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【新婚旅行編】五日目:ホントに可愛い人だ
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このままじゃあ、流されちゃいそう。こんなにも俺のことを求めてくれているのが嬉しくて、お願いしてくる彼がカッコいいのに可愛くて、何でも言うことを聞きたくなってしまう。全部叶えて上げたくなってしまう。
でも、今から続けては流石に。出来なくはないけれど、普通の時以上に余裕がない。多分、されるがままになってしまう。お返しが出来ない。頭を撫でることも、キスに応えることさえ出来ないかも。
そんなんじゃあ、バアルさんを喜ばせることなんて。どうにか時間を稼がないと。せめて、あともうちょっと体力が回復するまでは。
「っ……と、とにかく今は、ちょっと……あっ、ご飯っ! ご飯一緒に食べたいです……後、食後にデザートと、バアルが淹れてくれる紅茶もセットでお願いします!」
「……畏まりました」
ふと気づいたお腹の減り具合を盾にしてみれば、バアルさんも引き下がらざるを得なかったよう。瞳に僅かに寂しさを滲ませながらも微笑んでくれた。
離れていこうとしていた白い手を、慌てて掴んで握り直す。
「でねっ」
「はい?」
「その後……ご飯食べた後、なんだけどさ……」
「……はい」
「……途中だった、残りのルール……俺達、夫婦だけの……それを決めた後なら…………いい、よ? ……俺のこと、バアルの好きにしても……一日中……」
伏せられていた睫毛がぱちりと上がった。
長く引き締まった腕が軽々と俺を抱き上げ、お膝の上へと乗せてくれたかと思えば、彼の手には太陽と星が仲良く寄り添い合っている彫刻が、ホテル専用の投影石が握られていた。
たちまち淡い光が放たれて、俺たちの目の前にプロジェクターよろしくメニュー表が現れる。ホテルのルームサービスのものだ。美味しそうな画像と共にズラリと並んでいる。
ちょっとした軽食からボリーム満点なガッツリ系、はては五つ星ホテルらしい豪華なもの。豊富なラインナップのデザートや、カラフルなドリンクまで。相変わらず目移りしてしまう。
「アオイ、どちらをお召し上がりになられますか?」
手のひらを上にして、メニュー表を指し示す彼は平静を装うかのように微笑んではいる。が、触角と羽は。あふれる喜びを俺に示してくれているかのように、ふわふわ弾んでぱたぱたはためいていた。
……ホントに可愛い人だ。
「ふふ……このハンバーグステーキがいいなぁ。ライスは大盛りで。バアルはどれにする?」
腰を軽く上げて彼の頬に頬を寄せてみた。
ちょんと触れた時、幅の広い頼もしい肩が僅かに揺れたけれども、すぐに彼も返してくれた。スラリと伸びた背筋を屈めて、微笑む唇を寄せてくれた。ふわふわのお髭が頬を掠めていく。
「……では、私も同じものを。デザートはどちらに致しますか?」
尋ねながら今度は彼の方から。耳の下辺りに唇を寄せてきた。つい肩を跳ねさせてしまうと、くすくすと楽しそうな笑みをこぼす。その吐息もちょっとだけ擽ったかった。
「ん……色々、食べたいからさ、分け合いっこしない?」
「ええ、構いませんよ。お好きなものを、お好きなだけ頼まれて下さい」
「ありがとう……隙ありっ」
もらってばっかりじゃあいけないのに。お礼ついでに口づけたら、すぐにお返しをされてしまった。抱き締められて、いっぱい頭を撫でてもらえてしまった。
でも、今から続けては流石に。出来なくはないけれど、普通の時以上に余裕がない。多分、されるがままになってしまう。お返しが出来ない。頭を撫でることも、キスに応えることさえ出来ないかも。
そんなんじゃあ、バアルさんを喜ばせることなんて。どうにか時間を稼がないと。せめて、あともうちょっと体力が回復するまでは。
「っ……と、とにかく今は、ちょっと……あっ、ご飯っ! ご飯一緒に食べたいです……後、食後にデザートと、バアルが淹れてくれる紅茶もセットでお願いします!」
「……畏まりました」
ふと気づいたお腹の減り具合を盾にしてみれば、バアルさんも引き下がらざるを得なかったよう。瞳に僅かに寂しさを滲ませながらも微笑んでくれた。
離れていこうとしていた白い手を、慌てて掴んで握り直す。
「でねっ」
「はい?」
「その後……ご飯食べた後、なんだけどさ……」
「……はい」
「……途中だった、残りのルール……俺達、夫婦だけの……それを決めた後なら…………いい、よ? ……俺のこと、バアルの好きにしても……一日中……」
伏せられていた睫毛がぱちりと上がった。
長く引き締まった腕が軽々と俺を抱き上げ、お膝の上へと乗せてくれたかと思えば、彼の手には太陽と星が仲良く寄り添い合っている彫刻が、ホテル専用の投影石が握られていた。
たちまち淡い光が放たれて、俺たちの目の前にプロジェクターよろしくメニュー表が現れる。ホテルのルームサービスのものだ。美味しそうな画像と共にズラリと並んでいる。
ちょっとした軽食からボリーム満点なガッツリ系、はては五つ星ホテルらしい豪華なもの。豊富なラインナップのデザートや、カラフルなドリンクまで。相変わらず目移りしてしまう。
「アオイ、どちらをお召し上がりになられますか?」
手のひらを上にして、メニュー表を指し示す彼は平静を装うかのように微笑んではいる。が、触角と羽は。あふれる喜びを俺に示してくれているかのように、ふわふわ弾んでぱたぱたはためいていた。
……ホントに可愛い人だ。
「ふふ……このハンバーグステーキがいいなぁ。ライスは大盛りで。バアルはどれにする?」
腰を軽く上げて彼の頬に頬を寄せてみた。
ちょんと触れた時、幅の広い頼もしい肩が僅かに揺れたけれども、すぐに彼も返してくれた。スラリと伸びた背筋を屈めて、微笑む唇を寄せてくれた。ふわふわのお髭が頬を掠めていく。
「……では、私も同じものを。デザートはどちらに致しますか?」
尋ねながら今度は彼の方から。耳の下辺りに唇を寄せてきた。つい肩を跳ねさせてしまうと、くすくすと楽しそうな笑みをこぼす。その吐息もちょっとだけ擽ったかった。
「ん……色々、食べたいからさ、分け合いっこしない?」
「ええ、構いませんよ。お好きなものを、お好きなだけ頼まれて下さい」
「ありがとう……隙ありっ」
もらってばっかりじゃあいけないのに。お礼ついでに口づけたら、すぐにお返しをされてしまった。抱き締められて、いっぱい頭を撫でてもらえてしまった。
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