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★ 進展しただけでも良しとしよう
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瞬間、勢いよく視界がブレた。続けて背中を襲った軽い衝撃。衣擦れの音。木材が軋む音。
「どわっ」
視界が平常運転に、クリアに戻った時には、すでに組み敷かれていた。ギラついた、飢えた獣のように鋭い眼差しが、俺を見下ろしている。
身動きが取れない。両手を指を絡めて繋がれて、シーツに押さえつけられてるからだ。そもそも抵抗する気はないのだけれど。俺から誘ったのだから。
「……本当に、堪らない……」
「バアル……さん?」
「……お覚悟は出来ておりますよね? これほどまでに、この老骨めを煽ったのですから」
瞳に宿る妖しい輝き。熱のこもった眼差しに見つめられるだけで、頬をゆるりと撫でられるだけで、期待に心が震えてしまう。
首元に顔を埋められたかと思えば、甘く食まれていた。そのままキツく吸われて、あの疼きが蘇ってしまう。もう、俺感じて……
「あ……」
「私も、男だと……忠告したでしょう?」
バアルさんは、まだ遠慮しているんだろう。俺の為に我慢してくれているんだろう。
現に、踏み止まってくれている。俺のことを好き勝手に出来る力を持ちながらもそうせずに、繋いだ手を震わせている。
だから、伝えないと。
「…………です」
「……アオイ?」
「ど、どんと来いです! 俺だって言いましたもん! 大歓迎ですって!!」
長い睫毛がパチパチ瞬く。
さっきまでの艶やかさは何処へやら。きょとんとしたお顔で固まってしまった。長い触覚も、大きく広がった羽も動かない。
……なんか、俺、間違えた? 決意表明のつもりだったんですけど? バアルさんの好きにして下さいっていう。
シンと静まり返った室内に、吹き出す音が響く。それから堰を切ったように降ってきた。楽しくて仕方がないと言わんばかりの笑い声が。
「ふ、ふふっ……確かに……くく、確かに仰っていましたね……」
何やら、ツボにクリティカルヒットしたらしい。離した片手で口を覆い、背中を丸めていらっしゃる。
笑わせるつもりは全くなかったんですけど。襲ってもらうつもりだったんですけど?
ひとしきりクスクス笑ってから、目元を拭いながらバアルさんが尋ねてくる。
「では、御言葉に甘えても宜しいでしょうか? いつもより深く、貴方様の中を暴いても宜しいでしょうか?」
まさか、オッケーをもらえるとは。
艷やかに微笑む彼の指先が俺のヘソ辺りに触れてから、みぞおちに向かって撫で上げていく。もしや、ソコまで届いちゃうってことなんだろうか。
不安が全くないと言えばウソになる。
でも、今までの積み重ねが、バアルさんに丁寧にいたしてもらっていたからだろう。期待の方が、込み上げてくる喜びの方が上回っていた。圧倒的に。
「は、はい……なんなら、中に出しちゃってもいいんですよ?」
「そ、それは……大変嬉しく存じます。ですが……奥への挿入は、御身にいつも以上の負担を強いてしまいます。ですから……」
「……もう少し慣れてから、ですか?」
「……はい、左様でございます」
やっぱり、いっぺんにはムリか。まぁ、ダメ元だったけどさ。先っちょだけだったのが、進展しただけでも良しとしよう。
「分かりました。じゃあ、お願いします」
「此方こそ、宜しくお願い致します」
恭しく頭を下げてから、バアルさんが俺の手を取る。薬指で輝く揃いの輪に触れた唇が、柔らかい弧を描いた。
散々、可愛がってもらったってのに。触れるだけのキスをくれる彼は、飽きずに俺の胸元を撫でている。
「ん、ん……ぁっ、ふ……」
……感じちゃってる俺も俺だけどさ。
触れ合う唇から、クスクスと嬉しそうな震えが伝わってくる。服越しに触れられただけで、あっさり硬くしてしまったからだろう。ご機嫌そうに羽がはためいていらっしゃる。
肌着ごと胸元までたくし上げられて、今度は直接。よしよしと先端を撫でられてから、きゅっと軽く摘まれた。
途端に広がる甘い痺れに、あそこがまたジワリと滲んでしまう。このままじゃ、また俺だけ……
「っ……んっ、も、胸ばっか……やだ……」
「ですが、お好きでしょう?」
小首を傾げるバアルさんは楽しそう。指の腹の間で捏ねるように俺の乳首を弄りながら、瞳をうっとり細めている。
ときめく鼓動と抗えない心地よさ。強烈だ。一瞬、流されそうになってしまっていた。でも。
