R18 異世界で恋戦鬼

カヨワイさつき

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鬼子母神

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鬼子母神は、多くの我が子を育てる為、
人の子をさらって食べるので、人々から
恐れ憎まれていたそうです。

お釈迦様、いさめるために、鬼子母神の
その末の子を隠してしまったそうでした。
嘆き哀しむ鬼子母神に、
「千人のうちの一子を失うもかくの如し。
いわんや人の一子を食らうとき、
その父母の嘆きやいかん」と戒めたそうです、

鬼子母神は今までの過ちを悟り、
お釈迦様に帰依し、その後安産や
子育の神となることを誓い、
人々に尊崇されるようになったそうです。

赤ちゃんを抱いた鬼子母神が私の
イメージでした。

目の前にいるのは、豊満なバストを
惜しげも無く見せつけるかのような
際どい衣装を、身につけている…
美女だっただろう、おばあちゃん。

「初めまして。私…。」
「ななみちゃんの、お姉ちゃんの
ななおちゃんだね。」
「な、なん…。」

「信仰が薄れてきたけど、お祝い事で、
私の力がみなぎってきたのよ。」

「結婚式なんて久々だわぁ。皆んな揃いも
そろって違うところで式あげるんだから、
私のところが寂れちゃったわぁ。あなたたちの
おかげで、あと、数百年は、パワーいっぱいだわ。
ありがとう。」

「えっ?」
鬼子母神様は、私に抱きついて、
背中をポンポンとしてくれました。
「お礼に、あなたのお望みの男、
用意したわけ。どう、味見した?」
「……。」
私の耳元で囁く、鬼子母神様。
私の望み?男?望んだっけ?

「ちょーど、そこの朴念仁の男どもの世界が、
女に飢えているらしいし、男ばかりで
選び放題よ。いいのんいた?」

「お話中すみませんが、あなた様がこの、
"ななお"を送り込んだのは、間違いない
ですよね?」
「あら、久しぶり。何百年ぶりかな。
図体でかくて、可愛くなくなったわねー。」
「「……。」」
「ななおちゃんは、成人してるけど。私の
お気に入りでかわいいななおちゃんに、男を
紹介しようとしたんだけど、説明忘れて
送り込んじゃったのよ。ごめんね。
ななおちゃん。」
「……。」
「乱暴な事はされてない?されてたら、
私が、チャチャっと……。」

「お久しぶりでございます。」
「お久しぶりでございます。相変わらずの
美しさですね。」
「ハイハイ、ありがとうありがとう。
お世辞すぎて涙がでるわ。今日は、こんな
老婆に変幻したのに嫌味かい?」
「まさか、どんな変幻の術を使っても、
貴方様の美しさはかわりませんよ。」

「何か頼みがあるのかい?」
「はい、ぜひお願いしたい事が……。」
「ただでは受け付けないよ。」
「もちろん!お望みのとあらば、我が軍の
ペルー4兄弟に、提供させることができます。」
「まだ、若造かい?」
「歳は200前半で、成神したてでございます。
その末の弟は、初物ですので鬼子母神様が
優しく手ほどきしていただければ、光栄です。」
「鬼神の200前半も、久々だねぇ。」

鬼子母神様は、舌舐めりをしながら
「よし、のった。いつペルー4兄弟と
イけるんだい?」
「今からの事がすみ次第、すぐに
呼び寄せれますよ。」

なんだか大丈夫なのかなぁ?
ペルー4兄弟?
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