不幸体質の私、トリップ先は○○ですか?!強面男性と童顔女性の物語。

カヨワイさつき

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その頃……。

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メイド長は焦っていた。
ゆり様が、なかなかお戻りにならない。
やはり、あの時断られても無理やり
くっついて行くべきだった。

ゼルンも思いつく所は全て当たったつもりだ。
見落としはないか、再度、夜通し探していた。

お花摘み処もくまなく探した。
お屋敷の中や、戸棚、クローゼットまで
捜したが見つからなかった。

小物商達には、上手いこと言い
その日屋敷に留め置く事に成功した。
ゆり様がいなくなり数時間、
馬車の出入りもなく、食料を
運ぶ馬車も早朝に用事を済ませているため
出入りはなかった。はず。

念の為、城下町をも内密に探したが
見つからない。
わかった事は、その日来る予定だった
小物商のうちの一人が、昨夜、何者かに
町の飲み屋で身ぐるみ剥がされ
商品も奪われたと訴えがあった事だけだった。
男か女もわからないそうだ。

再度、調べたが3組の商人に
怪しいところはなかった。
もう1組、潜り込んでいたのか?
ゆり様の事を内密にしながら、
2日が過ぎた。


ゆり目線

頭の芯が痺れるような、考えが
まとまらない。
私、確か名前呼ばれたから
振り返ろうとして…なぜか
そこから、わからない。
ただ言えることは、人の忠告を無下にし
一人になってしまったから、
罰が当たったんだという事だ。
高い身分の人。ミーナさんは強いけど
弱みになるのは、私。
考えればわかる事なのに、よくよく考えたら
手厚い警護だったもんね。
今更、遅いけど…これから
どうなるのかな?
また私、死ぬのかな?
今回は死にたくないけど、自分がいつ
死ぬのかわかればいいなぁって
また、思ってしまった。


状況確認。
暗い部屋。狭いベッド?
寝相悪かったら落ちていたわ。
あとは、甘ったるいお香が焚かれている。
身体は拘束はないけど、
痺れて動かしにくい。お香のせいかな?
重要な事、衣服に乱れはなし。
なぜかほっとしたけど、襲う価値もない
程の身体だからかなって、悲しい。
襲われてないからいいけどね。
それにしても、お腹すいたなあ。
今は、夜?窓がないから、わからない。
あと、起き上がれない…。
お腹がすいてるからではなく、
身体が痺れたように力が入りにくいのだ。

しばらく目を閉じていたけど
眠気はない。
どのくらい寝ていたんだろう?

暗闇に目が慣れた頃、
ふたたび部屋観察開始。
ここは、物置部屋かな?
積み上がった割と豪華な椅子。
結婚式場で使うような椅子である。
丸テーブル?組み立て式?
何台も縦に収納されている。
あとはソファーベッド?
あれ?私が寝ているのも、
もしかして、同じソファーベッド?

どこかの宴会場の物置かなんかかな?
たぶん鍵は、かかってるよね。

お香から煙が立ち昇っていた。
あのお香がなければ、身体が楽になるかなぁ。

かちゃ、キィィー。

私は慌てて目を閉じた。
スッーと私を覗き込む気配を感じていた。

「そろそろ、目が覚めるはずだ、起きろ。」
「……。」
「@&/#p…。」
えっ?!聞き取れない。
「しばらく話せなくしただけだ。危害は加えない。」
何、何?この人?顔も堂々と見せてる。
普通、顔隠すんじゃないの?
グゥ~。
「ふっ。腹が減ったのか?可愛い音だな。」
は、恥ずかしい。なんで、こんな時鳴るのよ。
私のお腹のバカ~。
可愛いって、この人何、なんなのよ。

「今は、人…これなら大丈夫だろう。」
男は、懐から飴玉を出して、私の口に入れた。
「……。」
口に入っちゃった。ど、どうしよう。
「毒じゃない。たぶん飴玉だ。」
あっ、お砂糖のシンプルな味。
美味しいかも。たぶん飴玉って、怪しい物なの?
「魔力は、戻った。とりあえず、移動しよう。」
「……。」

うそっ。瞬間移動?
私たちは、森の中?にいた。
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