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【新婚旅行編】十一日目:言葉は通じなくとも
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屋台は賑わってはいたが、回転は早かった。
決まった弾数を泡へと当てさえすれば、確実にお目当ての景品を取ることが出来るからだろう。それぞれが、その腕に、その手に戦果を持ちながら、ほくほくとした笑顔を浮かべながら一人、また一人と店を後にしていく。
そうして、程なくして私達の番が来た。
朗らかな笑顔が印象的なお店の方が、私とアオイとを見つめてから笑みを深める。
「二名様ですね?」
二名……ではないのだが、どうしたものか。アオイも私と同じことを考えているのだろう。私をちらりと見上げてから、自身の肩で羽を休めているコルテを見つめている。
コルテの意思は聞くまでもなかった。私を見つめるその丸い瞳は期待に満ちあふれている。
「失礼、二名ではなく、三名でお願い致します」
手のひらで、アオイの細肩の上を指し示す。
たちまち明るい笑顔を見せたアオイは私に続いて、この子も一緒ですっ、と肩に乗っていたコルテをその小さな手のひらへと招いていた。背の高い店員の方でも見やすいようにと爪先立ちになり、水を掬うように合わせた両の手のひらを差し出す。
可憐な両手の真ん中で、コルテも懸命のアピールをしていた。そのか細い手足を上げながら、小さな羽をぴるるるっと鳴らしながら、光沢のある緑のボディから淡い光を放つ。店員の方の目が、コルテの姿を捉えた。
「これは失礼致しました、三名様ですね」
「はい、宜しくお願い致します」
「よろしくお願いします」
明るいアオイの声に続いてコルテがぴるるっと羽を鳴らす。お店の方は律儀に私達に会釈をしてから、こちらこそと吊り目の瞳を細めた。
お店の前に光の文字で宙に書かれた、誰もが見やすいように大きく提示されている金額。その三人分を差し出せば、お店の方はすかさず両の手を合わせて丁重に受け取った。
丁寧に数えてから、はい、丁度ですね、と微笑む。
続けて問われる。自身の術で直接泡を狙い撃つか、それともおもちゃの銃を使うのか。
アオイは、射的とはおもちゃの銃を使うものだと仰っていた。であれば、近い体験をする為にはおもちゃの銃の方が良いのだが。
「バアルはどっちがいい? 俺はおもちゃの銃の方が」
「私も、おもちゃの銃を使ってみたく存じます」
お揃いだったことの嬉しさから、気が付けばアオイが言い終わる前に主張してしまっていた。
アオイは驚くことも不思議そうな顔をすることもなく、ぱあっと表情を明るくする。
「そっか! じゃあ、コルテは」
ぴるるるるっ。
「コルテも銃の方がいいんだね?」
羽音だけでアオイはコルテの言いたいことを理解していた。
念の為にだろう。私を見つめてきたので頷く。嬉しそうに、安心したように笑みを深めた彼の髪を撫でてから、店員の方に改めてその旨を伝えようとしたところで、分かりましたとばかりに微笑まれた。
決まった弾数を泡へと当てさえすれば、確実にお目当ての景品を取ることが出来るからだろう。それぞれが、その腕に、その手に戦果を持ちながら、ほくほくとした笑顔を浮かべながら一人、また一人と店を後にしていく。
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「二名様ですね?」
二名……ではないのだが、どうしたものか。アオイも私と同じことを考えているのだろう。私をちらりと見上げてから、自身の肩で羽を休めているコルテを見つめている。
コルテの意思は聞くまでもなかった。私を見つめるその丸い瞳は期待に満ちあふれている。
「失礼、二名ではなく、三名でお願い致します」
手のひらで、アオイの細肩の上を指し示す。
たちまち明るい笑顔を見せたアオイは私に続いて、この子も一緒ですっ、と肩に乗っていたコルテをその小さな手のひらへと招いていた。背の高い店員の方でも見やすいようにと爪先立ちになり、水を掬うように合わせた両の手のひらを差し出す。
可憐な両手の真ん中で、コルテも懸命のアピールをしていた。そのか細い手足を上げながら、小さな羽をぴるるるっと鳴らしながら、光沢のある緑のボディから淡い光を放つ。店員の方の目が、コルテの姿を捉えた。
「これは失礼致しました、三名様ですね」
「はい、宜しくお願い致します」
「よろしくお願いします」
明るいアオイの声に続いてコルテがぴるるっと羽を鳴らす。お店の方は律儀に私達に会釈をしてから、こちらこそと吊り目の瞳を細めた。
お店の前に光の文字で宙に書かれた、誰もが見やすいように大きく提示されている金額。その三人分を差し出せば、お店の方はすかさず両の手を合わせて丁重に受け取った。
丁寧に数えてから、はい、丁度ですね、と微笑む。
続けて問われる。自身の術で直接泡を狙い撃つか、それともおもちゃの銃を使うのか。
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「バアルはどっちがいい? 俺はおもちゃの銃の方が」
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お揃いだったことの嬉しさから、気が付けばアオイが言い終わる前に主張してしまっていた。
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「そっか! じゃあ、コルテは」
ぴるるるるっ。
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