「……好きだし、気持ちいいけど……イきたくない……バアルさんのでイかせて欲しい……」
今度は一緒がいい。バアルさんを感じたい。
「っ……」
息を飲むような音がしたかと思えば、突然視界が赤く染まった。トレーナーだ。どうやら俺は脱がされているらしい。
すぽんっと抜き取られ、肌が外気に晒される。下もだ。パンツごと黒のズボンが一気にずり下ろされてしまった。視界の端で宙に投げられ、ベッドの端からずり落ちていく赤と黒が見えた。
「……バアルさ…………ひょわっ」
心もとない姿になったのは俺だけじゃなかった。いつ脱いだのだろうか。俺に覆い被さってきた彼もまた、神秘的な素肌を晒していたんだ。
くっきりと浮き出た鎖骨が、谷間が出来てしまうほど盛り上がった胸の筋肉がカッコいい。白い肌に濃い陰影をつけている腹筋もだ。ぺらぺらな俺と違って割れている。
キュッと引き締まり、くの字にくびれた腰が色っぽい。キレイなV字を浮かび上がらせている股のつけ根も。
そうやって、じっくり見惚れてしまっていたからだ。ごく自然に気づいてしまった。
「あ……」
ヘソの辺りまで反り返り、主張している雄に。俺のとは、大人と子供くらいに差がある男の象徴に。
大きく張り出した先端は赤く潤んで、太く脈打つ竿にはいくつもの血管が浮き出ている。
凶悪というか、なんというか。ホントにコレが、入ってしまっているのだから驚きだ。先っぽだけとはいえ俺のお尻の穴に。
「全く……あまり煽らないで下さいと、再三申し上げているのですが……」
深いため息をついて、目元にかかった前髪をかき上げる。恨めしそうに瞳を細めつつも、彼の触覚と羽は賑やかだ。ぶんぶん、ぱたぱた揺れている。イヤという訳ではなさそう。
「……でも、早く欲しいなって思ってたから……バアルさんの」
「っ……そういうところでございます」
「ご、ごめんなさい……」
わざとらしい咳払いの後にはもう、いつものバアルさんに戻っていた。
「いえ、失礼。私の方こそ申し訳ございません。健気な貴方様の可愛らしさに、少々取り乱してしまいました」
その手には小さな小瓶が、すっかりおなじみの潤滑油が入った瓶が握られていた。
バアルさんがやりやすいように、膝裏に手を回して足を持ち上げる。この格好はまだ慣れない。恥ずかしくて仕方がない。バアルさんに向かって、大事な部分を見せつけてしまっているから。
でも、かといって四つん這いはなぁ。結局、解してもらうんだから、見せなきゃいけないのは一緒だし。
「ありがとうございます、いい子ですね」
だったら顔が見られる方がいい。微笑みかけられながら、頭を撫でてもらえる方が。
「どわっ」
視界が平常運転に、クリアに戻った時には、すでに組み敷かれていた。ギラついた、飢えた獣のように鋭い眼差しが、俺を見下ろしている。
身動きが取れない。両手を指を絡めて繋がれて、シーツに押さえつけられてるからだ。そもそも抵抗する気はないのだけれど。俺から誘ったのだから。
「……本当に、堪らない……」
「バアル……さん?」
「……お覚悟は出来ておりますよね? これほどまでに、この老骨めを煽ったのですから」
瞳に宿る妖しい輝き。熱のこもった眼差しに見つめられるだけで、頬をゆるりと撫でられるだけで、期待に心が震えてしまう。
首元に顔を埋められたかと思えば、甘く食まれていた。そのままキツく吸われて、あの疼きが蘇ってしまう。もう、俺感じて……
「あ……」
「私も、男だと……忠告したでしょう?」
バアルさんは、まだ遠慮しているんだろう。俺の為に我慢してくれているんだろう。
現に、踏み止まってくれている。俺のことを好き勝手に出来る力を持ちながらもそうせずに、繋いだ手を震わせている。
だから、伝えないと。
「…………です」
「……アオイ?」
「ど、どんと来いです! 俺だって言いましたもん! 大歓迎ですって!!」
長い睫毛がパチパチ瞬く。
さっきまでの艶やかさは何処へやら。きょとんとしたお顔で固まってしまった。長い触覚も、大きく広がった羽も動かない。
……なんか、俺、間違えた? 決意表明のつもりだったんですけど? バアルさんの好きにして下さいっていう。
シンと静まり返った室内に、吹き出す音が響く。それから堰を切ったように降ってきた。楽しくて仕方がないと言わんばかりの笑い声が。
「ふ、ふふっ……確かに……くく、確かに仰っていましたね……」
何やら、ツボにクリティカルヒットしたらしい。離した片手で口を覆い、背中を丸めていらっしゃる。
笑わせるつもりは全くなかったんですけど。襲ってもらうつもりだったんですけど?
