お願いしてちょっと代わってもらったの。忙しい時にごめんね』
「いや、そんな、元気?あ、俺なに聞いてんだ?」
『あはは!アラタ君、大丈夫だよ。私は元気だから。あのね、ケイトさんにシルヴィアさんにユーリ、それにエルちゃんもね、毎日うちに来てくれるんだよ。こっちは心配しないで大丈夫だから、アラタ君はアラタ君のやるべき事を頑張ってね』
「・・・そっか、うん。みんな良い人だよな。うん、良かった。カチュア、俺頑張るな」
カチュアの笑顔にアラタも自然と顔がほころんだ。
クインズベリーを発つ時、大丈夫だと安心できていたつもりだった。
だが、心のどこかで気にはなっていた。
今、目の前にいるカチュアは、無理をしていない自然の笑顔を見せていた。
アラタのまた普段通り、自然な笑顔をカチュアに見せていた。
『アラタ君・・・私のお願いは一つだけだよ』
「うん・・・ちゃんと帰るよ」
『怪我をしないで元気にだからね?』
「う~ん・・・怪我はするかもしれない。けど、絶対元気に帰るよ」
そこは分かったって言って欲しかったな。と少しアラタを睨むカチュア。
・・・ごめん。でも、絶対に元気に帰るから
・・・うぅん、私もいじわる言っちゃった
・・・でも、約束は守るから
・・・知ってるよ。アラタ君は約束を守ってくれるもんね
・・・カチュア
・・・うん
・・・帰ったら結婚式を挙げよう
・・・うん。私、待ってるね
優しく微笑むカチュアを見て、アラタは心が温かく満たされた
0
あなたにおすすめの小説
田舎娘、追放後に開いた小さな薬草店が国家レベルで大騒ぎになるほど大繁盛
タマ マコト
ファンタジー
【大好評につき21〜40話執筆決定!!】
田舎娘ミントは、王都の名門ローズ家で地味な使用人薬師として働いていたが、令嬢ローズマリーの嫉妬により濡れ衣を着せられ、理不尽に追放されてしまう。雨の中ひとり王都を去ったミントは、亡き祖母が残した田舎の小屋に戻り、そこで薬草店を開くことを決意。森で倒れていた謎の青年サフランを救ったことで、彼女の薬の“異常な効き目”が静かに広まりはじめ、村の小さな店《グリーンノート》へ、変化の風が吹き込み始める――。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
異世界に転生した俺は英雄の身体強化魔法を使って無双する。~無詠唱の身体強化魔法と無詠唱のマジックドレインは異世界最強~
北条氏成
ファンタジー
宮本 英二(みやもと えいじ)高校生3年生。
実家は江戸時代から続く剣道の道場をしている。そこの次男に生まれ、優秀な兄に道場の跡取りを任せて英二は剣術、槍術、柔道、空手など様々な武道をやってきた。
そんなある日、トラックに轢かれて死んだ英二は異世界へと転生させられる。
グランベルン王国のエイデル公爵の長男として生まれた英二はリオン・エイデルとして生きる事に・・・
しかし、リオンは貴族でありながらまさかの魔力が200しかなかった。貴族であれば魔力が1000はあるのが普通の世界でリオンは初期魔法すら使えないレベル。だが、リオンには神話で邪悪なドラゴンを倒した魔剣士リュウジと同じ身体強化魔法を持っていたのだ。
これは魔法が殆ど使えない代わりに、最強の英雄の魔法である身体強化魔法を使いながら無双する物語りである。
神スキル【絶対育成】で追放令嬢を餌付けしたら国ができた
黒崎隼人
ファンタジー
過労死した植物研究者が転生したのは、貧しい開拓村の少年アランだった。彼に与えられたのは、あらゆる植物を意のままに操る神スキル【絶対育成】だった。
そんな彼の元に、ある日、王都から追放されてきた「悪役令嬢」セラフィーナがやってくる。
「私があなたの知識となり、盾となりましょう。その代わり、この村を豊かにする力を貸してください」
前世の知識とチートスキルを持つ少年と、気高く理知的な元公爵令嬢。
二人が手を取り合った時、飢えた辺境の村は、やがて世界が羨む豊かで平和な楽園へと姿を変えていく。
辺境から始まる、農業革命ファンタジー&国家創成譚が、ここに開幕する。
社畜をクビになった俺のスキルは「根回し」だけど、異世界では世界最強の裏方でした
cotonoha garden
ファンタジー
派手な攻撃魔法も、伝説級のチートもない。
社畜生活で身につけたのは、会議前の根回しと、空気を読みながら人と人をつなぐ段取り力――そして異世界で手に入れたスキルもまた、「根回し」だけだった。
『社畜の俺がもらったスキルは「根回し」だけど、なぜか世界最強らしい』は、
・追放・異世界転移ものが好き
・けれどただのざまぁで終わる話では物足りない
・裏方の仕事や調整役のしんどさに心当たりがある
そんな読者に向けた、“裏方最強”系ファンタジーです。
主人公は最初から最強ではありません。
「自分なんて代わりがきく」と思い込み、表舞台に立つ勇気を持てないままクビになった男が、異世界で「人と人をつなぐこと」の価値に向き合い、自分の仕事と存在を肯定していく物語です。
ギルド、ステータス、各国の思惑――テンプレ的な異世界要素の裏側で、
一言の声かけや、さりげない段取りが誰かの人生と戦争の行方を変えていく。
最後には、主人公が「もう誰かの歯車ではなく、自分で選んだ居場所」に立つ姿を、少しじんわりしながら見届けられるはずです。
底辺から始まった俺の異世界冒険物語!
ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。
しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。
おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。
漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。
この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――
最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅
散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー
2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。
人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。
主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(りょうが)今月は2冊出版!
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる