【完結】間違って地獄に落とされましたが、俺は幸せです。

白井のわ

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★【新婚旅行編】九日目:喜びってのは、一気に色んなところに広がっていってしまうもんなんだろうか

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「ん……は、ふ……」

 今度こそと思いっきり抱きついて、俺からもと柔らかな唇に擦り寄せていく。それでもやっぱり足りなくて、彼の唇を舐めてみたらすぐに応えてもらえた。

 長い舌がねっとりと絡みついてきてくれて、舌全体がジンと熱く疼いてしまう。彼が口を開く際にちょっとだけ白く鋭い牙が見えた。

 喜びってのは、一気に色んなところに広がっていってしまうもんなんだろうか。まだ舌同士を擦り合わせているだけなのに頭がぼんやりしてきてしまう。変化がみられたのはそこだけじゃない。欲に忠実な下腹部どころか、お腹の奥まで切なくなってきてしまっていた。

 それでも彼を求めるのを止める理由になんてなるハズもなく、むしろ火がついたかのように深く口づけてしまっていた。

 獣のように浅い呼吸と共にヌメついた音が耳を、頭の深いところを刺激していく。絶え間なく鳴り続けていて、そればかりか徐々に激しくなっていっているそれらが俺により実感を与えてくれた。バアルに求めてもらえているんだって。

 浅い呼吸すら難しくなってきていた頃、バアルはまた俺から離れていってしまった。

 優しい気遣いだってのは分かっている。現に彼は、肩で息をしている俺の背を優しく撫でてくれている。飲み込みきれずに首にまで伝わりかけていたのは、手品のように取り出したタオルで拭いてくれたし、俺の呼吸が落ち着くまで待ってくれている。でも。

「は、ぁ……はっ、ん……バアル……」

 彼の頬へと触れた手が、ひと回り大きな手のひらに包まれる。エスコートしてくれる時のように握ってもらえて、手の甲にキスを送ってくれる。

「アオイ……この老骨めに何をお望みで? どちらを触って欲しいのですか?」

「……嬉しい? 俺が、お願い……した、方が……」

「はい。アオイの可愛らしいお強請りを伺いたく存じます」

 堂々と、それも曇りない瞳で見つめられてしまうと納得してしまう。じゃあ仕方がないなって。

「ん……分かった……ここ……触って……?」

 バアルが欲しいなって気持ちがいっぱいでも、こういうお強請りをする時は……やっぱり、ちょっと気恥ずかしい。

 つい彼の期待に添えるのか分からないやり方をとってしまう。大きな手のひらを触って欲しいところへと、自身の薄い胸板へと導くという形でしか。

「此方……でしょうか?」

 それでも優しいバアルは花丸をくれた。

 空いている方の手で頭を撫でてくれてから、俺が望んでいる通りに触ってくれる。まだ触ってしか言えていないのに、硬く尖らせてしまっていた乳首を指先で優しく摘んでくれた。指と指との間で転がすように触ってくれた。

「ふ、ぁ……」

 頭の中へと直接刻みつけられているような心地よさが堪らない。身体が勝手に震えてしまう程に気持ちがいい。もっと……もっと、して欲しい。

「んっ、あ……そこ……乳首、もっと触って欲し……」

「畏まりました……他にはございませんか?」

「あ、ぁ……っ、下も……」

 穏やかな低音から囁かれて、腰の辺りがジンと疼く。感じ入りながらも俺は無意識の内に大きく開いてしまっていた股の間へと彼の手を引き寄せていた。

「ここも、一緒が……い、ぁ……んぅっ」

 言い終わる前に長い指が下着の中へと入ってきた。

 緩く勃ち上がってしまっている竿に、その長い指を絡めるようにして握ってくれた。それでもレースの布地はズレてしまうことはなく、腰に結んだ紐も解けることはなかった。
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