ひとしきりクスクス笑ってから、目元を拭いながらバアルさんが尋ねてくる。
「では、御言葉に甘えても宜しいでしょうか? いつもより深く、貴方様の中を暴いても宜しいでしょうか?」
まさか、オッケーをもらえるとは。
艷やかに微笑む彼の指先が俺のヘソ辺りに触れてから、みぞおちに向かって撫で上げていく。もしや、ソコまで届いちゃうってことなんだろうか。
不安が全くないと言えばウソになる。
でも、今までの積み重ねが、バアルさんに丁寧にいたしてもらっていたからだろう。期待の方が、込み上げてくる喜びの方が上回っていた。圧倒的に。
「は、はい……なんなら、中に出しちゃってもいいんですよ?」
「そ、それは……大変嬉しく存じます。ですが……奥への挿入は、御身にいつも以上の負担を強いてしまいます。ですから……」
「……もう少し慣れてから、ですか?」
「……はい、左様でございます」
やっぱり、いっぺんにはムリか。まぁ、ダメ元だったけどさ。先っちょだけだったのが、進展しただけでも良しとしよう。
「分かりました。じゃあ、お願いします」
「此方こそ、宜しくお願い致します」
恭しく頭を下げてから、バアルさんが俺の手を取る。薬指で輝く揃いの輪に触れた唇が、柔らかい弧を描いた。
散々、可愛がってもらったってのに。触れるだけのキスをくれる彼は、飽きずに俺の胸元を撫でている。
「ん、ん……ぁっ、ふ……」
……感じちゃってる俺も俺だけどさ。
触れ合う唇から、クスクスと嬉しそうな震えが伝わってくる。服越しに触れられただけで、あっさり硬くしてしまったからだろう。ご機嫌そうに羽がはためいていらっしゃる。
肌着ごと胸元までたくし上げられて、今度は直接。よしよしと先端を撫でられてから、きゅっと軽く摘まれた。
途端に広がる甘い痺れに、あそこがまたジワリと滲んでしまう。このままじゃ、また俺だけ……
「っ……んっ、も、胸ばっか……やだ……」
「ですが、お好きでしょう?」
小首を傾げるバアルさんは楽しそう。指の腹の間で捏ねるように俺の乳首を弄りながら、瞳をうっとり細めている。
ときめく鼓動と抗えない心地よさ。強烈だ。一瞬、流されそうになってしまっていた。でも。
「……好きだし、気持ちいいけど……イきたくない……バアルさんのでイかせて欲しい……」
今度は一緒がいい。バアルさんを感じたい。
「っ……」
息を飲むような音がしたかと思えば、突然視界が赤く染まった。トレーナーだ。どうやら俺は脱がされているらしい。
すぽんっと抜き取られ、肌が外気に晒される。下もだ。パンツごと黒のズボンが一気にずり下ろされてしまった。視界の端で宙に投げられ、ベッドの端からずり落ちていく赤と黒が見えた。
「……バアルさ…………ひょわっ」
心もとない姿になったのは俺だけじゃなかった。いつ脱いだのだろうか。俺に覆い被さってきた彼もまた、神秘的な素肌を晒していたんだ。
くっきりと浮き出た鎖骨が、谷間が出来てしまうほど盛り上がった胸の筋肉がカッコいい。白い肌に濃い陰影をつけている腹筋もだ。ぺらぺらな俺と違って割れている。
キュッと引き締まり、くの字にくびれた腰が色っぽい。キレイなV字を浮かび上がらせている股のつけ根も。
そうやって、じっくり見惚れてしまっていたからだ。ごく自然に気づいてしまった。
「あ……」
ヘソの辺りまで反り返り、主張している雄に。俺のとは、大人と子供くらいに差がある男の象徴に。
大きく張り出した先端は赤く潤んで、太く脈打つ竿にはいくつもの血管が浮き出ている。
凶悪というか、なんというか。ホントにコレが、入ってしまっているのだから驚きだ。先っぽだけとはいえ俺のお尻の穴に。
「全く……あまり煽らないで下さいと、再三申し上げているのですが……」
深いため息をついて、目元にかかった前髪をかき上げる。恨めしそうに瞳を細めつつも、彼の触覚と羽は賑やかだ。ぶんぶん、ぱたぱた揺れている。イヤという訳ではなさそう。
「……でも、早く欲しいなって思ってたから……バアルさんの」
「っ……そういうところでございます」
「ご、ごめんなさい……」
わざとらしい咳払いの後にはもう、いつものバアルさんに戻っていた。
「いえ、失礼。私の方こそ申し訳ございません。健気な貴方様の可愛らしさに、少々取り乱してしまいました」
その手には小さな小瓶が、すっかりおなじみの潤滑油が入った瓶が握られていた。
バアルさんがやりやすいように、膝裏に手を回して足を持ち上げる。この格好はまだ慣れない。恥ずかしくて仕方がない。バアルさんに向かって、大事な部分を見せつけてしまっているから。
でも、かといって四つん這いはなぁ。結局、解してもらうんだから、見せなきゃいけないのは一緒だし。
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だったら顔が見られる方がいい。微笑みかけられながら、頭を撫でてもらえる方が。
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